行政大事典

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【最新行政大事典】用語集―企業会計(地方公営企業)とは

NEW地方自治

2020.09.20

【最新行政大事典】用語集―企業会計(地方公営企業)

はじめに

 『WEB LINK 最新行政大事典 全4巻セット』(ぎょうせい)は膨大な行政用語の中から、とくにマスコミ等で頻繁に使用されるものや、新たに登場したテーマ、法令などから選りすぐった約3,000の重要語句を収録。現場に精通した執筆陣がこれらの行政用語を簡潔にわかりやすく解説します。ここでは、「第1巻 第8章 会計・財産」から、「企業会計(地方公営企業)」を抜粋して、ご紹介したいと思います。

企業会計

 企業会計とは、一般的には株式会社等の民間会社の会計の総称であるが、地方財政の関連では、地方公営企業法の全部又は一部の適用を受ける公営企業の会計を指す。

 地方公営企業の会計方式は、経営成績、財政状態の把握や企業経営の弾力化の観点から一般の官庁会計とは次のような相違点がある。

〔1〕発生主義・複式簿記の採用(地公企20)

 損益及び財産の状態を適切に把握する必要があるため、現金の収入及び支出の事実に着目して経理する官公庁会計方式(現金主義)ではなく、現金の収支の有無にかかわらず経済活動の発生という事実に基づいて経理を行うという発生主義を採用。

〔2〕損益取引と資本取引との区分(地公企20、地公企令9)

 管理運営に係る取引(損益取引)と建設改良等に係る取引(資本取引)を区分して経理することにより、当該事業年度の経営成績を正確に把握。

〔3〕経営成績、財政状態の早期把握(地公企30)

 公営企業会計の決算については、出納整理期間がないこと等を理由に、5月31日までに地方公共団体の長に提出しなければならないこととされており、一般会計等に比べて決算の確定が3か月早くなっている。そのため、決算実績を早期に把握でき、直ちにその結果を経営の参考にすることができる。

〔4〕予算の弾力条項(地公企24[3])

 一般会計等では、予算に計上されない経費の支出を行うことや予算に計上された額を超えて支出することはできないが(自治法210)、公営企業会計の場合、企業経営を経済情勢に応じて能率的に行うことができるよう、業務量の増加に伴い収益が増加する場合においては、当該業務に直接必要な経費に限り、予算超過の支出が認められている。

 また、同じく企業会計方式に基づく民間企業会計とも相違がある。

 昭和41年以来大きな改正がなされてない地方公営企業会計制度と、国際基準を見直されている民間の企業会計基準制度との違いの整合性を図るため、地方公営企業会計基準が見直され、平成26年度予算・決算から適用となった。

 主な見直し内容は、〔1〕従来は減価償却を行わないことができた補助金等を充当した部分の固定資産について、すべて減価償却の対象とし、補助金等は「負債」に計上、〔2〕従来は「資本」に計上されていた企業債等を「負債」に計上、〔3〕従来は任意とされていた引当金(退職給付引当金等)の計上の義務化となっている。

*『最新行政大事典』2019年7月より。(NPO法人 フォーラム自治研究 石田義明)
(有償版は本文に加え、法令へのリンク機能があります)

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