巨大地震が発生した!!―ケース別に想定されるリスクとその対処法

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2019.04.11

知っておきたい危機管理術 第11回 巨大地震が発生した!!

『地方財務』2013年12月号

 東日本大震災から2年9か月が過ぎ、国民の間で危機意識が薄らぎつつある。そこで今月号では、巨大地震が起こったときにどうすべきかを考えよう。

地下街にいたとき

 地下街で地震が起こると、停電で真っ暗になることがある。地下街の揺れは、地上の半分くらいだといわれている。建築基準法上、60メートル以上の地下街はどの地点からも30メートル以内に出口を作らねばならないことになっている。このため、暗くなっても非常灯や避難誘導灯がつくので、壁を伝って歩けば必ず出口にたどり着ける。これを知っているだけでもパニックはかなり和らげられる。

 他の人たちにも30メートル歩けば出口があることを知らせ、パニック状態を鎮めよう。また、通路の真ん中を歩くことは、大勢の人が出口に押し寄せるので人の波に巻き込まれやすいので避けた方が良い。

デパートやスーパーで買い物をしていたとき

 巨大地震の場合、陳列棚が倒れ、商品が天井から落ち、天井板がはがれて照明と一緒に落ちてくるだろう。買い物かごやかばんがあればそれで頭を守り、布団やクッションなどがあれば商品でも使おう。緊急避難行為なので、窃盗罪や器物損壊罪にはならない。ショーウィンドーや窓ガラスからは離れ、階段の踊り場やエレベーターの前の比較的広い場所で頭を守る姿勢で待機するのが良い。

 パニックになった人たちが出口や非常口に殺到するので出口には向かわないように注意しよう。出口に人が押し寄せるのは人間の本能である。パニック時、人間は自分が助かろうとして行動する。道徳や倫理を説いてもパニック時には意味がない。多くの人間は他人を蹴落としても助かろうとする。

地震の後、火事発生!

 地震の後は火災が起こりやすい。火が出たときのポイントは「早く知らせる」「早く消す」「早く逃げる」である。火を見つけたらすぐ回りの人に「火事だ」と大声で叫ぶ。火が小さければ消火器やバケツの水で火を消す。火が大きくなり、自分の身長の大きさになったらあきらめて逃げよう。消火器の場所と使い方をあらかじめ覚えておく。

 火災から逃げるときに最も怖いのは煙である。一酸化炭素が多く含まれているため吸い込むとめまいや痙攣を起こし、意識がなくなり、中毒や窒息で死んでしまう。煙は熱せられると空気よりも軽くなるから天井に向かって上昇する。その後天井で横に広がる。煙が上に昇る速さは毎秒約3~5メートル、横は遅く毎秒約0・5メートルである。天井の煙の量が増えると下がってきて目の前が見えなくなる。こうなる前に何とか逃げたいものだ。

 逃げるときは壁伝いに低い姿勢をとり、出来れば水でぬらしたハンカチやタオルで口や鼻を覆い、煙を吸わないようにする。津波と同様であるが、一度避難したら大事なものを家に残してしまっても決して戻らない。命より大事なものはないのだから。

避難先に家から避難するとき

 避難する前に余裕が多少あったら、電気器具から火災が起きないようにブレーカーを落とし、コンセントからプラグを抜き、ガスの元栓を締めよう。また、避難先や避難した日時のメモを家族で決めた場所に置く。玄関などに張っておくと留守だということが公になり窃盗に入られる危険性がある。外に出たときは、ビルから窓ガラスや室外機の落下、地上にたれた電線に注意しなければならない。ガソリンスタンドはガソリンがあるから危険と思われがちだが、ガソリンスタンドの建物は耐火構造か不燃材で作ることが義務づけられており、実際は厳しい安全基準をクリアしているので安全である。

下敷きや生き埋めになったとき

 不幸にも自分が家具の下敷きになったり、閉じ込められたり、生き埋めになったりするかもしれない。そんなとき、まず、自分の状態がどうなのかを確かめる、けがはないか、動けるか、次に生き埋めになっていることを周りの人に知らせる。大声を出し続けると体力を消耗し、そのうち声が出なくなるから要注意である。普段から笛を持っているのがベストであるが、手が動くのであれば近くのものをたたいて音を出す。また、家族が下敷きや生き埋めになったなら、自分だけで助けようと思わず、大声で近くの人に救助を求める。助けに来てくれた人に下敷きなっているのは家族の誰か、どのくらい時間がたっているかを知らせて共同で救助する。

 救援隊の救出活動で役立つ災害救助ロボットの開発や実用化が進められているが、救援隊は期待しない方が良い。倒壊した家の下敷きになった人の救助には自動車のジャッキが役に立つと言われている。

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