公務員が読みたい今週の3冊
公務員が読みたい今週の2冊【貧困行政とヘイトスピーチ/2040水の未来予測】
ぎょうせいの本
2025.09.01

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出典書籍:『月刊ガバナンス』2025年8月号
今週、何読む?
読書の習慣をつけたいと思いながら、まだ始められていない…。
日々読書を嗜んでいるが、そろそろネタ切れ…「次は何を読もうか」検討中。
そんな公務員の方はいませんか?
「公務員なら読んでおきたい」業務に役立つ必携図書や、「公務員の皆様が楽しく読める」おすすめ図書をガバナンス編集部がピックアップ。毎週2~3冊をご紹介します。
「今週読みたい図書」の選定にぜひお役立てください。
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社会に見え隠れしている貧困・ヘイトと対峙

貧困行政とヘイトスピーチ
山口道昭・著
公職研/6,000円+税
まさに時宜にかなったタイトルの本が上梓された。著者は、地方自治と自治体政策法務を柱として研究を重ねてきた。そのうち生活保護を中心とする貧困行政とヘイトスピーチに関する論考をまとめ、今日の視点で注釈を加えたものだ。川崎市職員として20数年、研究者として20数年を経た著者にとって、その実践研究の集大成とも言える一冊だろう。
第1編「貧困行政」では、生活困窮者自立支援法、生活保護の制度運用、自治体における予防法務と情報公開、大学における修学の保障と奨学金など、第2編「ヘイトスピーチ」では、規制条例、政策法務と憲法、表現の自由保障などの切り口で多角的に掘り下げる。日本社会の切実な現状と行政上の論点を整理、今後の検討課題を世に問う骨太の書だ。
水の中で暮らす私たちが未来に選びうるもの

2040 水の未来予測
橋本淳司・著
産業編集センター/1,700円+税
水ジャーナリストとして活躍する著者が、近い将来現実となるかもしれない「水の未来予測」を4つの物語に書き下ろした。
食事に代わる栄養補給システム「ハイニュー」、激甚化する自然災害を避け海に浮かぶ「フローティング都市」、AIによる完全自律型の流域管理――ちりばめられたSFの要素と、著者の知識に裏打ちされたリアルな会話劇。各編末尾に挿入される「FACT」では、小説の中で起こる出来事が決して非現実的ではないことを知らせてくれる。
「暮らしの中に水があるのではない。水の中に暮らしがあるのだ。そこには恵みも災いもあり豊かさがある」水を取り巻く環境が変化する中で、どのような選択をしていけるのか?その葛藤や希望を、本書は伝えている。
月刊『ガバナンス』では、おすすめ書籍6冊を毎月まとめてご紹介!

月刊 ガバナンス 2025年8月号
特集1:人をあつめる極意
特集2:公務員の「傾聴力」 編著者名:ぎょうせい/編
販売価格:1,320 円(税込み)
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