クレーム対応術

関根健夫

クレーム対応術 7 「上司を出せ」の適切な断り方とは?

キャリア

2019.03.22

【コラム】普段から話し合って、阿吽(あうん)の呼吸を整える

風通しのよい職場

 クレーム対応は、それに応じた職員の技量に頼る傾向がある。しかし、私たちは組織で仕事をしている以上、組織としてのクレーム対応能力を高めることが重要だ。そのためには、対応の実績、経験、ノウハウを組織に蓄積する必要がある。

 クレームはいつ、誰が、どんなことを、どのように言ってくるかはわからない。したがって、厳密には全く同じパターンはないため、練習して待ち受けることができない。

 そこで、イメージトレーニングをしておくとよいだろう。過去に実際に起きたクレームの経験を次回に生かすことを考えて話し合うのだ。

 自分たちの部署に実際に寄せられたクレームについて、その内容、どんな誤解を受けたのか、こちらの説明のどの点が理解されにくかったのかなどを考え、次に同じクレームが来た場合の対応をイメージする。

 多く寄せられる問題、重要と思われる問題については、具体的事例に基づいて対応や説明の仕方、説明内容、お客さまの言い分を認める条件や範囲、例外の許容条件などを話し合う。

 こうした話し合いを行い、実際のクレーム対応において実践し、さらに重ねて話し合い、その内容や方法を修正しながらノウハウを高めていく。これは個人でもできることだが、普段から上司、部下一体となって話し合っておくことで、職場内に一体感が醸成される。組織づくりとは、単なるマニュアルづくりではない。組織に一体感をつくり上げることが重要だ。

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関根健夫

関根健夫

人材教育コンサルタント

1955年生まれ。武蔵工業大学(現、東京都市大学)卒業後、民間企業を経て、88年、アイベック・ビジネス教育研究所を設立。現在、同社代表取締役。コミュニケーションをビジネスの基本能力ととらえ、クレーム対応、営業力強化などをテーマに、官公庁、自治体、企業等の研修・講演、コンサルティングで活躍中。著書に、『こんなときどうする 公務員のためのクレーム対応マニュアル』『事例でわかる公務員のためのクレーム対応マニュアル 実践編』(ぎょうせい刊)。

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