ガバナンスTOPICS【イベントレポート】
【地域や組織のありたい姿を実現】明日から一歩踏み出すための実践スキルアップ講座/イベントレポート
地方自治
2025.03.19
(『月刊ガバナンス』2025年3月号)
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【ガバナンス・トピックス】
地域や組織のありたい姿を実現するためのヒントを探る
──明日から一歩踏み出すための実践スキルアップ講座
「明日から一歩踏み出すための実践スキルアップ講座」(事務局:早稲田大学マニフェスト研究所人材マネジメント部会運営委員)が2025年1月25日に都内の早稲田大学で開催された。ファシリテーションとSOUNDカード™の講座に分かれて学んだ。
対話を重視した講座を実施
早稲田大学マニフェスト研究所人材マネジメント部会(人マネ)(現地域経営部会)による「明日から一歩踏み出すための実践スキルアップ講座」が開催された。今回は2講座が開講され、参加者らは地域や組織で活かせるスキルを学んだ。
『合意形成』×ファシリテーション ~対話によって合意形成の基礎を創る~
講座1は、加留部貴行さん(日本ファシリテーション協会(FAJ)フェロー、九州大学大学院統合新領域学府客員教授)を講師に、「『合意形成』×ファシリテーション~対話によって合意形成の基礎を創る~」と題し行われた。ファシリテーションの基礎と、合意形成を図るためのヒントについて学んだ。
加留部さんは、「合意形成を図る上で対立は決して悪ではなく、必要なものと認識すべき」と話し、対立解消のステップとして次の3点を提示した。
①主張や背景をしっかり引き出す
②合意点を積み上げていく
③皆が満足できる解決策を粘り強く探すこと
対話を通じた合意形成を図るために加留部さんは「成果もさることながら、納得感を引き出すために注力することが重要だ。そして、あせらず、あわてず、あきらめずに待つ姿勢を大切にしてほしい」と参加者に呼びかけた。
講座1では、参加者同士で常に対話しながら、意見を出し合い進められた。
『対話の補助ツール』SOUNDカード™の職場、組織での活用法
講座2は、佐藤淳さん(青森大学社会学部教授、早稲田大学マニフェスト研究所招聘研究員)が、「『対話の補助ツール』SOUNDカード™の職場、組織での活用法」を行った。
場の活性化を促す「言える化ツール」であるSOUNDカード™は、次の頭文字を取ったもの。
Status(現状認識の共有)
Outcome(ビジョンの策定)
Understand(課題の深掘り)
Negative check(懸念事項の確認)
Drive(具体策の決定)
カードに書かれた問いを手がかりに、全員が話し、じっくり話を聴くことができ、深い対話を促進するものだ。実際に佐藤さんも大学の学生との面談で活用し、対話が活性化しているという。また、各地の議会や職員研修でも使用される場面が増えている。講座では、実際に4人1組となり参加者が実践。初対面でも活発に議論が交わされた。佐藤さんは、「心理的安全性の高い場を疑似的につくることができる、ぜひ身の回りで実践してみてほしい」と呼びかけた。
SOUNDカード™を用いた講座2では、実際にカードを体験し対話を深めた。
2講座とも大半を参加者同士の対話に割き、終始活発な場がつくられた。
(本誌/浦谷 收)