【リレー連載】「自治体×デジタル」を考える 東西南北デジデジ日記
東西南北デジデジ日記 vol.6 今週の担当:【西】多田功
地方自治
2021.11.18
東西南北でそれぞれ奮闘する自治体職員4名によるリレー日記。行政のデジタル化加速が迫られるなか、「そもそもどこから始めたらいいの?」とお悩みの皆さんに捧げるIT系ほっこり日記。デジタルのアレコレを起点にしつつも、派生するアレコレにも焦点を当てていきます。さて、「DXって何から始めればいいの?」の壮大な問いのヒントがいよいよ見えてきたようで…。
―――――2021年11月18日 Thu.―――――――
前回までを振り返って
行政のデジタル化って、なんだか、壮大で難解な課題に対して、自治体職員の「ホントのトコロ」が聞きたいということで、始まった「東西南北デジデジ日記」。
さんざんとっちらかし、他のメンバーのみなさんを大混乱の渦に巻き込んでしまいましたが、みなさんとてもやさしい方々ばかり。私からの「のび太くん」のフリに少し触れながらも、誰も何も回収しないという状態で自分のところに戻ってきました(笑)。
今村さんのお言葉を借りれば、これはまさに「激おこぷんぷん丸」なのです!!
3人からは、こんなメッセージが投げかけられました。
・山形さん:「業務改善することがDXだと言われることも多いですが、それだけではないよなあ」「自分たちの主流を正解とし、それ以外を排除する」
・今村さん:「組織間での対話が必要」「DX担当はひとりで抱え込まないでほしい」
・千葉さん:「役所はスモールスタートが苦手」「楽観的見通しで行動してみる」
なぜ、のび太くんなのか?
みなさんは、困ったことをちゃんと周りに伝えていますか?
何を伝えたらいいかわからないことってありますよね。
デジタル化やDXなんてよくわからないと言ってますが、具体的に「こんなことをしたい」って周りに伝えてますか?
『ドラえもん』に出てくるのび太くんは、ジャイアンやスネ夫にいじめられて、「ドラえも~ん」って泣いて帰ってくるじゃないですか。でもそれに対抗するために「ドラえもん〜、○○みたいなの出して〜」って、要件定義に似たようなことをやってるんですよね。
「こんなのがほしい」
のび太くんのこの行動が実は大事なんですが、一方で、自治体職員のみなさんは割とこれが苦手。要件定義(=「こんなのがほしい」)を明確化せず、ひどい場合は業務を力業(ちからわざ)で強引に無理やり終えたりするケースがありますよね。
しかも、自治体職員は優秀で真面目な方が多いので、時間がかかっても業務を遂行することができるので、これがなかなか厄介だったりするわけです。
のび太くんになりましょう!!
「のび太くんだってドラえもんのポケット頼みじゃないか」というツッコミはあるでしょうけど、出来杉くんやしずかちゃんも同じく、ジャイアンにいじめられたりするケースはあると思うんです。でも、自分のところにドラえもんがいないから、ホントにできているかはさておき、彼らは自己解決しちゃっています。この出木杉くんとしずかちゃんがまさに自治体職員のみなさんの状態。
ドラえもんだけ存在していても、何がほしいかを言わなければ、いくらドラえもんが優秀でも何も道具は出せません。(ドラえもんがひたすらいろんな道具をポケットから出しているシーンがよくありますよね。)
それと一緒で、「できないことを明らかにする」ということがスタートになりそうな気がします。
なので、みなさん、「のび太くんになりましょう!!」
そして…新たな伏線
前回千葉さんが「デジタルの話をしたいのにデジタルは関係ない」と書かれたように、「デジタル化やDXってきっとこうなんだろうな」という答えは幾通りもあるんでしょうね。
「自分たちの主流だけを正解」とするのではなく、「ひとりで抱え込まず」に、少しずつ(スモールスタート)始めることが、いろんな課題を解決するためには必要ではないでしょうか。
「楽観的見通し」で自分のできないことや困ったことを明らかにすることで、周囲の知恵(ドラえもん)を引き寄せることができると考えます。
何かを変えていくためには、「困った」を明らかにすることが非常に重要だと思いませんか。
それは、「5+2=7」なんでしょう。答えは簡単ですよね。
ちゃんと自分で伏線を回収して、また新たな伏線を設定する(笑)。
それではまた来週! デジデジ!
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