【リレー連載】「自治体×デジタル」を考える 東西南北デジデジ日記
東西南北デジデジ日記 vol.10 今週の担当:【西】多田功
地方自治
2021.12.16
東西南北のそれぞれで奮闘する現役自治体職員と元自治体職員4名によるリレー日記。行政のデジタル化加速とはいうものの、「そもそもどこから始めたらいいの?」。テーマはデジタルなんぞを掲げていますが、まあまあ肩ひじ張らず、コーヒーでも飲みながらどうぞ、な雰囲気でお届けしています。今回は【西】の多田さんです。
―――――2021年12月16日 Thu.―――――――
もう10回目!!
有難いことに、今回で「東西南北デジデジ日記」も10回目を迎えました。
識見のある皆さんがものすごくまっとうなコトを書かれているなか、
のび太くんをいきなり出してきては皆さんを翻弄し、もはや伏線番長と化しています。
方角で始まっているこのタイトル「東西南北デジデジ日記」ですが、
はじまってみると4週に一度回ってくるとはいえ、
北海道森町の山形さん、福岡市の今村さん、千葉県船橋市の千葉さんと
見事な文章構成力をお持ちの皆さんに支えられながら何とかやっています。
におわせぶりな伏線を毎回毎回仕掛けまわっていますが、
いろんな角度からDXを掘り下げ、身近に感じていただければとの思いで書いています。
ルール無用、異種格闘技戦に毎回持ち込んでいる気もしなくもないですが(笑)。
ようやくそれぞれのキャラも見えはじめ、デジデジ日記らしさもできつつあります。
しかし……、私はもうネタ切れを起こしかけてます。
だって4回で連載は終わると思ってたのに……、編集部さん何とかしてください。
様子見しながら今回も書きはじめていきたいと思います。
前回までの振り返り
まともに僕の伏線をなんとかしてくれようとする山形さんのやさしさ。
「365日、その街を見つづけてる」そんな観点でまちを見てなかったなと自己反省しながら、行政のさまざまなサービス存続の岐路に立たされているという現実に対して、テクノロジーやデジタルを活用してどうあがいていくかという山形さんのモチベーション。
「市民は本当に変革よりも安定を求めているのか」「市民は変革による利便を求めているのではないか」という今村さんの投げかけに対しては、ウンウンと頷くしかなく。
市民の立場に立ってとはいうものの本当に市民に聞いてみたことがあるのか。
ホントにドキッとする瞬間でした。
そして、先週、突然の「BPR」というド直球を投げてきた千葉さんですが、やはりデジタル化にはBPRが関係するという言葉を残し、BPRにまつわるエピソードを語れという司令が投げられてきました。
BPRの取り組み
千葉さんのフリに呼応して、加古川市の取り組みを紹介させていただきます。
今年の5月、わが加古川市は株式会社アスコエパートナーズさんと一緒に、地方自治体における手続オンライン化推進に向けた指針案を検討するために「行政手続オンライン化検討研究会」を立ち上げ、10月に「行政手続オンライン化検討研究会報告書」を公開したところです。
ここでは、2,846の手続種類を
・「加古川市デジタル手続条例」制定の骨子とその効果
・デジタル化対象手続の抽出パターン検討と、それぞれのKPI案
・抽出パターンごとの行政手続オンライン化プラン案
・他自治体における取り組み事例
・行政手続棚卸データの活用、応用方法など
に分類しています。
実際に年間処理件数(推定)が上位にある23手続(0.8%)だけオンライン化することで全手続きの56%、または年間処理件数(推定)が上位7%にある185手続(6.5%)をオンライン化することで全手続きの87%が可能となるといった結果を得ることができています。
全部をオンライン化するのは非常にハードルが高いと思います。
とはいえ、たったこれだけで絶大な効果を出せるということがわかっただけでも、心理的には安心して取り組めそうな気がしています。
何もかも一気にやるということは難しいですから、スモールスタートでもいいので前に進めていくことが非常に重要です。
「5+2=7」
あまりにも伏線を張りまくるので、ちゃんとまとめなさいという編集部からのお達しが来ましたので、今回、ちゃんと自己回収してみようと試みましたが、今週はこのあたりで。。。デジデジ。
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