ご当地愛キャラ
ご当地愛キャラ vol.110 おおまぴょん(長野県大町市)
地方自治
2021.02.26
人と地域をつなぐ
ご当地愛キャラ vol.110
おおまぴょん
長野県大町市
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北アルプスからやってきた市獣ニホンカモシカのキャラクター。性格はほのぼのやさしく、好奇心旺盛。好きな食べ物は地元名物のおやきと黒部ダムカレー。
◆おおまぴょんの部屋
https://www.city.omachi.nagano.jp/00013000/00013300/00013328/00035724.html
地域の絆に支えられた北アルプスのほのぼのキャラ
大町市は、長野県の北西部、3000m級の山々を望む北アルプスの麓に位置し、黒部ダム、立山黒部アルペンルートの長野県側の玄関口として、多くの観光客が訪れる。
北アルプスを有する大町市のシンボルは、オオヤマザクラ(市木)やライチョウ(市鳥)といった山の植物や生き物たち。そして、まちの公式キャラクターである「おおまぴょん」のモチーフも、北アルプスに生息するニホンカモシカ(市獣)だ。
おおまぴょんの誕生は12 年2月。モチーフのカモシカはもちろん、頭の山は、北アルプスと豊かで清らかな地元の水を見立てており、まさにまちの特徴をギュッと詰め込んだキャラクターとなった。ほのぼのとした表情に愛くるしさを感じる人も多く、同年8月に地元のお祭りでお披露目された際は、子どもたちに囲まれるなど早速地域に受け入れられた。
誕生以降、市内のみならず、「世界キャラクターさみっとin羽生」や「ふるさと祭り東京」などの全国規模のイベントへ積極的に参加。「ゆるキャラ®グランプリ」にも12年から参加し、着実に順位を上げてきた。人気上昇をサポートしたのが地域の人々だ。誕生翌年の13年から開催された、おおまぴょんの活用方法を話し合う「おおまぴょんカフェ」などを通して、地域の人々が主体となっておおまぴょんを盛り上げる機運を醸成。ポストカード等のグッズや、様々なモチーフの活用などのアイデアが生まれるきっかけとなった。こうした活動が実を結び、「ゆるキャラ®グランプリ2019」では、過去最高の11位にランクインした。
新型コロナウイルスの影響で今年出演予定だったイベントが軒並み中止・延期となってしまったおおまぴょん。カモシカは「アオの寒立ち」という、冬に崖の上などに身じろぎもせずじっと立ち続ける行動をする。慌てず騒がず春を待つその姿のように、おおまぴょんはこの状況の中でも、SNSを通じた感染予防や熱中症対策の発信など、しっかり地域に根差した活動を続けてきた。現在は、今年で最後の「ゆるキャラ®グランプリ2020」へ参加中。こんな時だからこそ明るい話題を届けようと、日々奮闘している。
「SNS等で工夫しながらPRに取り組んでいる。おおまぴょんを通じて大町市を全国の方々に知っていただきたい」(大町市商工労政課ブランド振興担当)
絶滅の危機から保護で増加!国指定天然記念物「ニホンカモシカ」
おおまぴょんのモチーフであるニホンカモシカは、国指定特別天然記念物で、名前に“シカ” とつけられているが、実はウシの仲間。二つに分かれた爪を利用して険しい場所でも上手に歩くことができる。一時、絶滅の危機にあったが、法的な保護や飼育繁殖の取組みにより個体数は増加。市立大町山岳博物館の付属施設では、生きたニホンカモシカに会うことができる。
ココに注目!共同PRだけでなく災害支援も ご当地キャラグループ「つぶらな瞳OST」
つぶらな瞳と赤いほっぺが共通の「おおまぴょん」、静岡県裾野市の「すそのん」、栃木県栃木市の「とち介」は、16年にそれぞれのイニシャルを取り、ユニット「つぶらな瞳OST」を結成。お互いの誕生会などに出演したり、SNSなどで交流を続けている。19年10月の台風の際には、おおまぴょんがTwitterで栃木市の被害状況を知らせ、ボランティアなどの支援を呼び掛けた。
市内名所の木崎湖にて、今年で最後の開催となる「ゆるキャラ®グランプリ2020」の開催を告知。ボードを持つ手にも力が入る。
「世界キャラクターさみっとin羽生」にも遠征。アルクマ(長野県)、いっせー(木祖村)といった県を代表するキャラクターと共演。
市役所の正面玄関を入ってすぐの「おおまぴょんブース」。置いてある着ぐるみも今は新型コロナの感染拡大防止を呼び掛けるため、マスク姿に。
バス停、横断歩道、自動販売機など、まちのありとあらゆるところにおおまぴょんのモチーフが使われている。
「北アルプス三蔵呑み歩き」では、作業着のコスプレ姿を披露し、三つの酒蔵案内を買って出た(19年9月)。
毎年11月に開かれる「おおまぴょんファン感謝祭」には、たくさんの市民が訪れ、盛大なイベントとなる(写真は2019年の様子)。
ずんぐりボディでもさすがはカモシカ、過去にはふるさとである北アルプスへの里帰り登頂も果たしている(13年9月:爺ヶ岳)。
今年は、北は北海道から南は鹿児島まで、遠くは台湾、タイ、ブラジルから、過去最多となる560通の年賀状が届いた!
© Omachi City
写真提供/長野県大町市