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ガバナンス編集部

自治体最新情報にアクセス|DATABANK2024 月刊「ガバナンス」2024年1月号

地方自治

2024.01.30

自治体最新情報にアクセス DATABANK
(月刊「ガバナンス」2024年1月号)

●市中心部で自動運転バスの運行を開始

 岐阜市(40万2400人)は、2023年11月25日から中心市街地で自動運転バス「GIFU HEART BUS」の継続運行を開始した。市は持続可能な公共交通ネットワークの構築を目指し、運転手不足や安全対策等の課題に対する一つの解決策として公共交通への自動運転技術の導入を段階的に進めてきた。継続運行はその一環として実施するもので、2028年3月31日までの5年間実施。
 運行ルートは、毎日運行する岐阜駅から市役所までの中心部ルート(30分間隔・1日12便)と、土日祝日のみ運行の岐阜駅から川原町や岐阜公園など観光地を周遊する岐阜公園ルート(2時間間隔・1日3便)の2ルート。乗車定員は10人で原則予約制、運賃は無料。当面オペレーターが同乗するが、5年の間に条件付きの完全自動運転、いわゆるレベル4自動運転の実現を目指す。
(月刊「ガバナンス」2024年1月号・DATA BANK 2024より抜粋)

 

●職員採用試験で村の「基礎知識検定」を実施

 愛知県豊根村(1000人)は、2024年度の村職員採用の募集と試験を実施したが、1次試験において、一般教養試験と適性検査に加えて豊根村基礎知識検定を行った。従来の作文試験に代えて、村の業務や生活で必要となる基礎知識を問うもので、村勢要覧や村の観光パンフレット、ホームページの掲載内容を出題範囲とし、受験者には村勢要覧と観光パンフレットを事前に送付。募集人数は、行政職4人、保健師2人、介護支援専門員1人、看護師2人で、1次と2次(面接)の試験を行った。
 また、20代職員11人のうち9人が村外出身者で村外からの受験者が増えていることから、村のデータや役場組織、小さな村役場での働き方や田舎暮らしの生活など、豊根村役場に勤務する若手職員の生の声を集めた職員募集案内「お仕事紹介パンフレット」を作成している。
(月刊「ガバナンス」2024年1月号・DATA BANK 2024より抜粋)

 

●公園の命名権をNFT化してオークションで販売

 山形県西川町(4800人)は、町内の水沢名水公園の命名権をNFT化してオークションで販売した。東武トップツアーズ㈱及びメディアエクイティ㈱と連携して行ったもので、公園の命名権をNFTとして販売するのは全国自治体初の取組みとなる。
 オークションは2023年9月1日から10日まで、メディアエクイティ社が運営する国内最大級のNFTマーケットプレイスのHEXA(ヘキサ)で実施。入札者15人、47件の入札があり、東京都在住の百瀬義貴さんが130万円で落札した。落札者には水沢名水公園の命名権が付与され、百瀬さんは「幸福」「満ち足りている」「恵まれている」の花言葉を持つフェリシアを公園名にして「フェリシア公園」と命名した。
 百瀬さんには、西川町の地方創生に協力したことに対して菅野大志町長から感謝状が贈呈された。2024年度には命名された新公園名の看板を設置し、パンフレットなどへも新公園名を記載する。フェリシア公園は国道112号沿いの「道の駅にしかわ」に隣接し、イベントなども行われている西川町の代表的な公園の一つ。町は新たな名所として多くの人が足を運ぶことを期待している。
 NFTとはブロックチェーン上で構築できる偽造不可な鑑定書・所有証明書付きのデジタルデータのことで、命名権NFTによって多くの個人・法人が西川町のオークションに参加して話題を呼んだ。町は今後もNFTを活用した取組みを進め、関係人口の創出と地域活性化を目指したいとしている。
(月刊「ガバナンス」2024年1月号・DATA BANK 2024より抜粋)

 

●「議会ハラスメント防止条例」を制定

 鳥取県八頭町(1万6100人)議会は、「議会ハラスメント防止条例」を制定した。
 町議による町職員などへのハラスメントを防止することを目的とした条例で、議員の責務としてハラスメントが個人の尊厳を不当に傷つけ、人権侵害に当たることを認識し、ハラスメントの防止に努めなければならないと規定。
 ハラスメントに関する申出があった場合、事実関係を調査するため町議会ハラスメント審査会を設け、ハラスメントが確認されたときには議長が議員の氏名の公表など、必要な措置を行うことにした。
(月刊「ガバナンス」2024年1月号・DATA BANK 2024より抜粋)

 

●「勤務間インターバル」と「女性の再就職応援」を宣言

 東京都東大和市(8万4900人)は、2023年11月6日に「勤務間インターバル宣言」と「女性の再就職応援宣言」を行った。市職員の健康保持と女性の活躍推進で生産性の高い職場環境を構築するのが目的。働き方改革のコンサルティングを行っている㈱ワーク・ライフバランスの「女性の再就職応援宣言」に自治体で初めて賛同するとともに、「勤務間インターバル宣言」にも署名し、市役所の働き方改革を本格始動した。2024年1月に和地仁美市長をはじめとした幹部職員等による懇談会を設置し、具体的なアクションを検討して実行に移す。
 「勤務間インターバル宣言」では市職員の勤務の終業と始業の間に11時間以上の休息時間を確保し、疲労回復や仕事への活力増進などを図り、「女性の再就職応援宣言」では子育て・介護などで離職した女性の市職員への再就職を積極的に応援していく。
(月刊「ガバナンス」2024年1月号・DATA BANK 2024より抜粋)

 

●空家等対策プロモーション計画を策定

 和歌山県橋本市(6万300人)は、空家等対策の推進に関する特別措置法の一部を改正する法律(以下、改正法)の2023年12月13日の施行にあわせ、「橋本市空家等対策プロモーション計画」を策定・施行した。市担当によると、改正法に基づく計画としては全国初。
 市ではこれまで、空家等対策特措法に基づき「橋本市空家等対策計画」を16年に策定。同計画に沿って対策を推進してきた。23年11月1日までに、適切な管理に関する助言文書の送付335件、特定空家等の指導7件、同勧告2件、県内初となる略式代執行(17年度)などを実施。空家バンク制度への物件登録は116件、売買または賃貸の成約は92件に上る(23年11月1日時点)。
 今回の改正法により、▽空家等の所有者等からの報告徴収▽適切に管理されていない空家等を「管理不全空家等」として指導▽災害その他の非常の場合の緊急代執行▽空家等管理活用支援法人の指定、などが可能となったことから、改正法に基づく対策を地域をあげて進めていくため、今回新たにプロモーション計画を策定した。
(月刊「ガバナンス」2024年1月号・DATA BANK 2024より抜粋)

 

●金属スクラップヤード等規制条例を制定

 千葉県(631万100人)は、特定再生資源屋外保管業について、屋外における特定再生資源の不適切な保管等による環境悪化などを防止するため、「千葉県特定再生資源屋外保管業の規制に関する条例(通称:金属スクラップヤード等規制条例)」を制定した。県内では2023年11月30日現在で565か所の金属スクラップヤード等が確認されており、一部の金属スクラップヤード等において高積み等の不適正な保管による崩落の危険や火災の発生などが発生している。だが、金属スクラップヤード等の事業運営を直接規制する法令等がないため、県内の事業実態を正確に把握することが困難であった。そこで、事業場の施設等に関する基準を定めるとともに、基準に違反した場合の命令や罰則等を規定した条例を制定した。都道府県で初の条例となる。
 条例は全31条で、県民の生活の安全確保と生活環境保全上の支障の防止が目的。使用を終了して収集された金属またはプラスチックが使用されている製品や、製品の製造や加工等の過程で生じた金属またはプラスチックの端材などを特定再生資源と定義し、その特定再生資源を屋外で重機等を使用して保管する事業に対する規制を定めている。具体的には特定再生資源屋外保管業の事業者に対し、①事業場ごとの事業許可の取得、②許可申請前の事業場周辺住民への説明会の開催等、③保管物の崩落や事業場における火災の発生等を防ぐための基準遵守、④事業場に現場責任者の設置――などを義務付け。条例の実効性を確保するため、報告徴収及び立入検査、規定に反する場合の命令(措置命令、事業停止命令等)、許可取消について規定。
 さらに無許可営業や命令違反等に対して懲役や罰金に処する罰則を定めている。2024年4月1日から施行し、既存のヤードは同日から1年以内に許可を取得しなければならない。
(月刊「ガバナンス」2024年1月号・DATA BANK 2024より抜粋)

 

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