連載 vol.37「つながる」力 ファーストコンタクトはメールから──人見知りでも感じるつながりの大切さ 【寺島直樹(岡山市職員)】
地方自治
2022.05.09
本記事は、月刊『ガバナンス』2017年4月号に掲載されたものです。記載されている内容は発刊当時の情報であり、現在の状況とは異なる可能性があります。あらかじめご了承ください。
所属等は執筆(掲載)時点のものです。
※本コラムは主に自治体職員によるネットワークのメンバーがリレー形式で執筆します。
きっかけは、一通のメールから
「つなぐ力」が様々なカタチになることは、このコラムの読者ならご存知だろう……だがしかし!
そんなことはわかっている。でも、人見知りだし……。
そんな人はいないだろうか。
もしいたとしたら、その気持ちはよくわかる。僕も人見知りだ。
なのに、僕は今、「映画『見えないから見えたもの』をみんなで広める会」会員、「点字ブロックの上に物を置かないで」シール配り隊、地域に飛び出す公務員を応援する首長連合事務局、認定NPO法人日本IDDMネットワーク理事、小学校PTA副会長、小学校児童クラブ運営委員をしている。なんでこんなことになっているのか。
きっかけは、乳児期の肺炎が原因で視力に障害が残り、小学2年生で失明した竹内昌彦氏の講演だ。「自分の人生を、1%でも他人のために使うことができれば、人生はもっと豊かになる」
考え方に興味を持てたので、同氏の著書『見えないから見えたもの』を購入し、岡山市内に同氏の半生を映画化しようとしている実行委員会があることを知った。
メールを出すと、きっかけを聞かれた。「面白そうだった」としか答えられなかったが、「それだけでメールくれるなんて、すごい!」と、とても喜ばれた。
映画は完成し、実行委員会は前述の映画を広める会になった。その仲間が「点字ブロックの上に物を置かないで」というシールを作って配っていた。僕も配ろうかなと思った。そのころ、地域に飛び出す公務員アウォードのスタッフを募集していた。これもメールをしたら歓迎された。そのまま事務局に入ったら、事務局の仲間がNPOをしていた。お手伝いしていたら理事を頼まれた。
一事が万事そんな感じで、今に至っている。
僕は人見知りなので、ファーストコンタクトはメールが多いが、そこから、人とつながり、人生が豊かになったと感じている。
下記のQRコードが、豊かな人生への扉の一つかもしれない。
(岡山市職員/寺島直樹)