財政課の1年
財政課の1年 12月編 はじめて財政課に配属されたあなたへ!12月の業務をおさらい!
ぎょうせいの本
2023.12.01
本記事は、月刊『地方財務』2022年12月号に掲載されたものです。記載されている内容は発刊当時の情報であり、現在の状況とは異なる可能性があります。あらかじめご了承ください。
年の瀬となりました。
12月は、世の中も役所のなかもなにかと気ぜわしい時期ですが、なかでも財政課職員がてんやわんやになるときでしょう。12月議会が終わり、クリスマスも終わると、職場の雰囲気は御用納めを待つような感じになり、やや弛緩した雰囲気になるかもしれませんが、財政課の業務量はピークに向かいますので、のんびりどころではありません。
できれば年内に来年度予算の目途を立てておきたいところだと思いますので、あちらこちらに足を運んで調整することが必要になるでしょう。ひょっとしたら財政課ばかりが忙しい思いをしているかのように錯覚してしまうこともあるかもしれませんが、繁忙期は課によってバラバラです。余裕がありそうにみえる所属も、財政課が比較的余裕があった時期に忙しい思いをされていたのでしょうからお互い様です。
12月後半にかけて、土曜日や日曜日に出勤することが増えてくるかもしれません。寒さが厳しくなってくる季節でもありますので、体調管理に気を付けましょう。
年末年始はゆっくり休んで英気を養いたいところです。いい仕事をするためには、家族サービスも大切です。そのためにも、年内にきっちり懸案を詰めておきましょう。
財政課予算査定
4月に財政課に異動してきた方にとって、初めての当初予算査定作業となります。補正予算の査定とは質も量も大きく異なり、負担も増えますが、財政課職員としての力を発揮する場といえます。
当初予算査定は年に1度しかありませんから、2年目、3年目の職員にとってもそれほど慣れている業務ではないはずです。個々の職員が自己流に査定を行うのではなく、財政課としての考え方を持って取り組みたいところです。
■課内の意思統一
担当者が個々に査定を入れ始める前に、財政課内で考え方を揃えることが大切です。ある担当は旅費や消耗品費の増額は一切認めない代わり新規事業には甘く、別の担当は既存事業にはゆるい代わり新規事業はすべてカット、といった具合に、それぞれの担当がバラバラな査定をしてしまっては、一体感のある予算編成にはなりません。これでは所管課の納得も得られないでしょう。
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