ご当地愛キャラ
ご当地愛キャラ vol.102 みさ坊(島根県美郷町)
地方自治
2020.06.01
人と地域をつなぐ
ご当地愛キャラ vol.102
みさ坊
島根県美郷町
(月刊 ガバナンス 2019年12月号)
\ひとことPR/
2014年誕生。2019年から町のアンバサダーに任命されたが、結果を出さなければ公式マスコットキャラクターを卒業しなければならない。語尾に「ウリ」を付けるのが口癖。特技は神楽。カヌーに乗るのも好き。
◆みさ坊のX(旧Twitter)
https://x.com/misabou_uriuri
亥年に進退をかけシシ奮迅の働きで町をウリ出し中
美郷町は、島根県のほぼ中央に位置し、中国地方最大の河川「江(ごう)の川」が貫流する自然豊かな町。鮎やイノシシといった山川の特産品に恵まれ、かつては舟運の要地として、また日本最大の銀山であった「石見銀山」で採掘された銀の輸送路として栄えた。また19年に日本遺産に認定された「石見神楽」をはじめとする文化・伝統を今に受け継いでいる。
町の特産としてブランド化しているのがイノシシ。そのイノシシの子ども「うり坊」とイノシシの別名「山くじら」をモチーフに、14年に誕生したのが、町の公式マスコットキャラクター「みさ坊」だ。山の形の帽子に江の川をイメージしたリボンを巻き、町内に架かる橋をかたどったバッチを付け、くじらのしっぽが付いた吊りズボンを履いている。
みさ坊自身は子どもが大好きだが、これまでの活動では、目つきの悪さから子どもたちに怖がられ、号泣させる事件も発生。大人からも「かわいくない」とマスコットキャラクターらしからぬ評判のみさ坊だったが、亥年の19年1月、「美郷町アンバサダー(PR大使)」に就任。だが、任命式で思わぬ展開が待っていた。嘉戸隆町長から「イノシシなのにウリがないなんて」「今年一年、進退をかけるつもりで活動してほしい。活躍をイノっている」と叱咤激励が飛んだのだ。これに対し、みさ坊は「イノシシ年の今年、結果が出なければ町の公式マスコットキャラクターを卒業するウリ!」と宣言。進退をかけた挑戦が始まった。
これまで以上に各地のイベントに精力的に出動。町のお祭りやセレモニーはもちろん町外・県外にも飛び出し、Facebook、Instagram、TikTokなどのSNSを駆使して、町と自身の活動を積極的にウリ出し続けた。そんなシシ奮迅の働きで、町民からの応援の声は増え、イベントでは、子どもたちに囲まれるほどに。その結果、339位が最高位だったゆるキャラ®グランプリも、19年はご当地キャラ427体中24位と大幅なジャンプアップを果たした。「今後の進退は、まだ確定していないが、卒業することにならないよう、みさ坊の活動をバックアップしていきたい。また、町の魅力がギュッと詰まったみさ坊が、有名になることによって、美郷町を多くの人に発信できると考えている」(美郷町美郷暮らし推進課)
田畑を荒らす野生イノシシを地域ブランド化
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美郷町では、田畑を荒らす野生イノシシを「おおち山くじら」というブランド名で販売している。おおち山くじらの魅力は、地域住民が罠を仕掛けて捕獲し、生きたまま食肉施設に搬送する独自の処理方法を駆使して、肉や缶詰だけでなく革製品も特産品にしているところ。獣害から田畑を守るとともに、新たな産業づくり、住民の生きがいづくりにも貢献している。
ココに注目! みさ坊を強力に後押し! 町職員が応援ソングを制作
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進退をかけて美郷町のウリ出しに猪突猛進するみさ坊を後押しするため、同町教育委員会の職員、岩谷知広さんが、「GO!みさ坊Fight On!」「踊れ! Misamba !」という2曲の応援ソングを作詞・作曲した。町立邑智中学校吹奏楽部顧問の相本祐樹さんがアレンジを担当。19年8月に町民ホールで開催されたサマーコンサートで披露された。どちらの曲もYouTubeの町公式チャンネルで閲覧できる。
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19年1月のアンバサダー任命式。嘉戸町長からの熱いゲキにみさ坊が応える。
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インドネシアのマス村と親交がある美郷町。みさ坊も村の伝統衣装「バティック」シャツを着てクールビズをPR。
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「ゆるキャラ®グランプリ2019」では前年から315位もランクアップ。猪突猛進の勢いで駆け上がった。
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ぬいぐるみやフェイスタオル、缶バッチなどのみさ坊グッズ。
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19年7月から配布しているオリジナルナンバープレートには江の川でカヌーを楽しむみさ坊が。初日の抽選で1番ナンバーをひいた町民との2ショット。
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町外にも出動。観光列車「天地(あめつち)」を江津駅でお出迎え!
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今ではイベントに参加すると子どもたちに囲まれるほどの人気者に(別府ほたる祭り:2019年)。
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ラジオ出演も難なくこなすみさ坊。山陰(島根・鳥取)地域のラジオ局、FM山陰にて。
© Misato Town
写真提供/島根県美郷町