霞が関情報|「地方財務」2019年4月号(ぎょうせい)
地方自治
2019.09.17
(「地方財務」2019年4月号)
女性参画で見える化マップ(内閣府)
内閣府は、公務員(市町村)の管理職や市町村議会議員に占める女性の割合等、全国の市町村別の女性参画状況などについて、地図上で見ることができる「見える化マップ」を、ホームページ上で公開している。
見える化マップには▽公務員(市町村)の管理職や係長相当職、市町村議会議員、自治会長、審議会等委員のそれぞれに占める女性の割合▽男性公務員(市町村)の育児休業取得率▽市町村長または副市町村長の女性の有無▽市町村議会での出産に伴う欠席既定の有無――という項目別の比率(比率)が掲載されている。
全国地図に示された都道府県を選択すると市区町村一覧が出てくる。一覧の市区町村ごとに、各項目の比率に応じた色分けがされている。
2018年に施行された「政治分野における男女共同参画の推進に関する法律」の付帯決議に、「見える化」の推進が盛り込まれたことなどを受け、より幅広く参画状況を公開することにした。
懲戒処分は300人(人事院)
人事院は、一般職の国家公務員が2018年に受けた免職や停職などの懲戒処分の状況をまとめた。それによると、処分を受けたのは300人で、17年よりも28人減った。前年より増えた省庁のうち、学校法人「森友学園」への国有地売却をめぐる決裁文書改ざん問題を抱えた財務省は、15人増の20人となっている。
省庁別に処分数をみると、法務省が最も多く68人で全体の22.7%を占めた。次いで国土交通省が51人、国税庁が47人、海上保安庁が25人、厚生労働省が21人となっており、この5省庁で全体の7割を占めている。
前年に比べて処分数が最も増えたのは、15人増の財務省で、国土交通省の14人増などが続く。最も減ったのは厚生労働省で52人減だった。
処分を種類別にみると免職が18人(前年比6人増)、停職が71人(同13人増)、減給が149人(同38人減)、戒告が62人(同9人減)だった。
17年には、文部科学省の天下りあっせん問題を受けた大規模な処分など、組織的な関与による多数の処分があったことなどが影響し、前年より65人増えて328人となっていた。
民泊の事例集を作成(観光庁)
観光庁は「全国における様々な民泊のご紹介」というタイトルの事例集をまとめた。19事例をピックアップし、それぞれの特徴的なポイントを紹介している。随時更新する予定だ。
事例集作成は、民泊に対するイメージを向上させ、健全な民泊を普及させるのが狙い。自治体や民泊関連業者に協力してもらい、民泊事業を活用した地域活性化のための取り組みなどを掲載している。
事例集には、15都道府県から選んだ19事例を掲載。特徴的なポイントを▽「体験」(ユニークな体験プログラム等を提供している)▽「施設」(古民家や歴史的・文化的な建物などを利用している)▽「連携」(民泊事業者と仲介業者が連携している)――という3つに分け、それぞれの事例がどのポイントに当てはまるのか、分かりやすく示した。各施設の所在地や規模、料金などの概要のほか、外観の写真や特色、「事業者からの声」も載せている。
民泊法に基づく民泊事業の届け出は2月15日時点で1万3600件を超える。都道府県では北海道や福岡県、沖縄県など、保健所設置市では札幌市、京都市、大阪市などで届け出が多く、全国的に偏っている。訪日外国人旅行者数も地域差が大きいことが課題になっている。
地域交通の独禁法適用で窓口(国土交通省)
国土交通省は、地域交通に関する独占禁止法の適用について、自治体や事業者など地域から寄せられる相談の窓口を、総合政策局公共交通政策部交通計画課に設けた。相談はメールで受け付ける。
政府部内で競争政策の見直しについて結論が出され、制度や運用に関する方針が普及するまでの間の措置として実施する。同省は「乗合バスの利便性向上や活性化の取り組みを進める中で独禁法上の懸念があれば、気軽に相談してほしい」としている。
これまでの経済財政諮問会議と未来投資会議、まち・ひと・しごと創生会議、規制改革推進会議の合同会議などでの議論を踏まえ、独禁法の競争政策のあり方について検討が進められており、今夏をめどに方針が出る見通しだ。