予防接種法施行令の一部を改正する政令―予防接種法施行令

自治体法務

2019.09.06

予防接種法施行令の一部を改正する政令〔例規整備〕

 公布年月日番号:平成31年3月20日政令第48号

 施行年月日:平成31年3月20日

概要

 平成31年3月20日に予防接種法施行令の一部を改正する政令(平成31年政令第48号。以下「一部改正令」といいます。)が公布され、同日から施行されました。

 予防接種法施行令(昭和23年政令第197号)では、市町村長が予防接種を行う疾病として「肺炎球菌感染症」を掲げており、その対象者の一である高齢者は、「65歳の者」及び「60歳以上65歳未満の者であって、心臓、腎臓若しくは呼吸器の機能の障害又はヒト免疫不全ウイルスによる免疫の機能の障害を有するものとして厚生労働省令で定めるもの」とされています。

 また、経過措置として平成26年10月1日から平成27年3月31日までの間は、「65歳の者」とあるのは「平成26年3月31日において100歳以上の者及び同年4月1日から平成27年3月31日までの間に65歳、70歳、75歳、80歳、85歳、90歳、95歳又は100歳となる者」とし、平成27年4月1日から平成31年3月31日までの間は、「65歳の者」とあるのは「65歳、70歳、75歳、80歳、85歳、90歳、95歳又は100歳となる日の属する年度の初日から当該年度の末日までの間にある者」とすることで、高齢者の接種対象者として定めていました。

 今回の改正は、高齢者の肺炎球菌感染症の発生及びまん延を予防するため、平成31年4月1日から令和6年3月31日までの間に限り、高齢者の接種対象者の範囲を引き続き拡大することを目的としています。

追加的対策のポイント

追加的対策のポイントは、次のとおりです。

【追加的対策のポイント】

 下記の期間ごとに肺炎球菌感染症に係る定期の予防接種対象者のうち65歳の者の範囲を次のとおり拡大するよう定めています(「60歳以上65歳未満の者であって、心臓、腎臓若しくは呼吸器の機能の障害又はヒト免疫不全ウイルスによる免疫の機能の障害を有するものとして厚生労働省令で定めるもの」については現行のままです。)。

  • 平成31年4月1日から令和2年3月31日までの間

平成31年3月31日において100歳以上の者及び同年4月1日から令和2年3月31日までの間に65歳、70歳、75歳、80歳、85歳、90歳、95歳又は100歳となる者

  • 令和2年4月1日から令和6年3月31日までの間

65歳、70歳、75歳、80歳、85歳、90歳、95歳又は100歳となる日の属する年度の初日から当該年度の末日までの間にある者

※厚生労働省ホームページを参考に作成。

例規整備

 予防接種法の規定により市町村で行う予防接種について定めた予防接種実施要綱等において、予防接種の対象疾病及び対象者を具体的に規定する手法をとっている団体は、一部改正令の施行に伴う例規整備について検討する必要があります。

 予防接種実施要綱等を改正する場合においては、次の改正例のように一部改正令の規定に倣い、同要綱等の制定附則に次の1項を加えるなどの改正を行うことが考えられます。

 なお、この記事情報は(株)ぎょうせいが「法令改廃情報提供サービス」で配信している内容の一部です。サービスについて詳しい情報は下記リンク先をご覧ください。

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