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霞が関情報「地方財務」2021年12月号(ぎょうせい)

時事ニュース

2022.01.26

※2021年11月時点の内容です。
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「地方財務」2021年12月号

ポスト棚田百選で周知活動(農林水産省)

 農林水産省は、優良な棚田を認定する「つなぐ棚田遺産〜ふるさとの誇りを未来へ〜」の取り組みを始めた。1999年に定めた「日本の棚田百選」から20年以上経過しており、ポスト棚田百選と位置付けている。同時に、企業や団体がオフィシャルサポーターになる制度も設け、棚田の周知や振興に役立つ活動をしてもらう。

 ポスト棚田百選について、12月15日まで市町村からの候補地推薦を受け付ける。維持や保全などに関する一定の基準に従って、学識経験者らで構成する選定委員会が2022年3月に認定する見込み。

 サポーターの申請期間は22年9月まで。サポーターは、企業のWebページやSNS、広報誌といった媒体に情報掲載するほか、イベントやセミナーでの案内を通じて周知活動を進める。これらの取り組みを、同省がホームページなどで紹介することにしている。

行政対応のドローン開発(国土交通省)

 国土交通省は、「行政ニーズに対応した汎用性の高いドローンの利活用等に係る技術検討会」を設けて議論を始めた。災害復旧・復興支援や地形測量、気象観測など多面的なニーズに適切に対応するため、ドローン開発の加速化を支援し、業務を進める上で必要な早期の実装や、安全で迅速な災害対応などについて意見交換する。

 検討会は関係団体や行政機関、有識者で構成。検討項目に
▷多種多様な現存ドローンの機能検証
▷行政ニーズに対応した汎用性の高いドローン本体の標準的な性能規定化
▷太陽光や温度・湿度の変化、風雨などによる劣化が起きにくく、長時間航行や重い物の搬送が可能なドローンの開発
──などを挙げている。

 さまざまな行政ニーズに対応するため、ドローン利活用の機会は増大している。ただ、ドローンは天候に大きく左右され、長時間航行などは困難。山間部や海上での通信途絶といった機能上の課題もある。諸外国に比べてコスト高や収集データ流出の懸念といった課題も抱えているという。

農地利用の鳥が減少(環境省)

 環境省は、自然環境保全基礎調査の一環として実施した「全国鳥類繁殖分布調査(2016〜21年)」の結果をまとめた。それによると、アマサギ、ツバメ、ムクドリ、スズメといった、開けた農地などを利用する種の個体数が減っていた。

 調査は約20年ぶり。これまで1974〜78年と、97〜2002年の2回実施している。今回、新たな試みとして、NPOやNGOなどと共同運営し、市民らのボランティア2106人の協力を得た。全国2344か所で379種の鳥類の情報を記録した。

 調査結果によると、ツバメは前回の97〜2002年調査と比べて分布に大きな変化はなかったが、数は1万4978羽から8987羽に減少。スズメは同じく3万1159羽から2万627羽になった。前回、農地の割合が高かった場所ほど、ツバメやスズメの減少幅は大きかった。一方、増加した種の多くは、サンショウクイやキビタキなど樹林に生息する鳥だった。愛玩用・観賞用で輸入されたガビチョウやソウシチョウといった外来の鳥は、記録地点や数が目立って増えた。

 絶滅の恐れのある野生生物種を示した同省の「レッドリスト2020」のうちアカモズなどは、記録された地点数が前回より減った。

デイとショートの受給者減(厚生労働省)

 厚生労働省は2020年度の「介護給付費等実態統計」の結果を公表した。それによると、介護サービスでは、居宅サービスの中の通所介護(デイサービス)や短期入所生活介護(ショートステイ)の受給者が減少したのが目立った。新型コロナウイルス感染症の影響があったとみられる。

 統計結果によると、デイサービスは、利用者が20年度に157万2600人となり前年度に比べて5万3500人(3.3%)のマイナス。ショートステイは62万8800人で、同じく9万8800人(13.6%)減った。

 介護予防サービスの受給者は109万9500人で、介護サービス受給者は532万8000人だった。両者を合わせると621万9000人となり、前年度に比べて10万7900人(1.8%)増えた。

 都道府県別の受給者1人当たりの費用は、介護予防サービスの上位が佐賀県(3万7600円)、長崎県(3万4500円)、鹿児島県(3万2600円)など。介護サービスの上位は鳥取県(21万8500円)、沖縄県(21万5600円)、佐賀県(21万5300円)などとなっている。

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