よくわかる解説 すぐいかせる絵本紹介&実践事例
読みあいで子どもを育むヒントが満載!
「読みあい」という言葉にこめたメッセージ
子どもと絵本を読むという活動は、子ども(子どもたち)を中心において行われるものであり、こう読めばよい、という決まった形があるものではないのです。
読みあいは、絵本の文脈を借りながら、その場で大人と子どもが関わりあい、作り出されていくダイナミックなものです。本書では、そうした読み手(大人)と聞き手(子ども、子どもたち)のダイナミックな関わりあいを念頭に置いて「読みあい」という言葉を使っています。
(本書p28より)
◆「非認知能力の育み方」や「絵本の活かし方」がわかる
…絵本の読みあい(読み聞かせ)を通じて子どもの「考える力」はどう育っていくか。発達心理の知見をたどりながら、絵本の活用方法と保育者の関わり方を学べます
◆「子どもと読みたい絵本」や「今のクラスにぴったりの絵本」に出会える
…39冊の絵本を表紙画像とコンパクトな解説を添えテーマ別に紹介。このほか、読みあいの実践事例も豊富。明日からの選書に役立ちます
◆本文4色/2色刷り
目次
<主要目次>
STEP1 絵本と「考える力」
いま求められる「考える力」
「考える力」としての類推
絵本の読みあいの力
絵本を選ぶ大人の役割
保育における絵本
STEP2 絵本の力を最大限に活かす
《テーマ別に絵本を39点紹介》
見えないプロセスについて考える絵本
生きることや命について考える絵本
お話の主人公になって楽しむ絵本
想像世界に入り込む絵本
ことばと対比を考える絵本
感覚を研ぎ澄ませる絵本
みんなや自分の良さについて考える絵本
大人と子どもの温かい関係にふれる絵本
考える余地を与えてくれる絵本
人の気持ちや人とのつながりを考える絵本
日常の視点を変える絵本
ユーモアでピンチを考える絵本
考えることに一息つける絵本
絵本を知り、絵本を楽しむことのすすめ
STEP3 実例から園での絵本活動を知る
園での絵本活動のシームレスなつながり
事例紹介『そらまめくんのベッド』の読みあいから──3歳児12月~4歳児4月──
事例紹介 スーパーピカピカ、金のガチョウ──5歳児11月~12月──
日常の絵本の読みあいから、幼児が学ぶたくさんのこと
絵本が考える力を育むこと
『保育ふかマル!シリーズ』について
発達心理でアップデート! 1冊で深まる・変わる 保育実践シリーズ
◆若手~中堅層の保育者向けに、発達心理学の視点から子ども理解と保育実践の手法をわかりやすく解説するシリーズ。
◆保育指針等が示す保育内容や現場の課題から各巻テーマを選定。専門家による最新の科学的な理論・根拠と、それに基づく具体的な保育の方策をイラストや写真・図表を用いてポイント解説する。
「気になる子への関わり方に迷っている」
→ 子どもの発達や心理学の考え方が解決のヒントに!
「保育がうまくいかない」「クラスが落ち着かない」
→ 最新の理論と事例で子ども理解が深まる・保育の見通しがもてる!
『保育ふかマル!シリーズ』各巻・セット販売はこちらから
◆1巻 心の発達と「レジリエンス」の育て方
子どもと保育の柔軟なあり方を目指して
◆2巻 保育がキラッと変わる!
子どもの「心が見える」5のヒント
アタッチメント・子どもの権利を土台にして
◆3巻 乳幼児の「言葉」のしくみと発達の鍵
聞く・話す・関わる力の育み方
◆5巻 子どもの「移り気」のなぞ
“気分屋”のこころの声のきき方
◆保育ふかマル! シリーズ 全5巻セット
著者プロフィール
大塚紫乃(おおつか・しの)
江戸川大学メディアコミュニケーション学部こどもコミュニケーション学科准教授。保育の心理学、幼児理解、言葉の指導法などの科目や保育実習の実習科目を担当している。専門は発達心理学・教育心理学。2014年お茶の水女子大学人間文化創成科学研究科人間発達科学専攻博士後期課程単位取得退学、2017年同研究科にて博士(人文科学)取得。保育士資格、おもちゃコンサルタントの資格を保有している。
齋藤 有(さいとう・ゆう)
聖徳大学教育学部児童学科准教授。乳幼児心理学、保育の心理学、子どもの理解と援助などの授業を担当している。専門は発達心理学で、絵本を媒介とした親子の発達に関する研究を行っている。2014年、お茶の水女子大学大学院人間文化創成科学研究科人間発達科学専攻博士後期課程修了。博士(人文科学)。
足立祐子(あだち・ゆうこ)
台東区立富士幼稚園園長。台東区立幼稚園にて教諭、教頭を経て2011年から現職。公益社団法人全国幼児教育研究協会において、文部科学省委託研究に携わり、今日的教育課題について調査研究を行っている。