納税者主張整理書面の書き方が手に取るように分かる書
税理士の資格を持つ弁護士が、実際の判決文を分解して
勝訴に導く準備書面の作成・交渉法を伝授。
あらゆる税理士が立ち会う税務調査の場面にも、税務訴訟で使用される「争点整理表」を課税当局が活用しています。訴訟の前段階の審査請求を審理する審判官に税理士が登用されるようになり、納税者側の税理士も争点整理表を意識した調査対応が浸透しつつあります。
本書は、弁護士の著者が納税者側の主張を整理するオリジナルの書面を作成。調査段階では納税者主張が十分でなく訴訟で納税者勝訴となった判決を基にその原因を七段階で分析(本書で七段論法と定義)し、納税者主張の「整理表」をツールとして調査時の対応を解説していきます。
目次
序 章 なぜ、誤った修正申告の勧奨、更正・決定等がなされるのか
第Ⅰ章 税務調査と質問検査権・更正等
第Ⅱ章 法的三段論法
第Ⅲ章 更正・決定等の前提としての事実認定
第Ⅳ章 納税者勝訴判決に見る課税庁の判断の誤り
第Ⅴ章 税務調査における法的七段論法
第一段 法律解釈
第二段 事実認定
第三段 法適用(当てはめ)
第四段 信義則・裁量権の逸脱・濫用
第五段 手続違背
第六段 錯誤
第七段 理由附記
付録 納税者主張整理書面作成のための時系列表と納税者主張整理表
著者プロフィール
谷原 誠〔たにはら・まこと〕
1968年生まれ。明治大学法学部入学。弁護士、税理士。弁護士法人みらい総合法律事務所代表社員、税理士法人プレシャス代表社員。
[主な著書]
『税務のわかる弁護士が教える 相続税業務に役立つ民法知識』『税務のわかる弁護士がおしえる 税理士損害賠償請求の防ぎ方』(ぎょうせい)『交通事故訴訟における高次脳機能障害と損害賠償実務』『交通事故訴訟における典型後遺障害と損害賠償実務』(ぎょうせい)『弁護士の論理的な会話術』『弁護士の論理的な決断術』(あさ出版)『弁護士谷原誠式「戦略的交渉術」の極意 話下手でも即使える対人スキルと交渉準備術』(宝島社)他、多数。