犠牲になった人と、助かった人の間に明確な理由や共通の法則などありはしない
宮城県南三陸町の防災対策庁舎の屋上で円陣を組み、必死に津波に耐えようとしている人たちがいた。
そこには、強い決意で女性、高齢者、若い職員たちを円陣の内側に入れ、生死の瀬戸際にありながら、最後まで人間の尊厳と誇りを失っていない姿があった…。
「その時、何が起こっていたのか」今だからこそ明らかにできる著者渾身のノンフィクション。
目次
第1章 勇者たち
第2章 「奇跡のイレブン」それぞれの3.11
1 防災一筋42年
2 今でも溺れる夢を見る
3 「チクショー、みんないねぐねっちまった」
4 娘の写真がなければ
5 あと20日で定年だったのに
6 お前もポールに登れ
7 生死を分けたそのときの場所
8 出張から戻ったそのとき
9 息子は助かったが…
10 畳に乗って生還した男
第3章 敵は「被害想定」にあり
1 地震被害想定とは
2 地震調査研究推進本部
3 宮城県の被害想定
4 予想津波高さの誤差は1/2〜2倍
5 津波の誤差・制度が発表されていれば…
第4章 防災庁舎の「無言の教訓」
1 合併後遺症
2 愛憎を背負う防災庁舎
3 美談で終わらせてはならない
4 津波防災10か条
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著者紹介(肩書は発刊当時、敬称略)
山村武彦…やまむら・たけひこ/防災システム研究所所長。http://www.bo-sai.co.jp
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