公務員が読みたい今週の3冊
公務員が読みたい今週の3冊【マネジメント/公共の未来/住宅基準解説】
NEWキャリア
2024.12.27
今週、何読む?
読書の習慣をつけたいと思いながら、まだ始められていない…。
日々読書を嗜んでいるが、そろそろネタ切れ…「次は何を読もうか」検討中。
そんな公務員の方はいませんか?
「公務員なら読んでおきたい」業務に役立つ必携図書や、「公務員の皆様が楽しく読める」おすすめ図書をガバナンス編集部がピックアップ。毎週3~4冊をご紹介します。
「今週読みたい図書」の選定にぜひお役立てください。
【バックナンバーはこちら】
プレイヤーからマネージャーへのリスキリング教本
マネジメントのリスキリング
ジョブ・アサインメント技法を習得し、他者を通じて業績を上げる
大久保幸夫・著
経団連出版/2,500円+税
人材を「資本」と捉え、その価値を最大限に引き出すことで中長期的に組織の価値向上につなげようとする「人的資本経営」の考え方と取り組みが、公務職場にも広まりつつある。
本書は、マネジメントの基本技法である32の「ジョブ・アサインメント」(日常のマネジメント行動)について解説。業績を高める(目標達成支援)、人を育てる(キャリア支援)、やる気を引き出す(エンパワー)、価値を生み出す(人的資本経営)等のテーマ別に技法を詳解する。
「IMAGINE」「THINK」など、思考や振り返りを促すコーナーもあり、スキル習得につながる。他者である人材をどう活かすか、管理職や次世代リーダー層の学びに好適だ。
希望のある未来を残すために
公共の未来
2040年に向けた自治体経営の論点
古見彰里・著
日経BP/1,600円+税
少子高齢化に伴う生産年齢人口の減少や、若手職員の早期離職、深刻化するカスハラや多様化する自治体業務、頻発する自然災害――自治体は今、非常に厳しい状況に直面している。そうした背景を受け、きたる2040年に向けて進めるべき行政改革の論点を示したものが本書である。
著者は「人が減ることを前提とした改革」が必要であるといい、DX化や官民連携のほか、とりわけ「ハコモノ資本」行政から「人的資本」行政への移行を強調する。これからの地域を担う人材を育成するため、行政にも必要になる経営視点とはどのようなものか?本書で紹介するポイントを押さえれば、効果的な実践につながるだろう。
マンション等の消防同意実務の必携書
建物の構造上、火災の発生または延焼のリスクが比較的低いマンション等を「特定共同住宅」と呼び、スプリンクラーや火災報知器といった具備すべき消防用設備の基準が緩和される。該当するか否かの基準は省令や告示により定められているが、これが実に難解である。
本書は、この複雑な基準を整理し、イラストを多く用いながら図解する唯一のマニュアルだ。具体的な計算式やマンションの類型別審査例、構造確認のフローチャートなども充実しており、実務担当者に寄り添ったつくりになっている。
2024年までの改正を反映した最新版。消防同意や建築申請にかかわる職員なら、必ず手元に置いておきたい1冊だ。