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自治体最新情報にアクセス|DATABANK2021 月刊「ガバナンス」2021年4月号

地方自治

2021.04.30

自治体最新情報にアクセス DATABANK
(月刊「ガバナンス」2021年4月号)

●観光地の3密回避に最先端技術を活用

 三重県(181万3900人)は、観光地の3密回避に向けた最先端技術活用実証事業を行った。県内有数の観光地である菰野町の湯の山温泉地域の御在所ロープウェイと複合温泉リゾート施設「アクアイグニス」にAIカメラを設置し、リアルタイムで混雑状況を菰野町観光協会の公式WEBサイトに表示するもので、20年12月24日~21年3月12日まで実施。

 また、土産店における旅行者の滞在時間や接触回数を低減させるため、3Dカメラで撮影した店舗の映像の中で、移動や商品の内覧・購入ができるサービスや、WEB会議システムを利用して店内の商品をリモートで紹介し購入できるサービスも取り入れた。

(月刊「ガバナンス」2021年4月号・DATA BANK2021より抜粋)

●災害対応医薬品供給車両を導入

 福岡県(512万9800人)は、薬局機能を搭載した機動力のある災害対応医薬品供給車両(モバイルファーマシー)の運用を開始した。県の補助を受け、(公社)福岡県薬剤師会が導入したもので、災害により薬局の調剤機能が停止した被災地で持病などを治療中の避難者に対する医薬品供給体制を確保するのがねらい。

 モバイルファーマシーはトヨタカムロード4WD/4ATをベースにしたもので、ポータブル発電機、ソーラーパネル、外部電源接続の3種類で電力を確保するといった特徴がある。導入経費は1513万円、うち750万7000円を県が補助した。県医薬品卸業協会の会員の営業所に車両を保管。災害時に、県の要請により医薬品を搭載し、県薬剤師会の薬剤師が乗務の上、被災地へ出動して避難所などで調剤を行う。行政、薬剤師会、医薬品卸団体の三者連携によるモバイルファーマシーの運用は全国初となる。

(月刊「ガバナンス」2021年4月号・DATA BANK2021より抜粋)

●「南陽高校市役所部」を発足

 山形県南陽市(3万1200人)では、県立南陽高校内に仮想組織の「部」として「南陽高校市役所部」を設置し、市役所で発足式を実施した。高校生の探究活動支援を通して地域人材の育成を図ることをねらいに、教育活動の一環として市と同校が共同して立ち上げた南陽高校生主体のまちづくりボランティアサークルで、全国でも初めての取組みとなる。

 同部は17人の部員でスタート。月1回の定例ミーティングで活動内容などについて自由なアイデアを出し合い、企画を実践して高校生の視点によるまちづくりを進めていく。SNSによる情報発信を行ったのをはじめ、PR動画制作などの活動のアイデアが出されている。

 同部の事務局は市のみらい戦略課が担い、市職員と同校の担当教諭が共同して活動を指導・サポートする。市では、高校の教育機能と地域の潜在的な教育力を互いに補完し有機的に結合することで、未来の地域づくりと人づくりにつなげていきたいとしている。

(月刊「ガバナンス」2021年4月号・DATA BANK2021より抜粋)

●コロナワクチン接種体制整備にシミックHDと包括連携協定を締結

 山梨県(82万6600人)は、CRO(医薬品開発支援)事業などを展開するシミックホールディングス社と、県内における新型コロナウイルスワクチン接種の体制整備を目的とした包括連携協定を締結した。県と民間企業が連携してワクチン接種体制の整備強化を図る協定は全国初。

 両者は20年6月に県内での新しい防疫体制構築を目的とした連携協定を締結して検査体制の拡充に向けて取り組んできた。今回の協定で、県における円滑なワクチンの接種に向けて、①市町村の接種体制構築への強力な支援、②県民向け専門相談ダイヤルの設置・運営、③ワクチン接種記録システムの導入や長期的な副反応のフォローアップの実施――を連携して進める。

(月刊「ガバナンス」2021年4月号・DATA BANK2021より抜粋)

●移住のオンラインサロン「リモート市役所」をオープン

 長野県佐久市(9万8900人)は、移住・定住及び関係人口の増加、シビックプライドの向上のため、移住のオンラインサロン「リモート市役所」を21年1月に本格オープンし、オンライン発表会も開催した。

 「リモート市役所」は、自治体としては初となるビジネスチャット「Slack」を活用したオンラインサロンで、移住の新しいプラットフォームとして、市や移住に関するリアルな情報発信や、市民との気軽な情報交換を促進していくというもの。サロン内には、応援団に任命された、市出身でテラスハウスにも出演したプロスノーボーダー・中村貴之氏や、同じく市出身のソロアイドル・上月せれな氏が投稿を行う特別チャンネルを設置し、リモート市役所でしか聞けない情報を発信する。

 さらに、市や移住の課題に対してアイデアディスカッションを行い、課題解決につながるアイデアは実現に向けて取組みを行う予定。20年12月末からのテスト運用では70人超が参加して、様々なやり取りが行われており、これらの情報から一部の内容を、「移住どうする課」や「子育て課」などリモート市役所HP内の様々な課の中で紹介していく。

(月刊「ガバナンス」2021年4月号・DATA BANK2021より抜粋)

●障害者の就労機会拡大と工賃向上に向けた連携協定を日本財団と締結

 宮城県(229万2400人)は、(公財)日本財団と、県内の障害のある人が、適性や能力に応じて就労し、地域で自立した生活を送り、活躍できる社会を目指して、就労機会の拡大と工賃向上の取組みを協働で支援することに合意し、協定を締結した。

 両者は、協定に基づいた、双方の資源を有効に活用した協働により、働く障害者を支援するため、全国に先駆けて「BPOを活用した共同受注拡大ビジネスモデル」を構築し、県内の障害者施設に年間を通じて安定した高工賃の仕事を継続的に提供可能とすることで、県内での共同受注の拡大と働く障害者の工賃増加を目指す。

 発注案件としてデータ入力や、紙媒体の電子化などを想定している。なお、BPOとは、「ビジネス・プロセス・アウトソーシング」の略であり、業務工程の一部を切り出し、請負業務として、その業務を専門的に行う企業へ外部委託すること。

(月刊「ガバナンス」2021年4月号・DATA BANK2021より抜粋)

●飲食店支援とテレワーク推進支援を同時に行う実証事業を実施

 神戸市(153万3600人)は、あらゆるスペースを簡単に貸し借りできるWEBプラットフォーム「スペースマーケット」を活用した飲食店支援・テレワーク推進支援を目的とする実証事業「KOBE Work Space Share」を、スペースマーケット社と協働で始めた。自治体がスペースシェア事業者と連携で、飲食店支援を行うのは全国初という。実施期間は3月末まででその後もワークスペースに特化したスペースマーケットのサービスは引き続き提供される。

 実証事業の内容は、店舗内の稼働していない空席を有効活用したい飲食店と、テレワークできる場所を探している就労者をマッチングさせ、飲食店をワークスペースとする活用機会の創出につなげる新たな仕組みを「スペースマーケット」を通じて提供するというもの。

 市では、実証事業に参加してもらうことで、飲食店は店舗内の稼働していない空席の利用料及びその利用にともなう飲食や新規客、固定客の確保により売上減少分の一部を補てんでき、就労者は飲食店でも仕事ができるといった効果を期待している。また今回の実証事業を通じ、経済活動の維持や働き方のバリエーション向上の一助となるかの検証も行っていく。

(月刊「ガバナンス」2021年4月号・DATA BANK2021より抜粋)

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