近年のLGWAN-ASPサービスの状況
地方自治
2021.09.08
この資料は、地方公共団体情報システム機構発行「月刊 J-LIS」2021年7月号に掲載された記事を使用しております。
なお、使用に当たっては、地方公共団体情報システム機構の承諾のもと使用しております。
近年のLGWAN-ASPサービスの状況(巻頭特集:すぐに使えるLGWAN-ASP)
LGWAN-ASPとは
LGWAN(総合行政ネットワーク:Local Government Wide Area Network)は、地方公共団体の組織内ネットワーク(庁内LAN)を相互に接続し、高度なセキュリティを維持した、地方公共団体情報システム機構(J-LIS)が運営する行政専用のネットワークです。
LGWAN-ASP(Application Service Provider)とは、府省、地方公共団体、公益法人、民間企業等がASPとして、このLGWANを通じて、サービス利用者である地方公共団体に各種行政事務サービスを提供するものです。
LGWAN-ASPサービス全体の件数推移
2002年の提供開始以降、いずれのサービスも増加傾向です(図)。多くの地方公共団体でも行っている証明書発行のコンビニ交付を含めて、社会情勢の変化や事務の多様化に応じて様々なサービスがLGWAN-ASPにて展開され活用されています。
特に近年はアプリケーションサービスが増えています。これは地方公共団体が事務の効率化を図る際に、新しくシステムを構築するより導入が簡単なLGWAN-ASPのアプリケーションサービスを選択肢に入れる機会が増えていることがうかがえます。
J-LISの取り組み
LGWAN-ASPサービスの提供開始当初からあるアプリケーションには、文書管理や財務管理などの庁内で利用される従来型の基幹システムを提供するサービスが多く、その後は証明書のコンビニ交付や国税連携サービスなどの庁外との情報伝達のシステムが見られました。
近年は表-1にも見られるとおり、多くの分野でアプリケーションが開発されており、特に保健・福祉・医療・労働の分野で増加しています。アプリケーションの内容としても事務ごとでの管理・運用システムが見られます。
これは地方公共団体のデジタル化に合わせて、それぞれの事務に対応するシステムが求められ、開発されていることが推察されます。今後もLGWAN-ASPサービスで対応できる事務の幅が広がり、行政事務に寄り添うような存在になることが期待できます。今回は表-2の事業者のうち、3社が提供しているLGWANASPサービスの内容を詳しく紹介しています(5~7ページ)。また、8ページでは、いくつかのLGWAN-ASPサービスをサンプリングしたアンケートを実施し、回答していただけたサービスとその利用団体数についてご紹介しています。新しい視点での業務の効率化に繋がり、かつ簡易に導入できるサービスを紹介していますので、LGWAN-ASPサービスの利用の参考にしてください。
J-LISでは、小規模事業者の参入や小規模市町村の利用促進のためにLGWAN接続料金の減額制度を2020年10月から開始しました。制度開始により、LGWAN-ASPがより活発に自治体DXに向けたアプリケーション開発に利用されることを期待しています。今後もLGWANASPサービスが増えていき、行政事務のデジタル化に寄与できるように取り組んでまいります。
もっとLGWAN-ASPについて知りたい
その他に、地方公共団体で新しいシステムを導入したいけど他にどのようなアプリケーションがあるか知りたい、提供事業者にて新しいアプリケーションを提供したいけど利用できるサーバ機器や通信があるか知りたい、といったことであれば、J-LISホームページのLGWAN-ASPサービスリストで確認することができますのでご活用ください。
また新しく事業者にてLGWAN-ASPの参入をご希望の方は、J-LISフェアへのご参加(オンラインセミナー等開催予定)やJ-LISへの問合せをお待ちしています。
【地方公共団体システム機構ホームページ】
https://www.j-lis.go.jp/lgwan/asp/servicelist/cms_15764241.html
【問合せフォーム】
https://www.j-lis.go.jp/j-lis_corner/contact/form.xhtml