連載 vol.14「つながる」力 つながりが生み出す新たな可能性♪ 【高橋桐子(兵庫県職員)】

地方自治

2021.09.13

本記事は、月刊『ガバナンス』2015年5月号に掲載されたものです。記載されている内容は発刊当時の情報であり、現在の状況とは異なる可能性があります。あらかじめご了承ください。
所属等は執筆(掲載)時点のものです。
※本コラムは主に自治体職員によるネットワークのメンバーがリレー形式で執筆します。

つながりが生み出す新たな可能性♪

 「人とのつながりの大切さ」──このことを否定する人は少ないだろうし、気の合う仲間などとのつながりを大切にして、飲みに繰り出す人は多いと思う。私は、これに加えて、普段あまり会う機会のない外の人とのつながりを持つことが大切だと考えている。

 4年前、私たちは「元町カフェ」という学びと交流の場を始めた。その目的の一つが、普段会うことのない人たちがつながることである。県や市町村、民間企業やNPOで働く人たち、大学生など、多彩な方々に参加いただき、職場や立場に関係なく対話し、ゆるゆると交流をしている。このこと自体が日常とは異なる彩りをもたらしてくれて楽しいので、これ以上のことを特に狙ってはいない。だが、結果として、元町カフェでの出会いがきっかけとなり、新たな動きが生まれている。大学職員と民間企業社員がコラボして大学での教育プログラムを立ち上げたり、県や市職員がNPOのプロボノ活動に参加したり──。

 ほかにも、元町カフェでのつながりは、職場から離れたところで新しい視点やアドバイスを得たり、モチベーションをチャージしたりと、参加者自身の本業や本業以外の活動の充実に結びついている。

 公務員が「地域に飛び出す」ことの必要性を、よく耳にする。行動力のある人はどんどん飛び出していて、素晴らしいことだと思う。だが、現実には、思いはあっても行動にまで至らない人の方が多い。その理由は、①実際にどこにどうやって飛び出したらいいのかわからない、②いきなり飛び出すには勇気がいる、など本人に思い切った「ジャンプ」が求められるからではないだろうか。

 そのため、元町カフェは、そこまでの決意や行動力がなくても気軽に参加でき、実は外(地域)につながる扉がある場を目指している。「散歩気分で足を踏み出したら、いつの間にか階段を登っていた!」という感じで、いつの間にか誰かと誰かがつながって、それまでできなかったことができるようになったり、新たな何かが生まれていた!──そんなことが増えれば嬉しい。

(兵庫県職員/高橋桐子)

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