インバスケットとは何か~自治体職員に必要な理由

鳥原 隆志

インバスケットとは何か~自治体職員に必要な理由 3

地方自治

2022.10.17

ミニインバスケットに挑戦

さて前回までインバスケット研修の概略についてお話してきましたが、まだインバスケットの醍醐味の半分もお伝えできていないと思います。
インバスケットはスポーツと同じで、知っているのと実際にやってみるのは全く異なります。

そこで今回は実際のインバスケットを簡略化したミニインバスケット問題を皆様と一緒に考えたいと思います。

 

これは私のYouTubeチャンネル「鳥原隆志のインバスケットチャンネル」
URL  https://www.youtube.com/channel/UCRSEGNUdDMlYiAdlJpNdFSQ 
で実際にお出しした内容です。
皆さんが店長だったらどのように対応しますか?
よろしければメモなどに自分が店長になったつもりで取る行動を書いてみてください。

ちなみになぜ官公庁の舞台ではないのかと思われた方もいらっしゃると思います。
これはインバスケットのセオリーで、皆さんが今お仕事されている舞台と全く異なった舞台や役職になりきっていただくというものがあるからです。

理由は同じ舞台や似た職場だと経験や裏技、慣習などが前面に出て本当の皆さんの判断パターンや問題解決行動が見えにくくなるからです。

 

同じケースでも様々な問題発見視点がある

では振り返っていきましょう。
インバスケットで問題を解決する際には一般的にはこのようなプロセスをたどります。

 

まず問題解決をする際に大事なのは「問題発見」です。
何を問題とするのかという視点のことです。
このケースの場合の問題発見の視点としては
・チラシの間違いによる顧客からのクレーム
・店の混乱や事故のリスク
・信用失墜
・店外に長い列ができることからの近所からのクレーム
・広告代理店との関係
・お店の損失
などがあげられました。
しかし、一部の方からは
・チラシのチェック体制の不備
・副店長の対応への教育の必要性
などの本質的な対応や
・他のチラシにも同様のミスがないか
などの再発防止対応なども取られていました。

 

問題解決のうち手も無限

また②の仮説と③の情報収集は問題分析行動と言われています。
例えばどの程度の損失が発生するのか裏付けを取ったり、商品の手配は間に合うのか、店内の受け入れ態勢はどうなっているのかなどの様々な仮説と裏付けを取ることができるわけです。

さらに対策立案も人によってさまざまな対応が出ました。
・商品を増やして対応する
・お詫びして納得してもらう
・整理券を配って後日来店してもらう
・差額を商品券で配る
などですね。
本社や周りからの応援や協力体制を取り付けて、過去最大の売り上げを目指すというアイデアもありました。
もちろんアイデアは善し悪しを評価するのではなく、枠組みから外れた発想ができるかという点が大事です。
その発想がピンチを機会に変えることさえもできるのですね。

このように一部ご紹介しましたが、実際に他の方と回答を比較し、意見を交換していくことで、あなた自身のマネジメント力の強み弱みを知ることができます。
実際に研修に参加された公務員の方は、部下の扱い方や上司との接し方、そして他部署との折衝などに大きな気づきを持たれていました。
インバスケット研修では実際に職場で使える気づきを多く得られるはずです。
皆様も是非体験会を利用して実際のインバスケットを受けてみてください。

 


詳しくはこちらから

https://www.inbasket.co.jp/special/municipality/

 

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株式会社インバスケット研究所 代表取締役

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