マイナポータルとは?何ができる?引越し手続き・パスポート申請・e-Tax連携まで

NEW地方自治

2026.05.14

頻繁に改正されるマイナンバー制度の概要をサッと理解!

マイナポータルという名前は聞いたことがあっても、
「何のためにあるの?」「具体的に何ができるの?」と疑問に感じたことはありませんか。

最近では、引越し手続きやパスポートのオンライン申請、e-Taxとの連携など、
マイナポータルを通じて利用できる行政サービスが広がっており、利便性が高まっています。

図解 自治体マイナンバー業務 ver.2」では、マイナンバー業務に携わる自治体職員に向けて制度の基礎知識を分かりやすく解説。今回はその中から【マイナポータルはなんのためにある?】【マイナポータルその他の機能①】を引用して解説いたします。

この記事でわかること

  • ・マイナポータルの目的と基本的な仕組み
  • ・マイナポータルの基本機能
  • ・引越し手続きやパスポート申請など外部連携でできること

マイナポータルはなんのためにある?

情報連携の透明性を高める

 マイナポータルとは、国(デジタル庁)が番号法附則第6条第3項および第4項に基づき構築・運用するオンラインサービスで、正式名称は「情報提供等記録開示システム」といいます。

 さて、マイナポータルとは何のためにあるのでしょうか? まず、マイナンバー制度には、「国民の権利を守り、国民が自己情報をコントロールできる社会」を実現するという重要な基本理念があります。しかし、(本書)Part3の情報連携で解説したとおり、マイナンバー制度における情報連携は、原則として本人同意が不要とされています。

 同意を前提とすると、行政が把握しにくい真に支援が必要な人に適切な給付を行うことが困難になり、また、仮に不正受給や脱税を企てている人がいた場合に情報連携を拒否できてしまい、本来の目的である「公平・公正な給付と負担」が実現できなくなるためです。

 とはいえ、本人の知らないところで情報がやりとりされることは、一見するとこの「自己情報をコントロールできる社会」という理念に矛盾するようにも思えます。そこでマイナンバー制度では、同意不要とする代わりにいつ・誰が・何のために自分の情報をやりとりしたのか、どの行政機関が自身のどのような情報を保有しているのかを住民自らがいつでも確認できるしくみを用意しました。これがマイナポータルの主目的の1つです。

 マイナポータルの主な機能は、

  • 情報提供等記録開示機能(やりとり履歴)((本書)P.120)
  • 自己情報表示機能(わたしの情報)((本書)P.120)
  • お知らせ情報表示機能 ((本書)P.122)
  • 電子申請機能(ぴったりサービス)((本書)P.122)

 

が実装されています。このほか、行政サービスの「玄関口(ポータルサイト)」として、さまざまなサービスが追加・拡充されています。

【参照】
デジタル庁「マイナポータル」
https://services.digital.go.jp/mynaportal/help/
総務省「社会保障・税番号大綱」(番号制度大綱)
https://www.soumu.go.jp/main_content/000129878.pdf

マイナポータルの機能
基本機能(法的機能):■やりとり履歴【情報提供等記録開示機能(附則第6条第4項)】情報提供ネットワークシステムを介した情報連携の履歴を確認できる。■わたしの情報【自己情報表示機能(附則第6条第4項第1号)】行政機関等が情報連携のために中間サーバーに登録している自分の情報を確認できる。■お知らせ【お知らせ情報表示機能(附則第6条第4項第2号)】行政機関等からのお知らせを表示できる。■ぴったりサービス【電子申請機能(附則第6条第4項第3号)】インターネット経由で行政手続きに関する検索や電子申請を行うことができる。付帯機能:■広がるサービス 行政サービスの「ハブ」や「ポータルサイト」としてさまざまな機能が追加・拡充。

 

 

まとめ+α

マイナポータルは、住民から問い合わせが多いシステムです。単に使い方を案内するだけでなく、「自分の情報をいつでも確認できる」という透明性や安心感を説明できるようにしましょう。

 

ここまでは、マイナポータルの目的や基本的な機能についてご紹介しました。
4つの主要機能について、さらに詳しい解説は書籍をご覧ください。

ここからは、外部サイトと連携することで利用できる便利なサービスや手続きについてご紹介します。

マイナポータルその他の機能①

外部サイトと連携してもっとつながる!

 マイナポータルは、前ページまでで解説した法令に基づく4つの主要機能以外にも、ポータルサイトとして、機能の拡充が行われています。

 マイナポータルと外部のウェブサイトのアカウントを連携することで、連携先のサイトでIDやパスワードを入力することなくログインが可能になるしくみです。

 ねんきんネットやe-Taxなど、対象サービスが広がっています。特に、e-Taxとの連携は、医療通知情報や給与所得の源泉徴収票データの取り込み、ふるさと納税の寄付金控除額データなど、連携可能データの拡充が進められています。

1.引越し手続オンラインサービス

 2023年2月から全自治体一斉に開始したマイナポータル上で転出届の提出と転入予約が可能になるサービスです。利用にはマイナンバーカードまたはスマホ用電子証明書の署名用電子証明書が必要です。さらに、電気・ガス・水道などの民間手続きの対応も始まっています。

<引越し手続オンラインサービス>
https://www.digital.go.jp/policies/moving_onestop_service

2.パスポートのオンライン申請

 2023年3月からマイナポータル上でパスポートのオンライン更新申請が可能になりました。これにより、従来は申請時と交付時の2回窓口に出向く必要がありましたが、1回で済むようになりました。

3.公金受取口座登録機能

 公金受取口座は、緊急時の給付金などを円滑に支給するため、受取専用の口座を1人1口座登録する制度です。マイナポータルからの申請のほかに、金融機関や行政機関(年金請求や確定申告)経由での登録も可能です((本書)P.110 参照)。

 

 

マイナポータルで利用できる主なサービス(主要4機能以外)

引越し手続き

転出届のオンライン提出と、転入届の提出のための来庁予定日を予約できる。
電気・ガス・電話など、民間手続きを含めた引越し手続オンラインサービスが始まっている。

公金受取口座の登録・変更

給付金などの受取専用の口座となる公金受取口座の新規登録や変更ができる。((本書)P.110 参照)

パスポートの手続き

パスポートの新規取得や更新申請がオンラインでできる。

離職票の取得

被保険者が離職したときに、雇用保険被保険者離職票等を受け取れる。

確定申告や年末調整の事前準備

医療費通知情報や保険料控除証明書など、確定申告に必要な情報をまとめて取得し、申告書に自動入力できる。

年金情報の確認と申請

基礎年金番号や年金の納付月数などの情報の確認と年金に関する申請ができる。
年金定期便情報が確認できる。

免許情報の確認やオンライン講習の受講

マイナ免許証にすることで、免許情報の確認や、免許更新時のオンライン講習が可能になる。

健康保険証情報等の確認

健康保険資格情報やマイナ保険証の登録状況、保険診療の医療費、処方された薬の情報を確認できる。

 

今後の機能追加・拡充予定は・・・

●次期オンライン申請サービス (2026年度中)
公共サービスメッシュと連携して、行政保有情報の自動入力など簡単で利便性の高いオンライン申請を目指した改修が行われる予定です。

●お知らせ機能の改善 (2026年度中)
マイナンバー利用事務に限らず、自治体からさまざまなお知らせ(デジタル通知)ができるようになる見込みです。

●オンライン死亡届 (時期未定)
死亡届と死亡診断書をオンラインで提出できるようになります。

●出生・子育て関連手続きのオンライン一括申請 (時期未定)
一部の出生・子育て関連手続きをオンラインで一括申請できるようになります。

●健康医療情報との連携拡大
医療・介護・予防接種分野との連携が拡大します。

●デジタル認証アプリとの一体化
マイナポータルアプリがデジタル認証アプリと統合されます(2026年夏頃)。

 

 

まとめ+α

マイナポータルと外部のウェブサイトのアカウントをつなぐ操作を初回のみ行うことで、2回目以降にはマイナポータルを入口としてつないだ先のウェブサイトのサービスを受けられるものです。

 

「マイナンバー制度の概要、実はあまりよく知らない…」そんな自治体職員を助ける一冊

アンケート

この記事をシェアする

  • Facebook
  • LINE

すぐに役立つコンテンツ満載!

地方自治、行政、教育など、
分野ごとに厳選情報を配信。

無料のメルマガ会員募集中

関連記事

すぐに役立つコンテンツ満載!

地方自治、行政、教育など、
分野ごとに厳選情報を配信。

無料のメルマガ会員募集中