
公務員が読みたい今週の3冊
公務員が読みたい今週の1冊【データで「攻める」公共交通のサバイバル術】
ぎょうせいの本
2026.08.17
この記事は1分くらいで読めます。
出典書籍:『月刊ガバナンス』2026年7月号
今週、何読む?
読書の習慣をつけたいと思いながら、まだ始められていない…。
日々読書を嗜んでいるが、そろそろネタ切れ…「次は何を読もうか」検討中。
そんな公務員の方はいませんか?
「公務員なら読んでおきたい」業務に役立つ必携図書や、「公務員の皆様が楽しく読める」おすすめ図書をガバナンス編集部がピックアップ。毎週2~3冊をご紹介します。
「今週読みたい図書」の選定にぜひお役立てください。
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「型」を学んでデータ活用!
公共交通計画をアップデート

データで「攻める」
公共交通のサバイバル術
地域公共交通計画策定の参考書
板垣友圭梨・著
(共著)楠田悦子、中村文彦
(発行)一般社団法人 交通工学研究会
丸善出版株式会社/3,000円+税
著者プロフィール
板垣友圭梨(いたがき・ゆかり)
国土交通省鉄道局鉄道事業課企画調整官(2026年6月現在)。兵庫県生まれ。東北大学法学研究科公共政策大学院を卒業後、2014年4月に国土交通省入省。自動車局旅客課主査、関東運輸局交通政策部交通企画課長、総合政策局地域交通課課長補佐を経て現職。2022年7月から2024年9月までフランス・ブルゴーニュ大学に留学し、公共交通・モビリティ分野の修士号を取得。また、ナント・メトロポールの公共交通事業者であるセミタン社でのインターンシップも行った。
「型」を学んでデータ活用!公共交通計画をアップデート
── 著者インタビュー
少子高齢化や過疎化が進むいま、公共交通のあり方にもアップデートが求められている。本書は、まちづくりや都市交通政策におけるデータ分析手法が、長年にわたり確立・体系化されてきたフランスの事例を手掛かりに、データを活用した地域公共交通の計画策定手法を解説するものだ。
筆頭著者は、国交省鉄道事業課の板垣友圭梨さん。板垣さんは2022年7月から24年9月までの約2年間、ブルゴーニュ大学に留学し、フランスの公共交通について学んだ。
「公共交通の界隈では、『フランスの事例は素晴らしい』という声をよく耳にする。何がすごいのか、日本と比べてどうなのかという点を、生活しながら学びたいと思った」
そうした中で見えてきた日本の課題の1つが、“公共交通計画の策定”だったという。
「自治体の計画策定に携わった際、計画をつくるためのマニュアルが少ないな、という印象を受けた。もちろん、国が出す手引きや他自治体の事例など、参考にできるものはある。けれど、より実質化していくための視点が薄いのではないか──そんな考えが、留学を通じてより強くなった」
そうした思いと呼応するタイミングで、23年、「公共交通計画の実質化に向けた検討会」が設置された。同検討会が公表する「地域公共交通計画のアップデートガイダンスVer1.0」は、まさに実質化の視点を取り入れたものだ。板垣さんは本書を執筆するうえで、
「同ガイダンスを読み解くための『参考書』としても活用できる内容をめざした」
と説明する。
そんな言葉どおり、本書は一貫して実践に寄り添ったつくりだ。1章でデータ分析の「型(ステップ)」を提示し、その後はステップに沿って事例が紹介されていく。具体的なKPIや分析ツール、仕様書、シナリオ、アンケート項目──、一歩踏み込んだ内容が豊富な図表とともに解説され、全編フルカラーなのもうれしいポイントだ。
本書を通して
「データに対するハードルを下げたかった」
と、板垣さん。
「フランスでは、集められるデータをどう加工しどう見せるかが、戦略的に意識されている。集計方法などをきちんと説明できれば、データはあくまで主張を補強するためのもの──そうした考え方を取り入れることで、日本でもデータ活用がより行いやすくなるのではないか」
と期待を込める。
「特に、自治体の交通担当の方にぜひ手に取ってほしい。計画や政策をつくる際、『こんな方法があるんだな』と参照してもらったり、あるいはコンサルタントと会話をするうえで、自分たちのアイデアや前提知識を補強する材料を、本書から得てもらえたら」
とメッセージを送った。
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月刊 ガバナンス 2026年7月号
特集1:ルーティンワークをアップデートしよう。
特集2:始めてみませんか? グラフィックレコーディング
編著者名:ぎょうせい/編
販売価格:1,320円(税込み)
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