東西南北デジデジ日記

ぎょうせい

東西南北デジデジ日記 vol.38 今週の担当:【北】山形巧哉

地方自治

2022.07.07

「自治体×デジタル」を多彩な切り口からゆるっと考えてみる、現役&元自治体職員4名によるリレー日記。vol.38からは日記公開のローテーションを新たにし、連載担当からも素人目線の疑問を投げかけてみることに。一見、デジタルと無関係なお題がこれいかに? 執筆陣の腕が鳴る2ndシーズンもよろしくお願いいたします。(※本連載は毎週木曜更新です)

―――――2022年7月7日 Thu.―――――――

 

心機一転

新ローテのスタートです。

昨年10月からスタートしたこの連載も半年が過ぎ、先週の回(vol.37)は振り返りも含めて久しぶりにみんなで話をした内容が記事となりましたが、これを機にローテーションも新たに変更となりました。

ところでみなさん、文章を書くのって得意ですか?

僕は全然得意ではなく、定期的にまわってくる本連載も、「今回はどんなことをネタにしよ?」と悩みに悩んでおりますが、
本連載担当さん、「ネタがなくなってからが勝負。そこからいいものが書けるんですよ(意訳)」となまら厳しい。

でも今回、あまりに、「もー書けなーい!!」と駄々をこねていたら、「しょうがない、ネタを投下しましょう」とお題をくれました。うれしい。ありがとう。やさしい。

 

今回のお題は「業者」

(連載担当の声) 自治体でよく見かけるんです、「業者さんへ」という貼り紙。 …民間企業で使わないってことはないんですが、よく考えると「業者」呼びって独特だなと思っています。みなさん、どう思われますか? 

え? 何言ってるの?

正直なところ、このお題をいただいたときにそう思いました。

先日の座談会の中でも、「僕は業者の立場として〜」と言うくらい、「業者」という言葉に関してまったく違和感がありません。
まあ、「業者」と呼ぶことは実際少なくて、だいたいは「業者さん」と言うことが多いかな?
あとは「ベンダーさん」。

え? この言い方、なんか独特なものなの??

 

ちょっと気になって検索してみた

「独特」と言ってるからには、なにか理由があるのかな?と思い、検索してみました。

「業者とは」とかで調べてみても、当たり前のことしか書かれていません。大体が「事業をしてる人」といった感じ。あわせて、「ベンダー」も調べてみましたが、「供給元」みたいな感じのことしか書いてません。

これだけ見ると何がいけないんだろと思っていたら、検索のサジェスト機能(関連のあるキーワードの予測機能)の中に【業者 失礼】と出てきました。

なるほど。
業者というのは失礼な言葉にあたると認識されているのか。
全然そんな気持ちなかったが。

その後、深掘りすると、どうやら受発注者間の主従関係みたいな意味合いに感じられるというニュアンスの説明が多かった感じでした。

 

場所が変われば

僕も行政人生の中で思い出すのが契約書。
いつの日からか「甲・乙」ではなく、「発注者・受注者」と言った書き方に変わっていってたな。

たしかに、行政というのは、いわゆる「お上(おかみ)」という言葉があるくらい、潜在的になぜか上位みたいな感覚になってしまっているというのは、なんかわかる。

そうか、こちら側はまったくそんな気持ちがなくても、こういう言葉ひとつ、表現のしかたひとつとっても、変化していかなければならないものだなと感じました。
こういう一つひとつの積み重ね、「今の普通の感覚」の連続が、社会を構成していくんだな。

とはいえ、こう言っていくと、「昔はここまで息苦しくなくてよかった」という声も聞きます。
たしかに僕もそう考えてしまう節はありますが、見方を変えれば「我慢していた人がいた」ということですもんね。
みんなが笑っているためには、やっぱり無駄なストレスがかからないようにしていかないとなとは思うわけです。

 

そう考えていくと

やっぱり社会は変わっていってるわけで、考え方、感じ方も変化していっています。

僕は個人的に「多様性」という言葉だけで片づけたくない(使っちゃいますけどね)と考えていますが、みんな違うのは当たり前なんですよね。

でも、「現代」というこの時間軸を切り取ってみると、どちらかといえば「デジタル技術の恩恵を受けたほうが便利だ」と言う人のほうが多くなってきてるんじゃないかな? と想像するわけです。
それは、行政の内部でも、そして、街で暮らす人々にとっても、と、考えるわけです。

僕が今まで感じてきた感覚では、やはり、人口の多い街は相応にデジタルの活用は進みますが(むしろデジタルが当たり前)、小さな街になればなるほど、なぜかデジタルアレルギーが多い。

「うちには合わない、合わない」
「うちでは紙が普通だから」

それ、さっきの僕の「業者」と一緒で、当たり前じゃないのかもしれませんよ?

 

やっぱ社会は生きてるしおもしろい

新しい身分になり、見える世界も考え方も変わり、とはいえ、僕は行政が悪いとも思っていません。
でも、いろんな視点っておもしろいなあと思います。
こうやって、自分のいる組織だけではなく、さまざまな場所との会話をすることで、もっと楽しいことができるのかもしれませんね。
少なくとも僕はそう思ってます。

 冷たいと
 役所で言われる
 デジタルも
 それで助かる
 人も多けり

おあとがよろしいようで。デジデジ!

 

~次回の日記は7月14日(木)に更新予定です!~

 

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