クレーム対応術
クレーム対応術 12 クレーム対応の解決策がない場合
キャリア
2019.04.04
【コラム】警察との連携を図る
クレーム対応では、他部署、警察など、外部の力を借りることも視野に入れなければならないケースも出てくる。これまでも繰り返し述べてきたが、組織的に連携する上で重要なのは、どんな状況になったら、誰が、どんな方法で、どこへ連絡するかである。
犯罪が発生したら、警察に届けることは、私たちの当然の責務ともいえる。しかし、現実には、例えば警察を呼ぶにしても、そのタイミングが難しいし、誰が110番に電話をするか、必ずしも明確になっていないケースも多い。結局のところ、自分たちで判断するしかない。こうした場合、上司の決断が重要だ。最終的には、上司が責任をもって決断することが、部下の信頼と団結を招く。
例えば、ある市の窓口では、お客さまが興奮して机を叩いたら、次のように言う。「お客さま、机を叩かないでください。私どもでは、机を叩いて話すお客さまには対応しないことと決めております。
今度、机を叩いたら、対応を止め、警察へ通報させていただきます」。
時間のかかるお客さまにも「こちらの結論は、……です。このまま話し合いを続けても、結論が変わることはありません」「ご意見は、あと○分お聞きします。それで、お引き取りください。お引き取りいただけない場合は、庁舎管理者へ連絡します」などと対応することに決めている。
つまり、「……の状況になったら、○○する」と共通のイメージをつくることが大切なのだ。