公務員が読みたい今週の3冊
公務員が読みたい今週の4冊 【地方議会/まちづくり/50代「手に職」/パークナイズ】
NEWキャリア
2025.01.06
今週、何読む?
読書の習慣をつけたいと思いながら、まだ始められていない…。
日々読書を嗜んでいるが、そろそろネタ切れ…「次は何を読もうか」検討中。
そんな公務員の方はいませんか?
「公務員なら読んでおきたい」業務に役立つ必携図書や、「公務員の皆様が楽しく読める」おすすめ図書をガバナンス編集部がピックアップ。毎週3~4冊をご紹介します。
「今週読みたい図書」の選定にぜひお役立てください。
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地方議会の動きがつかめる!
マンガでわかる!地方議会のリアル
野村憲一・著
伊藤隆志・画
学陽書房/2,200円+税
市民にとって最も身近な政治の場の一つである地方議会。しかし、実際何が行われているのかは、意識しないと見えづらいのが現状である。
議長や議員、首長、執行機関、議会事務局……多くの担い手が法令や規則のもとで業務を行い、有機的にかかわり合う議会の場。各登場人物の動きがより理解しやすいように、本書ではマンガと解説文の組み合わせで表現されている。原作・作画ともに現役の自治体職員が担当していることから、そのリアルな描写も特長といえるだろう。
議会の動きについて知りたい・おさらいしたい自治体職員はもちろんのこと、地方議会に関心のある市民や学生にも広くおすすめしたい。
自治体まちづくり先駆者たちの記録
東京の自治体まちづくりⅠ
東京スカイツリー・自治体連携のまちづくり 他
上山 肇・編著
公人の友社/2,000円+税
編著者がリーダーを務める法政大学地域研究センターは、東京特別区の有志を中心メンバーとした「まちづくり塾」を開催している。本書では、同塾で報告・議論された内容や、スカイツリーを軸とした自治体連携によるまちづくり事例、学術的な調査研究などが紹介される。
メインとなる、スカイツリーを軸とした連携まちづくりの章では、リバーウォーク、ミズマチ、隅田公園、浅草や北十間川周辺エリアの整備など、多くのトピックが並ぶ。そんな中、立ちはだかる課題はやはり「合意形成」だ。関係する他自治体や民間企業、そして市民に対し、どのように働きかけ、新たなまちを実現するのか。当事者たちの生の声を、ぜひ読んでみてほしい。
50代からの扉を開く、実例豊富な資格指南書
50代ひとりでも一生お金に困らない「手に職」選び
高村祐規子・著
WAVE出版/1,600円+税
50歳。この先の人生を考えると、いつも焦りや不安がつきまとう。「何か資格を取っておけば将来に役立つかも」。たしかに、資格を収入につなげることは可能だ。しかし、確実につながる資格となると、「年齢が……」「私にはなんの経験もスキルもない……」と自身を過小評価してなかなか行動に移せない。
女性専門のキャリアカウンセラー・FPとして約1万人の女性と面談してきた著者は、「年齢は単なる数字」であり、キャリアとは会社経験だけでなく「結婚、出産、育児、介護、看取りなど、そのすべて」だという。
本書は、あなたの人生経験を活かした「使える資格」の選び方を、豊富な実例とともに具体的にアドバイスしてくれる。
「公園化」で、まち・ひと・しごとが動きだす
パークナイズ
公園化する都市
Open A、公共R不動産・編集
馬場正尊、飯石 藍、小川理玖、菊地純平、
木下まりこ、中島 彩、和久正義・著
学芸出版社/2,400円+税
それぞれで完結し閉じた存在である公共施設やオフィス、商業施設、さらには空き地や空き家が、豊かな緑や新しい動線、多様なパフォーマンスを備えることで開かれた存在へと変わる。こうした「パークナイズ」(公園化)の事例をもとに、実現のための手法を紹介する。
図書館、団地、市役所、駅、橋など、異なる機能をもつ空間と公園をかけ合わせた12のプロジェクト、公園ではない場所を公園と見立てることから始まる空間活用など具体的情報が満載。公園化によって人の動きが変わり、新しい交流や商取引も生まれるさまが、生き生きと伝わってくる。公園改良や地域空間再生を考える際に大いに役立つだろう。