【最新行政大事典】用語集―NISA(少額投資非課税制度)

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2020.06.20

【最新行政大事典】用語集―NISA(少額投資非課税制度)

はじめに

 『WEB LINK 最新行政大事典 全4巻セット』(ぎょうせい)は膨大な行政用語の中から、とくにマスコミ等で頻繁に使用されるものや、新たに登場したテーマ、法令などから選りすぐった約3,000の重要語句を収録。現場に精通した執筆陣がこれらの行政用語を簡潔にわかりやすく解説します。ここでは、「第1巻 第6章 国税・地方税」から、「NISA(少額投資非課税制度)」を抜粋して、ご紹介したいと思います。

NISA(少額投資非課税制度)とは

 

1.NISA(少額投資非課税制度)は個人投資家の、国民の資産形成を促進育成するため創設されたものである。則ち、個人投資家の裾野を拡大し、家計の安定的な資産形成の支援をすると共に、経済成長に必要な資金の供給拡大を図ることを目的として2014年1月より導入された制度である。

 具体的には少額の投資を非課税とするもので、年間100万円の投資元本の運用益が非課税となる。(租税特別措置法第37の14各項)

2.概要

〔1〕非課税対象 NISA口座内の少額上場株式や投資信託等の配当金、譲渡益

〔2〕口座開設 1人1口座

〔3〕開設者 口座開設の年の1月1日時点で満20歳以上の日本居住者

注:令和元年度の税制改正では、口座を開設できる年齢条件が、20歳以上が18歳以上に引き下げられた(令和5年、2023年1月以後に開設する非課税口座から適用。)

〔4〕開設期間 2014年から2023年までの10年間

〔5〕非課税枠 毎年120万円の非課税枠(2015年度以前分は100万円)

〔6〕非課税期間 5年間

〔7〕売却時期 いつでも可能

注:ⅰ 非課税投資額の総額は最大600万円(120万円×5年間)

  ⅱ 国債、FAX、先物取引は対象外とされている。

3.NISAの適用実績は、2019年9月末で口座開設件数1,340万万7221口座、買付額は総額17兆6,067億4,180万円(うち、投資信託10兆1,139億6,573万円。2014年から2019年の利用枠で買い付けのあった金額の合計。金融庁発表による)、個人投資家への投資機会の提供に寄与しているといわれている。

 ちなみに個人株主は東京証券取引所等の調査では平成25年度で延べ人数で4,575万人といわれている。

4.今後のNISAの拡充・利便性向上のため、金融庁は平成27年度の税制改正にあたり次のような事項の要望をしている。

〔1〕ジュニアNISAの創設(別項参照)

 0歳から19歳の未成年者の口座開設を可能とすること

〔2〕NISAの年間投資上限額の引上げ

 年間投資上限額を、毎月の定額投資に適した金額(120万円:10万円×12か月)に変更すること。

〔3〕NISAの利便向上

 NISA口座開設手続き等の簡素化、重複口座確認については、マイナンバーを用いることとし、住民票の写し等の提出を不要とすること。

 税務当局における口座開設手続きの迅速化に向けた所要の措置を講じること。

 NISA口座の開設者については、中高年の投資経験者が大半を占め、20代、30代の若年層は約1割にとどまっているなど、制度の目的である投資家の裾野拡大に向けて、若年層や投資未経験者への普及が課題となっていること、また投資をさらに呼び込むために年間投資上限額を引き上げるとともに積立投資に適した金額としていく必要があること等が理由とされている。

 なおこの制度による減収見込み額は、平年度25億6,000万円、制度自体の減収額260億円とされている。

 注:平成29年度与党税制改正の動向

 平成28年12月8日発表の自民党・公明党の「平成29年度税制改正の大綱」によれば、「現行のNISAが積み立て型の投資に利用しにくいことを踏まえ、家計の安定的な資産形成を支援する観点から、少額からの積立・分散投資を促進するための積立NISAを創設する」とし、「創設に当たっては投資初心者でも理解できるよう、複数の銘柄の有価証券に対しても分散投資を行うなどの要件を満たし、特定の銘柄等によるリスクの集中の回避が図られた投資信託に商品を限定するとともに、実践的な投資教育を合わせて推進することが重要である。また、非課税投資の期間が長期にわたることも踏まえ、制度の適正な利用について定期的な点検ができる体制の構築を前提とする。」と述べられている。(別項 つみたてNISA参照)

 このため、NISAについて「非課税累積投資契約に係る非課税措置が創設され、非課税期間が20年、年間積立額の上限が40万円とされ、平成31年度分以後の所得税及び平成32年度分以後の個人住民税から適用することとなった。

 注:NISAは少額投資非課税制度の愛称であるが、これは英国で国民の資産形成・貯蓄を促進するために1999年に導入された制度ISAを参考としたもので、NIPPONのISAということでNIPPON+ISAからNISAと名付けられたものであるといわれている。ISA(Individual Savings Account、アイサ、英国民の約4割が利用)

*『最新行政大事典』2018年11月より。(NPO法人 フォーラム自治研究 髙木祥勝)
(有償版は本文に加え、法令へのリンク機能があります)

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