行政大事典
【最新行政大事典】用語集―現在人口・常住人口とは
地方自治
2020.10.17
【最新行政大事典】用語集―現在人口・常住人口
はじめに
『WEB LINK 最新行政大事典 全4巻セット』(ぎょうせい)は膨大な行政用語の中から、とくにマスコミ等で頻繁に使用されるものや、新たに登場したテーマ、法令などから選りすぐった約3,000の重要語句を収録。現場に精通した執筆陣がこれらの行政用語を簡潔にわかりやすく解説します。ここでは、「第1巻 第1章 行政一般・地方自治」から、「現在人口・常住人口」を抜粋して、ご紹介したいと思います。
現在人口と常住人口
「現在人口」とは、ある調査時点に、その調査地域に実際に存在している人口のことであり、「実際人口」とも呼ばれる。
これに対し、「常住人口」とは、ある調査時点に、その調査地域に常住している人口のことである。
日本の国勢調査では、戦前は現在人口を調査していたが、昭和25年調査以来、常住人口を調査している。現在の国勢調査では、調査時点において、当該住居にすでに3か月以上住んでいるか、あるいは3か月以上にわたって住むことになっている者を「当該住宅に常住している者」として調査している。また、学校の施設に宿泊している者、3か月以上入院している者、海上に生活の本拠を置く者、自衛隊の営舎、刑務所・少年院などについては、それぞれの施設が所属する地域、ないし船舶の寄港地における「常住者」とみなす。さらに、日本国内に常住している者は外国人も含めすべて調査の対象とするが、外国政府の外交使節団・領事機関の構成員及びその家族、外国軍隊の軍人・軍属及びその家族は除く。したがって、常住人口には、調査時点にたまたま不在であった常住者(一時不在者)は含まれ、反対にたまたま来あわせた旅行者など(一時現在者)は含まれない。すなわち常住人口と現在人口との間には、次の関係がある。
常住人口=(現在人口)+(一時不在者)−(一時現在者)
また、総務省統計局が発表する一部推計人口の「○年○月○日現在人口」とは、 「○年○月○日現在における推計の常住人口」という意味であり、「現在人口(実際人口)」とは異なる。