【リレー連載】「自治体×デジタル」を考える 東西南北デジデジ日記
東西南北デジデジ日記 vol.7 今週の担当:【北】山形巧哉
地方自治
2021.11.25
東西南北でそれぞれ奮闘する自治体職員4名によるリレー日記。行政のデジタル化加速が迫られるなか、「そもそもどこから始めたらいいの?」とお悩みの皆さんに捧げるIT系ほっこり日記。デジタルのアレコレを起点にしつつも、派生するアレコレにも焦点を当てていきます。日記を読んできた編集部、「ん? DXって思ったほどとっつきにくくないのかも…?」と思えてきました。な、なんとなくですけどね!(汗)みなさんはどうですか?
―――――2021年11月25日 Thu.―――――――
「5+2=7」を考えてみた
割と軽い気持ちでデジデジ日記のお話を受けたのですが、前の多田さんが伏線番長なおかげで僕の番のハードルがなまらあがっているんですよ。編集部さん! なんとかしてください!
と、一周して少し緊張もほぐれてきたデジデジ日記。この1カ月も「デジタル」という言葉を聞かない日がない1カ月でした。なんなら、家に帰ってきてからもワイフが「もう今日はDXだね」という始末。わが家の場合はお弁当の話ですけどね(笑)。
今回は、思い切ってこの伏線に向き合うプレイをしてみたいなと急に思った次第ですが、「5+2=7」、一体なんなのでしょう。まったくのノーヒントで投げかけられる…、ヒリヒリしちゃいますね(笑)。
とはいいつつ、実はこの数字、僕にとっては0+7=7でもあり、7+0=7でもあるなあと感じています。いや、多田さんが一体何を指し示しているのかをわかっているわけではないのですが。
地域に住む公務員だから
小さな町に住んでいると、「〇〇のお子さん、役場に入ったんだってねー」「△△のお孫さん、あの役場の人と結婚したらしいよ。」「□□さんの親戚って確か役場でしょ?」、こんな会話、よくあります。
あれ? 「なんだかわずらわしいな」と感じた方、いらっしゃいますか?
いえいえ、これが普通なんです。
僕は高卒ですぐに役場に入ったもんですから、そりゃあもう、こんなふうに言われるのが嫌で嫌でしょうがありませんでした。
「役場に入ったから町内会もよろしくね」「役場なんだからこの役員やってよ」。
当然反発する気持ちも大きくて、一時は、「なんで役場職員だからってこんなのやらんきゃならんのよ!」と(ひとり壁に向かって)息巻いていたこともあります。
しかし、一方で、「〇〇のお子さん、役場なんだけど、こうって言ってたから、みんなちゃんとやろう」「△△のお孫さん、残業多くて大変そう。役場の人も頑張ってるんだから」「□□さんの親戚、今度こんなことやるんだって。応援に行ってあげよう」、こんな会話もよくあります。
地域で公務員として暮らす、いや、公務員というよりも、町役場の職員として暮らすって、365日地域住民でもあり、365日役場職員でもある。そして365日、その街を見つづけてるんですよね。
わずらわしさのなかに芽生える愛情。喧嘩もするけど、たまに行き違いもあるけど、でも一緒にいる。
地域で住むって、恋愛となんか似てる感じ、しませんか? 僕だけ?
じゃあ、行政はどんな舵をとろう?
話は行政の仕事に戻しますが、僕らは今、さまざまなサービス存続の岐路に立たされています。なかには、これまで維持できていたサービスをやめなければならないケースも。
でもこれをやめると、あそこのかーさん困るべな。んじゃこっちやめると…あのとーさん大変になるべな。
どんどんと、顔が浮かんでは消えていきます。
かーさんか、とーさんか、どちらかを不便にしなければならない。
サービスの取捨をどうしてもしなければならない。
でも、僕は、そのどちらかを選ぶという選択をせずに、もう少しあがきたい。
テクノロジーを信じたい。
そう、そうだよ、んじゃデジタルに頼ってみようぜ。
かーさんもとーさんも、最初はスマホが使えないかもしれませんが、顔が思い浮かぶ関係性の僕らが言ったら、ちょっとはやる気おこしてくれるかも? そうすると、社会全体の言語というか、前提がかわり、違うサービスの提供、できちゃうかも!?
と言っているうちに今回もお時間となりました。
みなさんの足し算、どんな感じですか?
今村さんだと、(5+2)*2≒7だったり!?
それではまた来週! デジデジ!
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