公務員が読みたい今週の3冊

ガバナンス編集部

公務員が読みたい今週の1冊【なぜ野菜売り場は入り口にあるのか】

NEWぎょうせいの本

2026.02.09

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今週、何読む?

読書の習慣をつけたいと思いながら、まだ始められていない…。
日々読書を嗜んでいるが、そろそろネタ切れ…「次は何を読もうか」検討中。
そんな公務員の方はいませんか?

「公務員なら読んでおきたい」業務に役立つ必携図書や、「公務員の皆様が楽しく読める」おすすめ図書をガバナンス編集部がピックアップ。

公務員が読みたい今週の3冊」では毎週2~3冊をご紹介。
特別編「公務員が読みたい今週の1冊」ではたっぷりの著者インタビューとともに、おすすめの1冊をじっくりとご紹介します。
「今週読みたい図書」の選定にぜひお役立てください。

【公務員が読みたい今週の3冊】バックナンバーはこちら

社会と日常がつながる場所
──スーパーマーケットの歩き方

【書影】なぜ野菜売り場は入り口にあるのか

なぜ野菜売り場は
入り口にあるのか

──スーパーマーケットで経済がわかる

白鳥和生・著
朝日新書/900円+税

 

著者プロフィール

【著者近影】白鳥和生

白鳥和生(しろとり・かずお)

1967年3月、長野県生まれ。明治学院大学国際学部卒業後、1990年に日本経済新聞社に入社。小売、卸、外食、食品メーカー、流通政策などを長く取材し、『日経MJ』『日本経済新聞』のデスクを歴任。日本大学大学院で企業の社会的責任(CSR)を研究し、2020年に博士(総合社会文化)の学位を取得。2024年4月から流通科学大学商学部経営学科教授。主な著書に『不況に強いビジネスは北海道の「小売」に学べ』『グミがわかればヒットの法則がわかる』(ともにプレジデント社)など。


社会と日常がつながる場所 ─スーパーマーケットの歩き方

── 著者インタビュー

 「令和の米騒動」でも改めて実感されたように、スーパーマーケット(以下、スーパー)の変化は市民の生活に直結している。そして、そんな日常の変化は、少子高齢化、物流問題、食の安全保障、気候変動、戦争──等々、社会の大きな動きと連動している。

 本書は、誰にとっても身近な存在といえるスーパーの売り場から、日本の社会的・経済的な課題を読み解き、食と健康、地域社会のこれから、生活者の役割、そしてスーパーの未来を考察していくものだ。

 著者の白鳥和生さんは元日経新聞デスクで、長年、小売や流通の取材を重ねてきた。現在は流通科学大学で教鞭をとり、フードビジネスや流通サービスの研究を行っている。

「実は私自身、大学生時代にスーパーでアルバイトをしていた。そのときはじめて、売り場に並ぶ商品と地球環境などの社会構造がリンクしていることに気づいた。今回は自分にとって一番関心がある分野で、書きたいと思う内容を凝縮できたと思う」

と、白鳥さん。構想から約3年半の歳月をかけ丁寧につくられたという本書は、現在までの著者の集大成とも呼べる一冊だろう。

 執筆にあたっては、大きく2つのテーマを意識したという。

「1つ目は、スーパーを応援すること。コロナ禍でもいわれたように、スーパーの従業員はエッセンシャルワーカーだ。身近すぎて軽んじられることもあるが、実際には社会にとって大切なインフラであり、誇れる仕事なのだということを発信したかった。

 2つ目は、スーパーと社会とのつながりを多くの人に知ってもらうこと。例えば代替肉の売り場が増えた背景には、牛が放出するメタンガスと温暖化との切っても切れない関係がある。昨今の移動スーパーの台頭からは、人口減と高齢化・小売店の廃業等による“買い物弱者”の増加がみえてくる。このように本書では、全編にわたりThink globally, Act locally(地球規模で考え、地域で行動する)の考え方をベースにしている」

 食に関するビジネスは地域性や文化的背景に左右されやすく、スーパーは基本、大手よりも地域に根差した中小のほうが支持を得やすいそうだ。つまり、社会(マクロ)の視点を地域(ミクロ)の視点に落とし込んだ形での販売戦略が各地で展開されているのである。これは、地方自治にもつながる考え方だろう。

「人が求めているのは、いつの時代も居場所。社会の中で自分の存在が認められる、そんな場がこれからの地域にとって重要だろう。社会と日常の結節点となるスーパーには、そんな“居場所づくり”の本質が詰まっている。まちづくりにかかわる人にもぜひ手に取ってほしい」

と期待を込めた。

 

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