連載 vol.19「つながる」力 つながりは仲間であり、原動力 【櫻澤しずか(東京・北区職員)】
地方自治
2021.11.08
本記事は、月刊『ガバナンス』2015年10月号に掲載されたものです。記載されている内容は発刊当時の情報であり、現在の状況とは異なる可能性があります。あらかじめご了承ください。
所属等は執筆(掲載)時点のものです。
※本コラムは主に自治体職員によるネットワークのメンバーがリレー形式で執筆します。
つながりは仲間であり、原動力
きっかけは、数年ぶりに誘われて行った飲み会だった。そこで出会った人に誘われるまま自主勉強グループ「ノンパ」や「東北OM」などに行くようになった。だから、決して初めは地域を良くしたいとか、自主研活動をしたいと思っていたわけではなかった。
ある日、神奈川・大和市役所の坂本勝敏さんに「『関東自主研サミット』の実行委員にならないか」と誘われた。同サミットは、関東近辺の公務員を中心とした自主研究(研修)グループを集めることでノウハウを共有したり、新たに自主研を始めようとする人を応援することを目的としたグループだ。実行委員など全くなる気はなかったが、「女性の意見が聞きたいから、見学だけでも来てよ」と言われ、見学に行った。そこで、「女性が自主研に来やすくなるにはどうすればよいか」と問われ、意見を述べるうち、「じゃあ、そのイベントお願い!」と言われてスタッフになった。正直、「騙された!」と思った。しかし、引っ込み思案、優柔不断、勇気のない私には、その無茶振りがありがたかった。そうして関東自主研サミットプレイベント「公務員女子のおしゃべり会」が行われた。自主研というつながりと新たな仲間ができた。
ただ流されていただけで、全国にたくさんの知り合いや友達ができた。SNSの発達のおかげで友達がどんな活動をしているのかがすぐにわかる。励みになる。刺激になる。私は決して特別なことはしていない。周りの友達、仲間達は実際に行動を起こしているのに、私は何もしていない。もっとできることがあるのではないか、何かをしなければといつも思っている。けれども、数年前の何も気づいていなかった自分から見たら、大きな違いだ。地域について、自主研について、上下関係なく好きなことを言い合える仲間とつながれたおかげで充実した毎日が送れている。
私にとって「つながり」は仲間であり、原動力だと思う。理想に近づこうと前向きにしてくれる力。くじけそうなときに支えてくれる力。これからもたくさんの人とつながることで刺激を受け、成長していきたいと思う。
(東京・北区職員/櫻澤しずか)