コラム5 襟にステッチ、色付きボタン… 公務員のデコシャツ問題を考察する 『公務員男性の服――普通の服で好印象・信頼・清潔感は出せる』
キャリア
2024.08.02
【書籍紹介】『公務員男性の服――普通の服で好印象・信頼・清潔感は出せる』(古橋香織/著)
公務員は、第一印象が非常に重要。清潔感がない、だらしないといった印象は、仕事能力や信頼性にも影響を及ぼします。書籍『公務員男性の服――普通の服で好印象・信頼・清潔感は出せる』では、そうしたマイナスの印象を払拭し、誰もが持っている「普通の服」を活用して、好印象を与える方法を具体的に解説しています。
『公務員男性の服――普通の服で好印象・信頼・清潔感は出せる』から一部抜粋・編集して紹介する第6回目の今回は、「コラム5 公務員のデコシャツ問題を考察する」をご紹介。
襟のボタンがピンクや赤などの糸で施されていたり、襟裏(えりうら)がチェック柄といったデコラティブな装飾がされているシャツ、通称「デコシャツ」。公務員の方で多く見かける服装ですが、ビジネスの場ではどのような印象を与えているのでしょうか?このコラムでは公務員のデコシャツ問題について深堀します!
本書を通じて、公務員男性が自信を持って、そして快適に仕事を進められるようになるための一助となれば幸いです。
公務員のデコシャツ問題を考察する
私がお客様に服装を選んで差し上げるときは、事前に行うパーソナルカラー診断(髪や目、肌の色や全体の雰囲気と調和する色を診断すること)の結果に基づいて提案しています。
たとえばネクタイを選ぶとき、公務員のお客様に対しても、いつも使っているネクタイと比べて、柄が目立つものや、少しだけ鮮やかな色味のネクタイをおすすめすることがあります。世間一般から見ても派手ではない色だとしても、「そんな派手なネクタイは絶対に無理です。恥ずかしくてできません!」とおっしゃる方が一定数いらっしゃり、公務員さんは一般的にネクタイだけでなくカーディガンやシャツを含めても、職場の服装に「色」を取り入れることに抵抗がある方が多いです。
ネクタイやシャツの柄は無地かストライプと無難を選びがち、ビクビクしながらたまにチェックを……というようにデコラティブなスタイルを忌避する公務員の方が多いなか、なぜか、デコシャツ着用の公務員人口はかなりの数になります。これは一体…… !?
以前、ツイッターでつぶやいたところ、「わかる!」「自分もそう思っていた!」といったリプライをたくさんいただきました。そうか、この違和感は、私だけではなかったのかと実感しました。
デコシャツとは、ボタンダウンシャツの一種で、襟のボタンがピンクや赤などの糸で施されていたり、襟裏(えりうら)がチェックになっていたりと、どこかしらにデコラティブな装飾がされているシャツのことです。ちなみにデコシャツは造語です。スーツ量販店で売られていることが多く、セレクトショップや百貨店、テーラーでは見かけません。
このデコシャツ、公務員界隈では主にクールビズ期間やノーネクタイでも可能な職場で数多く見かけます。
「これもみんなが着ているから」という横並び精神から生じたものなのでしょうか? 私自身も20代前半のころは「なんだあのかわいいシャツは!」と思っていたのですが、歳を重ねていろいろな方のビジネススタイルを見ていると、デコシャツからはなんとも言えない「もったいなさ」が漂ってくるのが垣間見えるのです。
スーツは、シンプルに着こなすのがオーソドックスです。一番カッコよく見えるこの考え方に基づくと、デコシャツのような過度な装飾は子どもっぽく見えるため、仕事ではあまりいい印象を与えません。実際に子ども服のシャツはデコラティブですが、かわいらしさを出すためにデコラティブになっているのです。
ノーネクタイの時期は、顔まわりが寂しくなりそうという理由からデコシャツに目が行きがちですが、白や薄い水色の無地のシャツをオーダーするほうが、将来的なコストパフォーマンスの観点からも、相手に与える印象の点からも確実です。繰り返しますが、デコシャツ×ネクタイの組み合わせは論外です!
詳しくは書籍をご覧ください!
https://shop.gyosei.jp/products/detail/10896
『公務員男性の服 ――普通の服で好印象・信頼・清潔感は出せる』
編著者名 古橋香織/著
販売価格 1,870 円(税込み)