公務員が読みたい今週の3冊
公務員が読みたい今週の3冊【地方議会/妊娠・出産・育児/インクルーシブ教育】
NEWぎょうせいの本
2025.06.24

この記事は1分くらいで読めます。

出典書籍:『月刊ガバナンス』2025年6月号
今週、何読む?
読書の習慣をつけたいと思いながら、まだ始められていない…。
日々読書を嗜んでいるが、そろそろネタ切れ…「次は何を読もうか」検討中。
そんな公務員の方はいませんか?
「公務員なら読んでおきたい」業務に役立つ必携図書や、「公務員の皆様が楽しく読める」おすすめ図書をガバナンス編集部がピックアップ。毎週2~3冊をご紹介します。
「今週読みたい図書」の選定にぜひお役立てください。
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知られざる地方議会・議員の実情と改革の論点を凝縮

地方議会のホントとホンネ
上島義盛、牧瀬 稔・著
東京法令出版/2,200円+税
外側からは、なかなか「ホント」の姿を見ることができない地方議会と議員。本書はその実態を「ホンネ」で描き出し、議会の発展や議員の政策力向上を考える視座を提供しようと試みる。
第1部では議員経験をもつ上島氏が、議会の仕組みや実情を60のQ&Aで解説。「請願・陳情の効果的な提出方法」など市民に有益なヒントから、「違う政党の議員とは仲が悪いのか?」などユニークな内容まで幅広い。第2部では多くの自治体で政策アドバイザーを務める牧瀬氏が、「議会報告会の目的」「定数削減の前にすること」「行政監視機能」など議会改革を考えるための11の論点を提示。惰性化している改革ならば立ち止まることも必要という指摘は、ぜひ胸に留めおくべきだろう。
子育てと仕事を両立したい人の味方となる法制度とは

教えて! 東京労働局さん
働く人の妊娠・出産・育児
東京労働局・取材協力
経営書院 ・企画編集
株式会社産労総合研究所 出版部 経営書院
/2,000円+税
働く女性が自らの妊娠を知ったとき、驚きや喜びと同じだけ、担当業務や今後のキャリアに対する不安も感じるのではないだろうか。仕事と育児──その2つを両立させるのは難しいと思い悩み、はなからどちらかを諦めてしまう人もいるかもしれない。しかし実は、気づきにくいだけで、サポートのための法令や制度は多く整備されている。
本書はそんな女性たち、さらには雇用主側の業務担当者に向けて、当事者を支援する法令や制度をわかりやすく解説したものである。加えて、自分の状況が法違反かを系統的に判断できる「3step判定」を掲載。既存の法や制度をうまく活用する術を伝える。当事者女性のみならず、総務・人事担当者、子育てにかかわる多くの人にぜひ読んでいただきたい。
時代の変化の中で、よりよい教育を模索

日本のインクルーシブ教育とは
野澤和弘・編著
植草学園大学発達教育学部・著
ぶどう社/2,000円+税
本書は、特別支援教育の現場で障害のある子たちと長年かかわってきた執筆陣が、インクルーシブ教育のあるべき姿について考えていくもの。時代とともに変化する制度や、国内外の事例、自身の経験談などを取り上げつつ、現場によりそった論が展開されている。例えば統合教育が奨励される中で生まれる「ダンピング」の問題、「日本は遅れている」という言説への考察、「協働的な依存を土台にした自立」という視点、職業自立だけでなく社会自立をもめざす「キャリア教育」、等々…。
当事者の人生をより楽しく豊かなものにする教育とはどんなものか?安易な結論ではなく、実践を通じ模索し続けるその過程が描かれる。教育関係者はもちろん、多くの人に手に取り、ともに考えてほしい。
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月刊 ガバナンス 2025年6月号
特集1:安心で開かれた議会とは
特集2:わたしの職場の庁内報 編著者名:ぎょうせい/編
販売価格:1,320 円(税込み)
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