公務員が読みたい今週の3冊
公務員が読みたい今週の3冊【自治体災害対策/なぜ、あなたの指示は伝わらないのか?/すこやかキャリア】
NEWキャリア
2025.03.17
今週、何読む?
読書の習慣をつけたいと思いながら、まだ始められていない…。
日々読書を嗜んでいるが、そろそろネタ切れ…「次は何を読もうか」検討中。
そんな公務員の方はいませんか?
「公務員なら読んでおきたい」業務に役立つ必携図書や、「公務員の皆様が楽しく読める」おすすめ図書をガバナンス編集部がピックアップ。毎週2~3冊をご紹介します。
「今週読みたい図書」の選定にぜひお役立てください。
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ボトムアップの災害対策を強化する

地域が主役の自治体災害対策
参加・協働・連携の減災マネジメント
阪本真由美・著
学芸出版社/2,500円+税
日本の災害対策は、世界と比べてもユニークな「ボトムアップ型」である。1959年の伊勢湾台風をきっかけに “住民の声を政策に反映しやすい” 形へと転換し、今日の体制になった。被災時にはすべての職員が災害対応に従事するが、「十分な知識をもっている」と答えられる人はどれほどいるだろうか?不安を覚えたならば、ぜひ本書を手に取ってほしい。
本書では、自治体での災害対応における課題や強化ポイントについて、業務マネジメント、地域間連携、避難所運営、情報運用などのトピックに分け、近年の事例を比較・分析しながら論じている。「計画外」のことが容易に起こる災害。乗り越えるには、迅速かつ柔軟な状況判断が求められるだろう。そんなとき、過去からの蓄積が大きな強みになる。
チーム、組織の成果を劇的に上げるためのノウハウが満載

なぜ、あなたの指示は伝わらないのか?
メンバーの力を最大限に引き出す
「伝え方」「任せ方」のコツ
しゅうマナビジネス・著
WAVE出版/1,800円+税
チームや組織を動かすには、リーダーの意図を的確に部下やメンバーに伝えることが必須だ。しかし実際には、リーダーの出す指示がうまく伝わらず、成果が上がらない状態がよく見られる。これはリーダーの指示の出し方に問題のあることが少なくない。
本書は、メンバーを動かすための「良い指示」と「ダメな指示」の違いを具体的に解説。また「指示を出すのが苦手」という人のメンタルの克服法まで、具体的に説く。さらに、リーダーとして指示を出した後にメンバーをサポートする方法、メンバーが報告・連絡・相談しやすくなるような仕組み、指示なしでもメンバーが動く自走型チームのつくり方まで、現場ですぐに活用できる技術を伝授する。管理職やリーダー職なら必ず役立つ一冊。
「まんなか」から考えるキャリアと人生

いまから始める!
ミドル公務員のすこやかキャリア
島田正樹・著
公職研/2,100円+税
人生100年時代といわれ、定年も少しずつのびてきている昨今。4~50代は、仕事でもプライベートでもちょうど “まんなか” にいる世代だ。自らの働き方・生き方を振り返る機会も自然と多くなり、いわゆる “中年の危機” の洗礼を受けている人は少なくないだろう。
本書は、現役ミドル公務員でありキャリアコンサルタントとしても活躍する著者が、自分らしく働き、自分らしく生きていくための姿勢やコミュニケーション方法を示したもの。“周りより昇進が遅い気がする” “子どもの反抗期” “歳を重ねてからの「初めての業務」” など、著者と読者が同じ目線に立っているからこその内容が満載だ。章ごとに、全国のミドル公務員のインタビューも掲載。悩める中堅世代にぜひおすすめしたい。