
【特集2 財産調査最前線】預貯金調査の理想的な業務フローを実現 LGWAN‐ASPサービス「財産調査ワンストップサービスPiMS」北日本コンピューターサービス株式会社
NEWキャリア
2026.07.13
★この記事は、月刊「税」2026年7月号に掲載されています。本誌はこちらからチェック!

月刊 税 2026年7月号
特集①:差押えの適法・違法~差押禁止財産に関する税制改正を受けて~
特集②:財産調査最前線 編著者名:ぎょうせい/編
販売価格:3,410 円(税込み)
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特集2 財産調査最前線
預貯金調査の理想的な業務フローを実現
〜LGWAN‐ASPサービス「財産調査ワンストップサービスPiMS」〜
北日本コンピューターサービス株式会社
北日本コンピューターサービス株式会社は、行政機関と照会機関の間で行われる財産照会の電子化の進展を背景に、照会依頼データの作成、回答情報の管理、本人性確認を支援する「財産調査ワンストップサービスPiMS」を提供しています。PiMSは、滞納業務や生活保護業務など、調査業務を担う部署を中心に導入が進んでおり、導入部局数は250超。そのうち滞納業務における導入は約170部局となっており、現在も利用拡大が進んでいます。
電子照会サービスは、金融機関に加え生命保険会社へと対応範囲が広がっており、照会対象の拡大とともに業務は複雑化しています。PiMSは、継続的な機能改善と照会先機関への対応も進めています。
複雑化する電子照会業務への対応
電子照会の普及により、照会件数は従来の紙照会と比較して増加傾向にあります。一方で、電子照会に対応する金融機関では、運用開始後も仕様変更が行われるケースが多く、正確な照会・回答のためには仕様の把握と運用対応が不可欠となっています。
PiMSは、対象者・照会先機関を選択することで、各機関の仕様に適合した照会依頼データを自動生成することが可能。そのため担当者ごとの知識や経験に依存せず、安定した照会業務の実施を支援します。さらに、電子照会により取得した回答情報をデータベースとして一元管理することで、本人性確認の効率化、過去照会履歴の活用、業務判断の迅速化を実現します。
電子照会では、照会自体は容易になった一方で、照会後の「結果確認」「過去履歴の把握」「次の対応判断」に時間を要しているケースも少なくありません。PiMSは、必要な情報を即座に確認できるため、照会から回答受領、対応判断までの一連の業務をスムーズに進めることが可能となります。また、回答情報を継続的に蓄積・管理することで、単なる照会業務の効率化にとどまらず、今後の滞納整理業務における情報活用基盤としての役割も期待されています。
<問合せ先>
北日本コンピューターサービス株式会社
HP : https://pims-for-lg.com/
Email : pims-mrkt@kitacom.co.jp

【事例紹介】電子化による預貯金照会業務の効率化に向けて財産調査ワンストップサービス「PiMS」を導入
千葉県銚子市
面積84.19㎢、人口約6万人。千葉県の最東端に位置し、太平洋と利根川に面した水産業と醤油醸造の町。犬吠埼や屏風ヶ浦、白亜の犬吠埼灯台などの景勝地があり、銚子電鉄や醤油蔵を巡る観光も人気だ。市中心部へは千葉駅からJRで約90分、東京方面へも特急で結ばれ、首都圏・成田空港へのアクセスも良い。温暖な気候と海の幸に恵まれた暮らしやすさが魅力で観光・定住の両面で注目を集めている。
千葉県銚子市は、市民税や国民健康保険料などの徴収率向上に向けて北日本コンピューターサービス株式会社の預貯金照会サービス「PiMS(ピムス)」を導入している。限られた人員体制の中、効率的・効果的な徴収業務の一環として金融機関への預貯金照会業務の電子化の機能を高め、滞納整理の強化・効率化によって徴収率を向上するのがねらいだ。導入初年度の預貯金照会件数が前年度比で約1.5倍以上になるなど、大きな成果を上げている。
市税等の滞納整理は税務課債権管理室が担う
千葉県最東端で太平洋に面する銚子市は、人口約5万3000人。令和8年度の当初予算額は、一般会計380億5000万円、特別会計(国民健康保険、介護保険、後期高齢者医療)156億1000万円、企業会計(水道、下水道、病院)91億9000万円の計628億5000万円。一般会計歳入予算の市税(個人・法人市民税、固定資産税、軽自動車税など)収入は80億24万円を見込んでいる。その市税の課税や徴収などの業務は税務課が担い、そのうちの収納・滞納処分・納税相談業務は税務課債権管理室が行っている。
「債権管理室は正規職員8人で、うち1人が県へ出向しています。市県民税と固定資産税、軽自動車税をメインに収納と滞納整理に当たっており、令和6年度の徴税率は、市県民税95.46%、固定資産税92.6%、軽自動車税91.26%となっています」と税務課債権管理室副主査の髙木優太さんは説明する。
徴収率向上に向けては、滞納整理における動産などの差押えについて経験のある職員が直近までおらず、積極的に実施できない時期があったという。
「そのような中、令和6年度に経験者の職員が戻ってきたことで、インターネットオークションに参加できるようになりました」と髙木さん。
その経験者が柴紀充さんで、15年くらいの税務経験があり、定年退職後、再任用で現在、債権管理室主任主事を務めている。
「現役で滞納整理を担当していたときには、徴収率が悪かった時期があり、様々な対応を図りました。その結果、インターネットオークションで自動車公売台数が日本一になったこともありました。滞納者の動産を差し押さえても、公売によって換価しなければ徴収率は向上しません。その公売業務が属人化していて、システム化・ルール化されていなかったという課題がありました」と柴さん。「そのため、知識やノウハウが人事異動に左右されずに引き継がれるように努め、滞納整理の効率化に力を入れています」と振り返る。
その効率的・効果的な滞納整理に向けて取り組んだのが、滞納者の財産調査の電子化である。
照会のファイルづくりの有効性に期待
財産調査の電子化では、行政機関と金融機関をつなぐ株式会社NTTデータの預貯金照会電子化サービス「pipitLINQ(ピピットリンク)」を令和4年度の10月に導入した。その結果、預貯金照会の効率化が図られたが、その一方で課題もあった。
「pipitLINQでのデータの送信では、金融機関ごとにCSVファイルを送るルールがありました。それを各担当ではなく取りまとめて送っていたので、1回に作成できるデータ量は限られていました。また、金融機関から返ってきたデータはExcelに取り込み、印刷して担当に配って預貯金調査業務を進めていたため、件数は制限されていました」と髙木さん。CSVファイルづくりと回答結果の紙の管理に苦労していたと話す。
そこで、「PiMS」の導入を検討した。預貯金照会電子化サービスを利用するに当たって、正確な照会依頼ファイルの作成や回答情報のクレンジングを支援する財産調査ワンストップサービスである。検討のきっかけは同サービスを開発・提供する北日本コンピューターサービスの営業担当から電話があり、対応した職員が興味を持って資料を送ってもらったことだった。その後、雑誌に掲載されたPiMSの記事を見て、同社の営業担当を呼んでサービスの説明を聞いた。
「PiMSのデモンストレーションを見て、金融機関ごとに異なる仕様に基づいてファイルが自動で作成されるので、預貯金照会業務を前進できると感じました」と柴さん。
導入に向けた予算化を図るため、令和6年度に財政部署と調整したが、pipitLINQで成果が上がっていたこともあって予算獲得はスムーズだったという。令和7年度から導入し、運用を開始した。なお、国民健康保険料の滞納整理で活用するため、市民課保険年金室でも同時にPiMSを導入している。
預貯金照会件数は1.5倍以上に増加
PiMSを導入した結果、預貯金照会件数は格段に増加した。
「照会件数は、令和6年度の約8万1000件に対して、令和7年度は1.5倍以上の約13万件になりました。ただし、それに伴って差押えと換価の件数等が増加して徴収率の向上につながったかは、これから検証することになります」と髙木さん。
一方、照会に対する金融機関からの回答件数が増えたことでその処理に追われるようになり、いかに対応するかが新たな課題となっている。
柴さんは、「結局、1件1件内容を確認しないと判断できないので、そこが自動化できればと思います。ただ、それまで紙やPDFの中に埋もれていた預貯金の情報、例えば滞納者の口座がどうなっているのか、残高だけでなく入出金の動きはどうなのかを迅速に知りたいときに、その滞納者の画面に切り替えて見られるようになったのは大きなメリットです」と強調する。
髙木さんも「滞納管理システムから照会をかけたい滞納者を抽出して少し加工するだけでpipitLINQで送れるデータを作成できるようになりました。それがPiMSの一番の強みだと思っています」と評価するとともに、「例えば、滞納者からの電話を受けながら、本人の預貯金の口座を検索し、その情報を見て話ができるので、職場で使っている職員もPiMSの利便性を実感していると思います」と話す。
今後、預貯金照会の電子化推進に向けてPiMSの導入を検討したい自治体に対しては、自分たちが何に不便を感じ、何が必要かをよく考えた上で、PiMSの説明を聞くといいのではないかとアドバイスする。「まずは資料を見て、課題解決が図れそうだと感じたら、営業担当から説明を受けるといいと思います。いろいろな相談に対し、丁寧に回答してもらえます。導入後のフォローも手厚く、また、要望にも耳を傾けてもらえますので、さらに便利なシステムになると考えています」と髙木さんは今後に期待を寄せている。
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特集②:財産調査最前線 編著者名:ぎょうせい/編
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