連載 vol.117「つながる」力 感謝とともに”ご縁”に生きる【北澤淳(長野県職員)】
地方自治
2024.11.18
目次
本記事は、月刊『ガバナンス』2023年12月号に掲載されたものです。記載されている内容は発刊当時の情報であり、現在の状況とは異なる可能性があります。あらかじめご了承ください。
所属等は執筆(掲載)時点のものです。
※本コラムは主に自治体職員によるネットワークのメンバーがリレー形式で執筆します。
「つながり」について好き勝手書いてみたいと思う。
まずは仕事として。ここ5年、自分の仕事は「県庁のナカとソトをつなぐ」こと。官民連携、共創など流行りの部署だ。しかしこれは難しい。基本的に言語の違う人種だから、翻訳・通訳してつなぐが、往々にしてどっちも「仕事だから」やっている人もいて、お互いの想いや課題感がマッチしないことも多い。この時、まずは自分の中で信念を持つことが大切だと思う。私は6年前に民間企業に研修派遣となり、そこで企業が社会に与えるインパクトの大きさ、チカラ、可能性をひしひしと感じた。だから個人的には、官民をつなぐことで県民益の最大化が実現できると信じている。これからもつないでいきたい。
次はプライベート。私は長野県にある人口900人の小さな村の生まれ育ち。生まれてから人口がすでに半減している。そんな地元で私は、ひょんなご縁から地元の仲間と共にカフェレストラン(ちなみに標高1500m、絶景)を立ち上げ、おかげさまで多くのお客様に来ていただいている。これまで村で見かけることのなかった方々(若いカップルとか、大学生グループとか!)が「初めて村に来たけど最高!」という反応を見せてくださっている。これは嬉しい。村とお客様とをつなぐ〝接点、きっかけ〟として機能していければ嬉しい。(※活動は営利企業従事許可を取得)
公私で「つながる・つなげる」をしているが、それはなぜなのか。その答えが最近受けたストレングスファインダー(自分の特徴的な才能や強みに気づくテスト。皆さんもやってみたほうがいい)の中にあったと思う。結果をひと言でいえば、私は「自分がどうしたいという欲より、周りのひとたちとの関係性を大切にしている」という特性。人との関係性・ご縁の中で特に生かされているんだな、ということがわかった。つまりはこの行動は抗い難い性質なのである。というわけで、これからも自分の強みとして、人と人とのご縁・つながりを大切に生きていきたいと思う。
(長野県職員/北澤淳)