公務員が読みたい今週の3冊
公務員が読みたい今週の3冊【子ども会/行政不服審査担当/都市計画法】
NEWキャリア
2025.05.26
今週、何読む?
読書の習慣をつけたいと思いながら、まだ始められていない…。
日々読書を嗜んでいるが、そろそろネタ切れ…「次は何を読もうか」検討中。
そんな公務員の方はいませんか?
「公務員なら読んでおきたい」業務に役立つ必携図書や、「公務員の皆様が楽しく読める」おすすめ図書をガバナンス編集部がピックアップ。毎週2~3冊をご紹介します。
「今週読みたい図書」の選定にぜひお役立てください。
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「子ども会」のあり方を理論と実践から考える

子ども会と地方自治
地域の挑戦、行政の支援
三浦哲司・著
明石書店/4,500円+税
少子化、共働きやひとり親世帯の増加、インターネットの普及など、保護者を取り巻く環境は変化している。それに伴い岐路に立つのが「子ども会」の存在だ。筆者は、子どもらが自分の住む地域に興味や関わりを持つ入り口が子ども会であると考え、着目。時代に即した運営・実践のあり方を本書で分析している。
特筆すべきは、その切り口だ。これまでの子ども会研究は社会教育や児童福祉の視点から、主には会そのもの、あるいは参加する親子を扱うものが大半であった。しかし本書では、地方自治研究を基盤に行政へとフォーカス。愛知県内の複数自治体の事例も取り上げており、他に類を見ない内容となっている。子どもをとおし、地方自治の未来を見据えるすべての人に、ぜひ手に取っていただきたい。
複雑で難解な行政不服審査制度の運用がビジュアルでわかる!

本書は、住民から自治体へ寄せられる不服申立てに係る対応について解説した入門書だ。著者は、東京都の訟務担当課長として長らく審理手続に携わってきた現役の弁護士。根拠法にもとづく確かな解説は、審査請求の担当職員が身につけておきたい基本スキルから心構えまで、豊富な図表と平易な語り口でまとめられている。「不服申立てとクレーム対応の違いはなに?」「大量の審査請求への対応はどうすればいい?」といったコラムのほか、法律で規定される部分に加え、制度と制度の隙間にある細かい運用についても触れている、現場の知恵が詰まった一冊。
何から始めればいいかわからない。審理手続の運用の細かい部分に不安を感じる。そんな担当者は、繰り返し読み込んでほしい。
都市計画の関係法律が体系から理解できる都市計画の入門書

自治体で都市計画関係部署に配属された職員は、魅力ある地域を守り育てるための取り組みを行っていくことになる。その際、「都市計画とは何か」を理解せずに業務を進めることはできない。都市計画には土木・建築等の工学的知識・経済学的知識も必要となってくるが、すべての基礎は法律の知識である。
本書は、都市計画関係法の基礎が学べる入門書である。都市計画にまつわる法律は都市計画法のほか、具体的な内容を定めた複数の個別法で構成されている。本書では、都市計画関係法にはどのようなものがあるかなどの基礎から解説。都市計画制度の理解をじっくりと深められるつくりになっている。都市計画関係部署に配属されたらまず手に取ってみると、実務への理解を助けてくれるだろう。