【リレー連載】「自治体×デジタル」を考える 東西南北デジデジ日記
東西南北デジデジ日記 vol.2 今週の担当:【西】多田功
地方自治
2021.10.21
東西南北でそれぞれ奮闘する自治体職員4名によるリレー日記。行政のデジタル化加速が迫られるなか、「そもそもどこから始めたらいいの?」と足踏みをしている声もちらほらと。デジタルトランスフォーメーション(DX)という言葉自体もなんだか壮大そうだし、ここはひとつ、「デジデジ」で。デジタルのアレコレを起点にしつつも、派生するアレコレにも焦点を当てていきます。東日本・船橋市の千葉さんのバトンを受けるは、西日本・加古川市の多田 功さんです。
―――――2021年10月21日 Thu.―――――――
はじめに
壮大で難解な書き物のオファーとそうそうたるメンバーの皆さんに囲まれ、何を書いたらいいんだろうと思いながら、「東西南北デジデジ日記」の「西」の部として、加古川市企画部政策企画課スマートシティ推進担当の多田が担当させていただきます。
まずは簡単に市の紹介をさせていただきます。
まさか、加古川市ってどこなんだ? という方、いらっしゃいませんよね?
兵庫県南部の市にある人口約26万人の都市です。最近では、日本一安全・安心なまちを目指すべく1,475基の見守りカメラを設置し、スマートシティを推進している都市として知られるようになってきました。ぜひ覚えておいてくださいね。
デジタル化って何をすればいいの
さて、本題に移ります。
最近、はやりのデジタル化って何をすればいいの? DXってどこからやればいいの? というお問い合わせをいろんな方からよくいただいています。まして、スマートシティって何? とか、FIWARE(フェイウェア)(*1)や都市OS(*2)とかDecidim(デシディム)(*3)ってどうやったら入れられるんですか? などというお問い合わせもよくいただいています。
忙しいから問い合わせしないで(笑)と言いたいところですが、安心してください、皆さんだいたい同じことで困ってます。
加えて、予算のこととか、調達のこととか、仕様書の書き方とか、それを得意にしているベンダーのこととか……。考えることが山のようにありますが、情報部門って単独の課で全てを担っていることが多いですよね。
昔ながらのコーディングをやっていたり、システム調達を一手に引き受けていたり、はたまた、情報セキュリティやマイナンバー制度をやっていたり……で、ココに来てデジタル化、DX化の旗振り役をやっていかないといけない。まあやることたくさんありすぎて何からやったらいいんでしょうね。
DX人材とは
それはそうと、何か忘れてません??
そもそも何のためにデジタル化やDXをやるんでしょう??
誰のためにデジタル化やDXをやるんでしょう??
皆さんはデジタル化する側ですか?される側ですか?
誰一人取り残さないとありますが、皆さんは取り残す側ですか?取り残される側ですか?
デジタル化やスマートシティって、未来の姿をイメージしてしまいがちですが、ドラえもんの世界にあるような未来はいつできると思ってますか? すぐにできるだなんて思っていませんか?
そんな簡単にいくのであれば、皆さんデジデジ日記を読んだりしませんよね(笑)。
最後にデジデジ日記らしく、初回の千葉さんが投げかけに応じていく雰囲気を出すとして、「DX人材」って何なんでしょうね。
DX人材とは「デジタルを前提に変革を起こすことができる人材」と千葉さんが書かれていましたが、どうすれば「変革」を起こすことができるのでしょう。またまた難問にぶち当たったような感じがしますね。
僕からのヒントは、みなさん「のび太くんになりましょう!!」
なぜ、のび太くんなのか? それは次の担当回までどなたかが答えてくれていることでしょう。
それではまた来週! デジデジ!
*1 FIWARE…社会・公共分野のスマートアプリケーション開発を支援EUで開発・実装された基盤ソフトウェアのこと。分野横断的にデータ流通することに主眼を置かれている。
*2 都市OS…都市に存在する膨大なデータを蓄積・分析するとともに、他の自治体や企業、研究機関などと連携するためのプラットフォームのこと。
*3 Decidm…議論の積み重ねを目的として開発された市民参加型ツールで、バルセロナやヘルシンキなどで使われている。
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