連載 コミットメント ── 他責から自責文化の自治体職員 第12回 対話の実践からはじまる私たちの未来【篠田智仁(千葉・茂原市職員)】

地方自治

2022.02.04

本記事は、月刊『ガバナンス』2017年5月号に掲載されたものです。記載されている内容は発刊当時の情報であり、現在の状況とは異なる可能性があります。あらかじめご了承ください。
所属等は執筆(掲載)時点のものです。
※本コラムは主に早稲田大学マニフェスト研究所人材マネジメント部会の修了生(マネ友)のメンバーがリレー形式で執筆します。

対話の実践からはじまる私たちの未来

 「対立を対話で乗り越える」──この言葉は、SIM熊本2030の生みの親であり、人材マネジメント部会(人マネ)のマネ友(修了生)、熊本県・和田大志さんの言葉。今の自分が「対話の実践」にこだわるのは、SIMのエッセンスとなる「対話の場作り」を実践する熊本県・赤木宣文さん、福岡市・今村寛さん、杉村昌樹さんの行動力に心揺さぶられたからだ。彼らから「SIMちば」普及ユニットの話を聞き、地元に戻る頃にはユニットへの参加は「必然」だと考えていた。この「SIMちば」の動きに呼応するかのように2016年度に人マネへの参加が決まり、対話の実践を中心とした「組織変革」について全国のマネ友と多くの学びと気づきを得ることになった。

 「ぜひ私達のまちに来てください!」──出会ったマネ友からの言葉。実際に長野県伊那市、岩手県花巻市、一関市を訪れ、マネ友が働く地域で対話することで双方の理解がより一層深まることを経験した。地域を超えた交流の大切さを痛感し、職員の自主研究の場である「渋川市オフサイトミーティング」に参加。山形市・後藤好邦さん、群馬県渋川市・小林哲彦さんと「知域に飛び出す公務員ライフ」について直接対話し、とても共感した。山形県酒田市・松永隆さんとも会い、総合計画の策定を行う中で市民との対話にSIM2030を活用した、理想とも言える対話のプロセスについて直接話を聞くことができた。

 「100の理屈、100の“たられば”よりも、1の実践」──あるプロジェクトが行き詰まっている時、マネ友の佐賀県・円城寺雄介さんからこの言葉をもらった。「自分の行動を見てくれている」と感じる安心感や心強さが、次の一歩を後押ししてくれ、応援してくれる皆さんには感謝の気持ちが尽きない。これからも、市民自治によるまちの未来に向かって行動することで、変革の種火をもつ同志に「心強さ」を伝える実践者でありたい。そして、皆さんも勇気をもって一歩踏み出してほしい。

(千葉・茂原市職員/篠田智仁)

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