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自治体最新情報にアクセス|DATABANK2024 月刊「ガバナンス」2024年2月号

地方自治

2024.02.27

自治体最新情報にアクセス DATABANK
(月刊「ガバナンス」2024年2月号)

●NFTを活用して森林の環境価値を個人向けに販売

 三重県尾鷲市(1万6300人)では、ユーザーがデジタルアートを保有して気候変動問題を解決する「SINRA(シンラ)」プロジェクトが進められている。
 市は脱炭素と教育を基盤とする「22世紀に向けたサステナブルシティ」の実現を目指して2022年3月1日に「尾鷲市ゼロカーボンシティ宣言」を行い、その実現に向けて賛同企業・団体7者と協定を締結。その中の2者を含む3者が共同出資して設立した株式会社paramita が進めている取組みで、第1弾として同市の市有林で得られるCO2吸収量等の環境価値を「RegenerativeNFT(自然資源が保有する多元的な価値を象徴したNFT)」として販売し、その収益の一部を「尾鷲市ゼロカーボンシティ」の実現に向けた脱炭素と教育の取組みに還元していく予定。
 NFT(代替不可能なトークン。デジタル上での権利を証明する仕組み)を媒介することで、個人でもカーボンクレジットを保有して気候変動問題へのアクションを起こすことが可能となる。
 地球環境に貢献する行動を起こすことは美しい世界を創る行為であるとの思いを込め、第1弾のNFTは「蝶」をモチーフにしたデジタルアートにしている。アートの蝶の色合いや花の量はNFT購入のタイミングやCOの吸収量によって変化するので、唯一無二のジェネラティブアートが生成され、それを保有することができる。
(月刊「ガバナンス」2024年2月号・DATA BANK 2024より抜粋)

 

●PFS方式による成婚促進業務委託事業を実施

 山形県寒河江市(4万100人)は、成果連動型民間委託契約(PFS)方式による「成婚促進業務委託事業」を実施している。PFSは成果指標を設定し、その達成度合いに応じて委託費を増減させる成果連動型の取組みで、民間事業者のノウハウを最大限活かすため、成果に対するインセンティブを高めて婚活や結婚支援の拡充強化を図るのがねらい。PFSによる成婚促進事業は全国の自治体で初めてとみられる。
 事業を受託したのは山形市の結婚相談所「ピュアナブライズ」。同社は成婚促進に向けたマッチングイベントを年12回程度、婚活セミナーを6回程度実施するとともに成婚までの伴走支援を行い、市は成果に応じて委託料を支払う。具体的には、固定の年間委託料は約74万円で、各年度の成果連動分として、イベントに1人参加するごとに5000円(最大300人分150万円)、結婚仲介サービス登録者1人につき3万円(最大30人分90万円)を加算する。さらに成婚に対しては、1組目4万1000円、2組目4万3000円、3組目4万5000円と2000円ずつ増やし、最大210万円(30組分)を支払う。委託事業は2025年度まで実施。
(月刊「ガバナンス」2024年2月号・DATA BANK 2024より抜粋)

 

●ごみ処理で生じるCOのイチゴ栽培活用の実証試験を実施

 東京都町田市(43万800人)は、㈱タクマと協定を締結し、「ごみ処理施設で生じる燃焼ガス中のCO有効利用技術の実証試験」を共同実施している。一般廃棄物処理施設が自治体の主なCO排出源となっていることから、一般廃棄物処理施設で発生する熱や電気とともにCOを価値ある資源と捉えて有効活用し、2050年カーボンニュートラルの実現と地域循環共生圏の構築を目指すのがねらい。
 具体的には、タクマが有する実用化技術(木質バイオマス発電所で発生する燃焼ガス中のCOを農作物育成に直接利用するCO供給装置)を基礎に、市実証フィールドとCO等の資源を提供。町田市バイオエネルギーセンターから発生する燃焼ガスを調製して温室のイチゴ栽培に活用し、イチゴの育成と収穫された農作物の安全性を評価する。
 生育評価と安全性評価は、大規模施設園芸の豊富な実績を有するタクマ協力企業のイオンアグリ創造㈱に、施設園芸での生産指導等のコンサルティングや農作物等の安全性評価試験における設計評価のアドバイスなどのサポートを受けながら、総合的に検証していく。実証実験は2027年3月まで実施する。
(月刊「ガバナンス」2024年2月号・DATA BANK 2024より抜粋)

 

●ネイチャーポジティブ経済の実現に向けて金融機関と共同宣言

 栃木県那須塩原市(11万6700人)は、市内に本店や支店を置く金融機関と「ネイチャーポジティブ経済の実現に向けた共同宣言」を行った。市は2023年9月に「2050Sustainable Vision 那須塩原」を公表。①ネイチャーポジティブ(生物多様性の回復)、②カーボンニュートラル(脱炭素社会の実現)、③サーキュラーエコノミー(循環社会への移行)の3つの環境施策を相乗的に進める環境戦略実行宣言を行った。金融機関との共同宣言はその取組みの一環で、相互に連携して生物多様性・自然資本を守り生かす社会経済活動「ネイチャーポジティブ経済」の実現を目指すのが目的。市民や企業と連携した取組みも始まっており、そのスタートとして金融機関と共同宣言を行った。
 共同宣言のパートナーは、株式会社足利銀行、株式会社栃木銀行、白河信用金庫、大田原信用金庫、那須信用組合の5金融機関。共同して①リテラシーの向上(地域社会・経済が自然資本に依存していることを市職員と金融機関職員が自覚し、自然資本や生物多様性に関する理解度を向上)、②ネイチャーポジティブの実現(自然資本や生物多様性の観点を市の政策と金融機関業務に組み込み、組織としてネイチャーポジティブを推進)、③地域産業発展への貢献(新たな事業・サービスの創出などのネイチャーポジティブの推進を通じて地域企業の持続的な成長にする)、④シナジーの創出(カーボンニュートラルとサーキュラーエコノミーも進め、ネイチャーポジティブとの同時実現による相乗的な効果を発揮)――に取り組んでいく。
(月刊「ガバナンス」2024年2月号・DATA BANK 2024より抜粋)

 

●買い物支援・多世代交流の場として大手薬局による移動販売を開始

 埼玉県行田市(7万8700人)は、ウエルシア薬局㈱と連携し、買い物支援や分野・世代を超えた交流機会の創出を目的として、2023年12月18日から市内で移動販売を開始した。これに先立つ10月18日、市は同社と「地域福祉の推進及び健康増進に関する協定」を締結。協定の内容は、市と同社の双方が保有する資源を有効活用しながら、▷移動販売(買い物支援)を通じた地域のコミュニティづくり▷高齢者等に対する地域での見守り活動▷健康増進及び介護予防などについて連携・協力をしていくというもので、これに基づき移動販売を開始した。
 移動販売車は毎週月~金の週5日運行。集会所、高齢者施設、障がい者施設、子供広場など約50か所を巡回する。日用品や生鮮食品、総菜、冷蔵・冷凍食品、菓子、医薬品等、約500~600商品(医薬品は事前連絡)を販売し、各商品は店頭と同じ価格設定で、ポイント付与や電子決済等のサービスも店舗と同様に提供しており、利用者は延べ1000人を超えている。誰でも地域の身近な場所で買い物ができるようになるとともに、高齢者、障がい者、子どもなど、さまざまな人たちの交流の機会となることを市は期待している。
(月刊「ガバナンス」2024年2月号・DATA BANK 2024より抜粋)

 

●県と政令市が連携し、生成AIの利用に関するガイドラインを策定

 愛知県(751万2700人)は、2023年11月7日、「生成AIの利用に関するガイドライン」を名古屋市と連携して策定した。生成AIガイドラインを県と政令市で共通化したのは全国初。対象範囲は、知事部局、地方公営企業、各種行政委員(会)、教育委員会、議会事務局(ただし、県警本部の職員及び教育委員会に属する教員は除く)としている。
 生成AIは行政業務のさまざまな場面に活用できる可能性がある一方、情報漏えいや権利侵害などの危険性も指摘されている。県では、こうした危険性を回避しながら持続可能な形で行政サービスを提供するために、同年6月、県DX推進本部内に生成AI活用検討チームを設置。庁内での利活用について検討してきた。
 今回のガイドラインの内容は大きく、生成AIの活用方策と利用に当たっての条件等に分けられる。活用方策では、アイデア創出や文章の翻訳、エクセルマクロのコードや関数等の作成などを推奨している。利用条件では、入力データをAIの学習内容に反映させないようにすることや、個人情報や機密情報の入力禁止などを示している。また、ガイドラインの別紙では、有効なプロンプト(AIに対する指示)の例も紹介している。
(月刊「ガバナンス」2024年2月号・DATA BANK 2024より抜粋)

 

●テニスコート人工芝のマイクロプラスチック流出対策を実施

 東京都多摩市(14万8200人)は、テニスコートに使用されている人工芝から発生するマイクロプラスチックの流出対策を実施している。
 マイクロプラスチックとは微細なプラスチックごみの総称で、直径が5㎜以下のものを指す。自然環境中に流出した場合すぐには分解されず、河川などを経て最終的に海へ流れ着く。海の環境を汚すだけでなく、海洋生物がこれら漂流ごみをエサと間違えて食べることで生態系への悪影響も及ぼすため、世界的な問題になっている。
 同市のテニスコートで使用されているのはプラスチック製のショートパイル人工芝で、プレーヤーの移動や紫外線による劣化で表面部分が摩耗し、マイクロプラスチックが発生する。ショートパイル人工芝の流出抑制対策は全国的にも事例が少ないことから、市は、人工芝メーカー等と連携しながら取組みを進めている。
 具体的には、残存人工芝の長さ測定によるマイクロプラスチック発生量の調査、排水溝や集水桝等へのフィルター設置や防球フェンスへの不織布設置による流出防止の実証実験などを実施。今後はさらに調査を進め、効果についての検証も行うとしている。
(月刊「ガバナンス」2024年2月号・DATA BANK 2024より抜粋)

 

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