自治体債券運用のイマ

月刊「地方財務」

【自治体債券運用のイマ 特別編】全自治体対象 債券運用アンケート結果報告(詳細版)

NEW地方自治

2026.04.01

『地方財務』2026年4月号

【特別企画】自治体債券運用のイマ 特別編

全自治体対象 債券運用アンケート結果報告(詳細版)

債券運用アンケート①調査概要

 特別連載「自治体債券運用のイマ」は2025年1月号より開始。本企画の1周年の特別企画として、個別自治体へのアンケート実施し、26年1月号にて速報を掲載した。引き続き、今号にてその詳細版を掲載する。

 アンケートは25年11月5日から、本誌の定期購読者への送付に加えて、アンケート回収代行を行った大和証券(株)からの案内等で周知を行い、全国の自治体へのヒアリングに基づき『債券運用のイマ』その最新に迫った(図表1参照)。最終的に全国388団体からの回答を、都道府県では半数以上の団体の回答が得られた(図表2参照)。

図表1 アンケートの実施概要

図表1 アンケートの実施概要

図表2 回答団体の属性状況

図表2 回答団体の属性状況

②債券運用の有無

 回答団体のうち、345件(88.9%)が既に債券運用を実施しており、基金運用における債券活用が広く浸透していることが確認された。一方で、22件(5.7%)が「検討中」、21件(5.4%)が「運用なし」であり、未実施先も一定数残っている(図表3参照)。

 今後の方針では「現状維持」200件が最多だが、「比率を引き上げる」95件もみられ、全体としては拡大余地を残す構図となっている。

図表3 地方公共団体の債券運用は拡大傾向

図表3 地方公共団体の債券運用は拡大傾向

③人口規模と運用規模の関係

 人口規模と基金運用規模のクロス集計では、小規模人口帯では運用規模30―100億円未満が多く、人口規模が大きくなるにつれて運用規模も大きくなる分布が確認できる(図表4参照)。債券運用規模でも、5万人未満では10―30億円未満・10億円未満が中心である一方、100万人以上では1000億円以上の回答もみられる(図表5参照)。

 人口規模の違いが、基金全体の運用余力だけでなく、債券運用規模の広がりにも反映されている。

図表4 人口規模と基金運用規模の関係(有効回答数:378件) 図表4 人口規模と基金運用規模の関係(有効回答数:378件)

図表5 人口規模と債券運用規模の関係(有効回答数:340件)
図表5 人口規模と債券運用規模の関係(有効回答数:340件)

④債券運用比率(全体)

 基金残高に対する債券運用比率は10―30%が中心となっている(図表6参照)。

 来年度方針については「現状維持」が主流ながら、債券運用比率が「0―10%、10―30%」の先で、今後の比率引き上げ意向も一定数確認された。

図表6 債券運用比率(全体)

図表6 債券運用比率(全体)

⑤債券運用比率(属性別)

 都道府県においては相対的に高めの債券比率がみられるものの、今後も現状維持または比率を高める先が多く、債券比率を引き下げる方針の先は無かった(図表7参照)。

 市区町村では現状維持志向が強いものの、債券比率が0―10%、10―30%」と低めの先では、債券比率を高める意向が確認された。

図表7 債券運用比率(属性別)

図表7 債券運用比率(属性別)

⑥運用商品について

 運用商品は地方債・国債に加えて、JFM債や財投機関債まで投資対象が広がっている(図表8参照)。

 業態別で見ると、都道府県では、道路会社債の採用率が市区町村対比で高いもの、電力債や事業債は投資対象としていないことが見えてきた。

図表8 運用商品について

図表8 運用商品について

⑦運用ルールや体制整備の状況

 運用ルールについては334件中301件が「あり」と答えており、多くの団体で基本的なルール整備が進んでいることが分かる(図表9参照)。

 一方、運用担当者数は1〜2名が290件と大半を占め、専任担当者ありは50件、なしは291件で、少人数・非専任体制が中心となっている。

 また、外部専門家からの助言は「なし」の262件が最多である一方、セミナー・個別IRを通じた情報収集面では外部接点を持つ団体も多くなっている。

図表9 運用ルールや体制整備の状況

図表9 運用ルールや体制整備の状況

⑧意思決定プロセス

 運用方針案の作成者は、会計管理者/会計課が227件で最多、次いで財政課60件となっており、実務部門が中心的な役割を担っている(図表10参照)。

 一方、運用方針の決定者は首長125件が最多で、実務部門が案を作成し、最終的には首長や委員会等が決定する構図がうかがえる。

 運用執行者も会計管理者/会計課が266件と最多であり、作成から執行まで会計部門が中心を担う傾向が明確であることが分かる。

図表10 基金運用の意思決定プロセス

図表10 基金運用の意思決定プロセス

 

【アンケート回収及びレポート作成協力/大和証券株式会社 】
 円貨建て債券を募集・売出し等により、又は当社との相対取引により売買する場合は、その対価(購入対価・売却対価)のみを受払いいただきます。円貨建て債券の価格は金利変動等により上下いたしますので、途中売却する場合には損失が生じるおそれがあります。円貨建て債券の発行者または保証者の業務又は財務状況等の変化およびそれらに関する外部評価の変化等により、損失が生じるおそれがあります。お取引に当たっては、目論見書、債券内容説明書、契約締結前交付書面等を十分にお読みください。目論見書等のご請求は大和証券まで。

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<問い合わせ先>
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