公務員が読みたい今週の3冊
公務員が読みたい今週の3冊【地域共創/固定資産税審査申出対応/カスハラ対策】
NEWぎょうせいの本
2025.07.22

この記事は1分くらいで読めます。

出典書籍:『月刊ガバナンス』2025年7月号
今週、何読む?
読書の習慣をつけたいと思いながら、まだ始められていない…。
日々読書を嗜んでいるが、そろそろネタ切れ…「次は何を読もうか」検討中。
そんな公務員の方はいませんか?
「公務員なら読んでおきたい」業務に役立つ必携図書や、「公務員の皆様が楽しく読める」おすすめ図書をガバナンス編集部がピックアップ。毎週2~3冊をご紹介します。
「今週読みたい図書」の選定にぜひお役立てください。
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人と人との対話による「共創」の実践

地域共創のすすめ
人がまなぶ、人がつながる、
地域がつながる
武田真理子、伊藤眞知子、加留部貴行・編著
北樹出版/2,200円+税
人口減少や気候変動など、大きな社会変化を迎える昨今。人口流出の激しい「地方」においては、地域コミュニティの存続までもが危ぶまれている。そうした課題に立ち向かうため、2016年、山形県庄内地域では「地域共創コーディネーター養成プログラム」が開講された。本書は同プログラムで行われた実践や、そこから見えた共創の価値を提示するものだ。
プログラムの成り立ちや「人づくり」に重きを置いた研修内容が、豊富な図版とともに丁寧に解説される。また、プログラムの学びの軸である〈ファシリテーション〉と〈コーディネーション〉の項には、日常の会議等でも生かせる知識が満載。9年間の積み重ねをぎゅっと凝縮した一冊は、地域のこれからをつくるあなたの心強い道しるべとなるはずだ。
制度の全体像と対応がこの一冊で理解できる!

固定資産税額の基礎となる固定資産の価格は、市町村と納税者の間で見解の相違が生じることも多い。納税者が固定資産の価格に不服がある場合、地方税法では特別の不服申立てとして「審査の申出」制度を設けている。
本書は「審査の申出」が発生した際、市町村で適切に対応できるよう、制度理解の向上・運用の促進を主眼とする手引書である。形式審査・実質審査(書面審理・口頭意見陳述・口頭審理・実地調査)・審理手続の終結・審査の決定など、流れやポイントが理解できる。直近で審査申出が提起されていない団体にとっては、なじみの薄い制度であるかもしれない。しかし、いつ・どこで提起されても不思議ではない。発生した際に適切に対応できるよう、日ごろからの備えに必携の一冊。
現場での“困った要求”に対応できる実践書!!

カスハラは、企業・公的機関など、すべての団体でその対応に苦労している。
本書では、現場で起こる迷惑行為について、現場対応・組織的対応から謝絶対応までを順に解説していく。実際に相談を受けた弁護士らによる法的対応の解説も加えられており、バランスのとれた構成だ。また、第1章ではトラブルの発生を想定して、「平時からの備え」の重要性にフォーカス。有事に対しても「毅然とした対応」が得られることを説き明かしている。
最前線の担当者・責任者から本社・本部の上層部への縦のつながり、また、警察・弁護士との横の連携など、現場が孤立しないためのノウハウを44問のQ&Aでまとめた本書は、一体感を持った対応のための実践書である。
月刊『ガバナンス』では、おすすめ書籍6冊を毎月まとめてご紹介!

月刊 ガバナンス 2025年7月号
特集1:地域を明るくする兼業・副業
特集2:世にも面白いナッジの世界
編著者名:ぎょうせい/編
販売価格:1,320 円(税込み)
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