【リレー連載】「自治体×デジタル」を考える 東西南北デジデジ日記
東西南北デジデジ日記 vol.3 今週の担当:【北】山形巧哉
地方自治
2021.10.28
東西南北でそれぞれ奮闘する自治体職員4名によるリレー日記。行政のデジタル化加速が迫られるなか、「そもそもどこから始めたらいいの?」とお悩みの皆さんに捧げるIT系ほっこり日記。デジタルのアレコレを起点にしつつも、派生するアレコレにも焦点を当てていきます。前回、前々回のお二人のフリをどう受け止めるか、今回は3人目、北日本・森町の山形巧哉さんです。
―――――2021年10月28日 Thu.―――――――
はじめまして
みなさま、はじめまして。
先日(vol.2)の多田さんが「壮大で難解な書き物のオファーとそうそうたるメンバーの皆さんに囲まれ」とおっしゃっていましたが、完全同意。今この瞬間でも、なぜ僕なんかが選ばれてしまったのか(笑)と思いながら書いている、北海道森町(もりまち)役場の山形巧哉といいます。
と言いながらも、内心では、「おお、あの、よく、役所内の本棚とかで見る『ぎょうせい』さんで僕の何かが発信されるのかっ!!」とウキウキワクワクしています。
森町のこと、知ってほしい
当町は、北海道南部、函館市から北へ50km弱の場所にある、人口14千人強の町です。全国的な知名度はそこまで高くないと思いますが、ワールドフェイマスなEKIBEN「いかめし」や、みなさんも確実に食べたことがあるであろう「冷凍食品」の発祥の町であります。
あと、地味な話ですが、イタリアのナポリからヴェスヴィオ火山を望む風景と、森町から駒ヶ岳を見る風景がまるで「鏡写」のようです。
そうそう、そういえば、幕末、戊辰戦争最期では、榎本武揚・土方歳三などを中心とした旧幕府軍が初めに鷲ノ木へ上陸し、「箱館(はこだて)戦争が始まった場所」としても有名で、上陸地はそこまで整備されているわけではないのですが、今でも幕末ファンの方々が見学にきて思いをはせたりしています。
ほら、どんどんと森町のことが好きになっていくでしょう?(笑)
あ! 忘れては行けない、最近の話ですが、当町と、福島県西会津町(にしあいづまち)、滋賀県日野町(ひのちょう)、鹿児島県肝付町(きもつきちょう)という、なんとなく人口構成がにかよっている「町」の首長が、世界初(かもしれない)「VR空間での首長会談」を行いました。僕もその空間に入っていたのですが、まるでその場にいるかのような臨場感。一度経験してみないと想像つかないと思いますが、ぜひ機会があれば試していただきたいなあと思います。
っと、あれ?………紹介だけで残り文字数が少ない!!!
これが今の当たり前
僕の森町自慢は、この文字数ではお伝えしきれないので、ぜひリンク先に飛んで詳しくみていただきたいと思いますが…。今日紹介したサイト、民間の方や、個人の方のサイトが多く、公式な情報も整備はされているのですが、民間サイトのほうが詳しい情報が掲載されているということが少なくありません。
必要なときに、情報にアクセスし、確認することができる。
昭和・平成初期であれば図書館や博物館、現地でなければわからなかった情報が、インターネット≒デジタル技術・ICTによりアクセスが容易になりました。でも、容易になったはずなのに、役所が情報をちゃんと整備しない、一番詳しくない(笑)。
もちろん、歴史・観光情報だけではありません。役所からの周知情報もしかりです。
役所の広報手段はまだまだ紙の場合が多く、若者は広報や新聞を読まないのが問題だ、と、なぜか、「自分たちの主流」を正解とし、それ以外を排除してしまっていませんか?
今は若者やデジタルツールを主流としている人たちの方が、情報弱者になってしまっているケースもあるんじゃないでしょうか。
きっと、DXってこういうところだと思うんです
でも、こういう感じ、悲観的には思っていなくて、森町についてはまだまだ「のびしろ」があって、これからどんなに便利に楽しくなっていくんだろってワクワクしますよね。
行政のDXっていうのは、自治体システム標準化や手続きオンライン、また、目に見える成果として業務効率化などに注目が集まりがちで、「業務改善することがDXだ」と言われることも多いですが、それだけではないよなあと僕は感じています。
インターネット上の情報ひとつとっても、これだけやれるなら、どんな部署の人でも、今日から取り組むことできますよね? こんな感じで、着実に、目先・足元から。なんか、みんなでいい感じにやっていきたいなあ。といったところでお時間となったようです。
そういえば、前回の最後に、「みなさん『のび太くんになりましょう!!』」って多田さん書いてましたけど、なんだったんだろう。そうか、きっとここの伏線回収は今村さんがしてくれるに違いないですね!
それではまた次の機会に! デジデジ!
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