仕事もココロも楽になる!公務員の超整理術

本山毅

【仕事もココロも楽になる!公務員の超整理術】上手にフォルダとファイルを活用する

地方自治

2020.09.25

仕事もココロも楽になる!公務員の超整理術

出版社(株)ぎょうせいは2020年8月、『仕事もココロも楽になる!公務員の超整理術』(本山毅/著)を刊行する運びとなりました。本書は、公務員の職場における書類やファイル、パソコン上のフォルダの整理術だけではなく、人間関係、出世、お金や結婚といった公務員のプライベートまで幅広い課題を包括し、「仕事もココロも楽になる!」ための整理術の本です。

ここでは、基礎自治体において幅広い分野の業務を経験した著者ならではの知見の詰まった仕事もココロも楽になる!公務員の超整理術』(本山毅/著)のうち、本書の第3章 超スッキリ片付く「書類・パソコンの整理術」
6 上手にフォルダとファイルを活用するをご紹介し、本書の特色やポイントについて紹介したいと思います。(編集部)

フォルダ名とファイル名のルール

 現在、必ずと言っていいほどパソコンを活用していますが、特にフォルダとファイルの使い方でも作業効率は変わってきます。その具体的な方法をいくつかご紹介したいと思います。

 第一に、フォルダ名です。よく使われるのは、「01庶務」、「02議会」、「03予算・決算」のように番号と名前を組み合わせるものです。このように命名すると、番号の小さい順番で並びます。このため、よく使うものや定番の内容を小さい番号にして、その部署特有の内容など特殊なものは、後に配置するのです。こうすると、頻繁に使うものは上位に表示されるので、必要なファイルをすぐに見つけられます。

 また、このフォルダも大項目、中項目、小項目のように分類していきます。これは、エクスプローラーで表示した時に、一度にあまり多くのフォルダがあると、探すのが大変になってしまうからです。一度に表示されるフォルダは、15程度が見やすくなります。

 第二に、ファイル名です。ファイルの命名のルールはいくつかあります。例えば、予算要求資料であれば、係長に提出したもの、課長に提出したもの、財政課に提出したもので、それぞれ異なってくることがあります。このため、「20190723予算要求資料(課長レク)」もしくは「予算要求資料20190723(課長レク)」のように、年月日と内容を組み合わせておくと、時系列でファイルを並べることができます。

 また、冒頭に年月日を置くものとして、「20190723係長会資料」のような会議資料があります。これは、会議開催日を冒頭に置くのです。これは、後で資料を探す場合であっても、会議開催日から簡単にファイルを検索することができます。

 なお、フォルダ名でもファイル名に共通して言えることとして、①半角・全角は統一する、②区切り文字を使う場合は「-(ハイフン)」か「_(アンダーバー)」を使う、があります。

 ①は半角・全角が混在していると見にくくなるからですが、一般的には、ひらがな、カタカナ、漢字は全角、英数字は半角で統一します。また、②は先の「予算要求資料20190723(課長レク)」であれば、「予算要求資料-20190723(課長レク)」もしくは「予算要求資料_20190723(課長レク)」を用いるものです。これは見やすさの問題で、必ず使用しなければいけないものではありません。

共有フォルダを上手に使う

 第三に、デスクトップには必要最小限のフォルダを置き、できるだけショートカットを活用することです。よく、デスクトップに大量のフォルダやファイルをそのまま置いている人がいますが、これでは探すのが大変です。

 また、人に覗かれる可能性もありますので、外部の人間が出入りするような職場であればセキュリティ上も問題です。さらに、デスクトップに大量のフォルダやファイルがあると、パソコンの動作が遅くなるというデメリットもあります。このようなことから、デスクトップには必要最小限のフォルダをショートカットで置いておくのがよいのです。

 第四に、フォーマットの活用です。パソコンで資料などを作成する際、最初から作成するのは大変です。このため、例えば会議録や予算要求資料など、よく使うファイルのフォーマットをつくっておくのです。そして、必要があればそれに上書きしていけばよく、最初から作成する手間が省けます。

 このフォーマットは、どこの職場に行っても活用できますので、あればあるほど楽になります。もし、よいフォーマットを持っている職員がいれば、コピーしてもらっておくとよいでしょう。

 第五に、共有フォルダとの使い分けです。現在では、全庁共有フォルダや課共有フォルダがあり、自分のパソコンから見ることできます。この共有フォルダをうまく活用することで、組織としての作業効率を高めることができます。例えば、会議資料を複数の担当者が作成し、共有フォルダに格納することもよくあります。自分のパソコンだけに保管するとパソコンの容量の問題が起きたり、保管場所を忘れてしまったりすることがあるので、上手に共有フォルダを活用することが望まれます。

 なお、この共有フォルダの活用にあたっては、フォルダ名やファイル名がバラバラになっていて統一されておらず、かえって見にくくなってしまうことがよくあります。特に、長年活用されていると、各担当者が独自の方法で命名して、そのままにしてあるのです。このため、年度初めなどに命名のルールを確認しておくとよいでしょう。

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仕事もココロも楽になる! 公務員の超整理術本山 毅/著

2020年8月 発売

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本山毅

本山毅

福祉、保育、防災などの住民対応から、人事、議会、会計管理室などの内部管理部門まで幅広く経験。月刊『ガバナンス』での執筆実績あり。

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