子どもの「音」の世界に光を当て、音に対する感受性(=音〔オト〕感受)の発達に関する基本的な知識から、
子どもの言葉・表現の中に何を見とるか、保育者自身が感覚を研ぎ澄ますことの大切さ、言葉かけや歌いかけ、
自然の中の音と子どもの関わりまで、エピソード記録や事例等も交え紹介。
保育の楽しさ・尊さを再発見できる ぎょうせいの保育ライブラリ
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目 次
STEP1 子どもの「音」世界に耳を澄ましてみよう
1 「音」からアプローチする子どもの育ち
1 音を見たことはありますか?
2 『音感受』とは
2 子どもの音感受の実際
1 このエピソードにタイトルをつけるとしたら?
2 擬音表現に表れる子どもの音感受の世界
3 音の連想
●Column 擬音を楽しむ絵本
4 響きの異なる場における子どもの遊び
5 10種類の「ハイ」を聞き分ける
6 言葉の意味か抑揚か
7 四種類の「おはよう」を表現する
3 乳幼児をとりまく音環境
1 保育室の騒音レベル
2 選択的聴取
3 音感受のできる保育室の音環境を考える
4 五領域とのかかわり
●Column 雨の絵本
5 幼児期の終わりまでに育ってほしい姿
STEP2 保育の工夫で「音感受」を豊かにのばそう
1 子どもの育ちへの共感
1 気づきへの共感
2 素朴な表現への共感
3 共感からはじまる表現の深化
2 表現活動
1 子どもの素朴な表現
2 子どもの主体的な表現を支える保育者の主体性
3 環境構成と表現
1 かえで幼稚園との出会い
2 環境を通して行う保育・教育
3 子どもの主体的な表現を支える保育者の主体的な環境構成
4 聴くことを遊ぶアイディア
●Column 絵本とともに
5 感じる・考える・工夫する表現につながる音感受のアイディア
1 心を動かす出会い~音・音楽との感性的な出会いを仕掛ける~
2 音は科学だ!~音の感受からの探究的活動~
STEP3 学び続ける保育者~子どもとともに、保護者とともに、保育者同士の学び合い~
1 全年齢で同じ歌に取り組むことから見えてきたこと
1 子どもについて語り合うことから
2 年齢に適した歌がある?
2 子どもとの音楽遊びの中で
1 リズム・メロディー・言葉から、発想を広げる
2 その歌と向き合うなかで見えてくること
3 小学校とのつながり~小学校音楽科をのぞいてみよう~
1 どんなうたがあるかな?
2 音楽教科書にある保育における音楽表現のヒント
4 保護者(家庭)とともに
1 発表会は誰のため? その目的は?
2 みんなが主体の発表会
3 伝えるということ
編著者プロフィール
吉永早苗(よしなが・さなえ)/東京家政学院大学教授
博士(教育学)(子ども学)。ノートルダム清心女子大学教授、岡山県立大学教授を経て、現職。専門分野は「子ども学」「音楽表現教育」「音感受教育」。保育における音環境や音感受の状況の調査、子どもを対象とした音楽表現遊びの実践を通して、表現発達の実証的研究や指導法に関する提案を行う。