【特別企画】電子契約で業務効率化を図り、行政と県民生活のDX化を大きく前進/福井県庁
NEW地方自治
2025.08.29

出典書籍:月刊『ガバナンス』2025年9月号
★この記事は、月刊「ガバナンス」2025年9月号に掲載されています。本誌はこちらからチェック!

月刊 ガバナンス 2025年9月号
特集1:地域を支える技術系職員
特集2:自治体現場の「質問力」
編著者名:ぎょうせい/編
販売価格:1,320 円(税込み)
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【特別企画】
電子契約で業務効率化を図り、行政と県民生活のDX化を大きく前進/福井県庁
杉本達治知事のリーダーシップの下でDXを推進している福井県は、GMOグローバルサイン・ホールディングス株式会社(以下、GMO)の「GMOサイン 行革DX 電子契約」を導入して契約事務の電子化を進めている。そこで、福井県の角副部長、田上主査とGMOの牛島部長に、福井県における電子契約の導入経緯と取組状況、GMOサインの特色と効果、さらにはDX推進のあり方について語り合ってもらった。
左からGMOの牛島部長、福井県の角副部長、田上主査。
コロナ禍で電子化が急進展
――DX推進課の業務と電子契約の導入経緯を教えてください。
角 DX推進課は行政と県民生活のDXをメインに担当し、庁内インフラの整備・運用のほか、市町村とのシステム共同化等も進めています。2020年度に全庁横断のDX推進チームを立ち上げ、21年度に民間からCDO(最高デジタル責任者)を招き、DX推進にかかるマインドセットから取り組んだ結果、DXは一気に進みました。
契約事務の電子化はGMOから提案があり、21年度夏から秋にかけて実証実験を行いました。それが電子契約導入のきっかけでした。
牛島 当社は10年前から民間企業に電子契約サービス「GMOサイン」を提供しています。当初は民間企業も電子契約に消極的でしたが、コロナ禍で電子化が急速に進み、国もデジタル化へ大きく舵を切りました。そのような中、21年1月に地方自治法施行規則が改正されて自治体も電子契約サービスが利用可能になりました。そこで、電子契約を知ってもらうことを目的に、21年度から様々な自治体と実証実験を始めました。
角 実証実験では実際の契約相手に協力してもらい、紙の契約書と並行して試験的に電子契約を行いました。直ちに導入とはなりませんでした。その後、議会においても、建設・土木業界から収入印紙代が不要な電子契約導入の要望があるなどの質問もあり、土木部や会計担当部局とも協議し、電子契約の導入を検討しました。県では、すでに入札参加資格申請は電子化していたので、契約に加えて保証と請求も電子で行えるようにすることで、調達に関する一連の事務(入札・契約・保証・請求)の効率化を目指しました。
GMOグローバルサイン・ホールディングス株式会社
GMOサイン事業部 部長・牛島直紀さん
迅速な機能実装と手厚い支援
――GMOサインの選定理由は?
田上 電子契約の導入では、24年5月にプロポーザルを実施し事業者を選定しました。GMOサインを選んだ理由は、自治体への導入実績が多かったことと、導入後の運用支援サービスが手厚いこと、機能面で契約書データや保管管理の使い勝手が良いことでした。少数の人員で限られた時間内に進めなければならない業務では、システムや機器の使い勝手の良さは重要な決め手になります。
牛島 当社は当初、自治体の制度やニーズを把握できておらず、民間企業に提供していたサービスでトライアルしてもらいました。その中でLGWANのネットワーク環境やセキュリティの問題、人事異動・組織改編に伴うアカウントやIDの管理、ワークフローの設定など自治体独自のニーズを把握し、自治体向けに文書管理やID管理などの機能を実装した「GMOサイン行革DX」として提供しています。現在も、機能追加を継続しています。
田上 事前に職員向けと事業者向けの説明会を開催してもらったので、導入はスムーズでした。GMOが作成した職員向け研修動画とマニュアルをいつでも見られるので、操作上の困り事はほとんどありません。
※1 2025年6月時点。
※2 2024年5月以降にGMOサインを導入した38自治体を対象にアンケートを実施。
※3 2025年6月自社調べ。
既に多数の契約を電子化
――導入後の運用状況は?
田上 25年4月1日付の契約から電子化を始めました。契約相手方が電子契約を希望された場合に行っており、電子契約は6月末時点で1450件近くあります。
その中で、電子契約では契約の遡及や捨印などをどう扱うかといった問い合わせなどがあり、その都度、GMOに相談しながら進めました。運用後もGMOから手厚いアシストがあり、とても助かっています。
牛島 安心して利用していただきたいので、運用支援にも力を入れています。質問をいただくと当社にとっても学びになります。システムで解決できるものは機能を追加し、法制度の解釈などの問題はデジタル庁や総務省などに確認しながら対応を蓄積しており、それらを紹介して解決につなげてもらっています。
また、当社の電子契約の特徴は、電子署名方式において、メールアドレスで本人確認を行う「立会人型」と電子認証局が本人確認した電子証明書で署名する「当事者型」、両者を組み合わせて利用できる「ハイブリッド型」を提供していることです。
角 当事者型は契約相手に電子証明書を取得してもらう負担が生じるので、本県ではメールで本人確認ができる立会人型を採用しました。
――電子契約で感じた効果は?
田上 紙による契約事務の印刷・製本・押印・送付が不要でクラウド上で完結することから、業務負担が大幅に軽減されたことです。そう感じている職員は多いと思います。
牛島 他自治体も含め伺っているメリットは、ペーパーレス・ハンコレスで契約事務が劇的に楽になったことです。また、事業者は契約書の郵送や持参の手間と印紙税が不要なことが喜ばれています。
福井県未来創造部 副部長(DX推進)
事務取扱 DX推進課長・角浩吉さん
福井県未来創造部DX推進課 デジタル県庁グループ
企画主査・田上正崇さん
次の段階は処分通知の電子化
――今後に期待することは?
角 本県においても「アナログ規制の見直し」に取り組んでおり、デジタル代替のツールとして活用できないかを検討していく必要があります。例えば、処分通知の電子化とか。
牛島 国は23年に処分通知の電子化の考え方を示しており、運用している自治体もあります。処分通知は契約に比べ圧倒的に数が多く、電子化のメリットは大きいと思います。
角 その一方で電子化した場合、その処分通知を受け取れない方が出てくる可能性があり、紙による処分通知も残さざるを得ない状況となります。こうしたデジタルとアナログの併用は、今後も継続的に向き合うべき“永久の課題”と認識しています。
――最後に、DX推進への思いをお聞かせください。
角 行政サービスの向上の視点に立ち、あるべき姿を描いて進めることがDX推進の本質なので、その思いを庁内で共有できればと思います。
田上 私も、DXやデジタル化はあくまでも手段なので、実現したいビジョンを描いて取り組むことが大事だと感じています。
牛島 自治体の皆さんには当社のサービスによって業務効率化を図り、本来進めるべき住民サービスや地域振興に時間と労力を振り向けてもらいたいと思っています。当社の電子契約・電子公印は25年7月現在で174自治体に導入され、利用継続率100%、顧客満足度97.4%ですが、さらに自治体の皆様とサービスを育てていければと願っています。
▼「GMOサイン行革DX電子契約」紹介ページ
https://www.gmosign.com/go_dx/
▼「GMOサイン行革DX電子契約」の資料をダウンロード
https://www.gmosign.com/form_request/go_dx/
【企画提供】
GMO グローバルサイン・ホールディングス株式会社
URL:https://www.gmogshd.com/
TEL:03-6415-7444
★この記事は、月刊「ガバナンス」2025年9月号に掲載されています。本誌はこちらからチェック!

月刊 ガバナンス 2025年9月号
特集1:地域を支える技術系職員
特集2:自治体現場の「質問力」
編著者名:ぎょうせい/編
販売価格:1,320 円(税込み)
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