連載 vol.44「つながる」力 和歌山発(初)、新たなつながりの連鎖──出張まちづくり講座  【関下友貴美(和歌山・有田川町職員)】

地方自治

2022.08.22

本記事は、月刊『ガバナンス』2017年11月号に掲載されたものです。記載されている内容は発刊当時の情報であり、現在の状況とは異なる可能性があります。あらかじめご了承ください。
所属等は執筆(掲載)時点のものです。
※本コラムは主に自治体職員によるネットワークのメンバーがリレー形式で執筆します。

動機は不純な方が良い

 勉強会は学びや気づきを得る場としてあるが、「動機は不純な方が良い」という言葉を拝借できるほど、その後に控えている交流の場が私にとっては参加へのモチベーションとなっている。

 それは、2007年に石原俊彦教授(関西学院大学経営戦略研究科)が主宰する「フォーラムKGPM」に参加したことがきっかけである。こういった場は、新しい出会いや旧知との再会など、公私にわたり大切な人間関係を構築できるかけがえのない機会である。私は、当時20代半ばで友人から「今が何をするにも一番良い歳だよ。そのタイミングをどう自分の中で展開するの?」と問いかけられたが明確な答えが出なかった。しかし、今振り返ると、その頃に踏み出した一歩から多くの「学びと気づき」、「勇気と元気」をいただけるつながりを得たと思う。

 昨年、同じ県内から勉強会に参加していた一人と、つながりのきっかけづくりの場を和歌山でももとうと発案し、翌2017年9月に今村寛氏(福岡市職員)と後藤好邦氏(山形市職員)を講師に迎え、「出張まちづくり講座inわかやま」を開催した。勉強会の県内からの参加者4人でチームを組んで講座の企画運営を行った。たった4人で大丈夫なのかと思われたかもしれないが、少人数で行ったからこその意思決定の迅速さがあり、なによりも一体感があった。

 和歌山県民は保守的な県民性ゆえに、企画段階では参加者数が読めずに苦戦したが、有り難いことに当日の参加者は107人に達し、そのうち約半数が県内からであった。参加者からのアンケートによる感想や意見を参考に、次回の「まちづくり講座」開催に向けて企画構想を始めているが、どのような展開となるか今から楽しみでならない。

 また、まちづくり講座終了後、参加者の中から和歌山県内でも勉強会を立ち上げたいという声が上がり、ようやくオフサイトでの県内自治体間のつながりができつつある。今後、オフ会が発足して連続開催につながり、さらなるつながりの連鎖が生まれることを願っている。

(和歌山・有田川町職員/関下友貴美)

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