連載 vol.58「つながる」力 スイーツでつながる笑顔のわっ! ── 頼まれごとは笑顔でYES! 【深川幸子(岐阜・「関市役所スイーツ部」)】
地方自治
2023.02.28
目次
本記事は、月刊『ガバナンス』2019年1月号に掲載されたものです。記載されている内容は発刊当時の情報であり、現在の状況とは異なる可能性があります。あらかじめご了承ください。
所属等は執筆(掲載)時点のものです。
※本コラムは主に自治体職員によるネットワークのメンバーがリレー形式で執筆します。
「関市役所スイーツ部」。そんな非公式の部活動が関市役所にある。「楽しく、甘く、ゆるーく。そして、頼まれごとは笑顔でYES!」。これが私たちの合言葉。
2012年3月、「関市役所スイーツ部」は誕生。自由に気ままにスイーツ作りを楽しんでいた。
最初の転機は2013年2月「平成の大合併」で合併した地域で開催される特産品を使った料理&スイーツコンテストへの参加のお誘い。「地域を元気にしたい!」と、自分たちなりに合併地域の特産品を研究して考えたスイーツが最優秀賞を受賞。まさかの受賞に盛り上がり、合併地域の特産品を使ったスイーツのアイデアがグループLINE上で飛び交った。これがスイーツを通して地域の活性化を考えたはじめの一歩。小さな一歩だけど、私たちには大きな転機となった。
それが縁で地元の人にスイーツ作りを教えたり、いくつかの地域の特産品コンテストに積極的に参加したり。こうして地域の特産品や特性を知っていきながら、地域の活性化に取り組む人たちとのつながりは強くなっていった。
第2の転機は2014年11月の「地域に飛び出す公務員アウォード2014」の受賞。この受賞は私たちのスイーツ魂に火を点けた。地元洋菓子店と特産品を使ったコラボ商品を開発し、テレビや新聞で取り上げられたことも。特産品のPRと同時に私たちの知名度もアップ。おかげで、様々なイベントで提供するスイーツの製作依頼が舞い込むようになった。「頼まれごとは笑顔でYES!」の私たち。700個という大口の依頼にも、NOとは言わない。時間と人手が足りないピンチを笑いに変え、個性豊かな仲間の力を信じて、大量生産も楽しく乗り切る。皆が得意分野を生かして、いつの間にか適材適所の活躍をしている、そんな仲間がいるから言える「笑顔でYES!」。一人ではできないことも、みんながいるからできる。それがスイーツ部マジック。
「楽しく、甘く、ゆるーく」だからこそ続いてきた「関市役所スイーツ部」。「スイーツ」がつないだ縁は、これからもつづく──。
(岐阜・「関市役所スイーツ部」) 執筆:深川幸子